2005年11月

2005年11月28日

新国立劇場主催のコラボレートする身体、「いぶき~奇蹟の大地~」の公演が無事終了いたしました。新国立劇場ならびにスタッフの方々、Taguchiに心から感謝いたします。音を奏でることに集中させていただいた音響の河田さん、吉澤さん、音響スタッフの方々、森山さんのマネージャー橋爪さんにとても感謝しています。また、連日たくさんのお客さんに観に来ていただきました。ありがとうございました。

公演最終日。早めに会場入りしてさとうじゅんことサウンドチェックを行う。昨日の問題点を解消する。ケーブルもTaguchiに制作していただいたPCOCCケーブルを用意する。やはり音の立ち上がり(スピード)が良くなり、より音の質感が感じられるようになる。本番に向けて準備が整う。

最終日は初日よりもさらにいい公演ができました。音、踊り、照明、衣裳…すべての力がぶつかり合ったと感じました。音も押しては引き攻めることができ踊りも生きました。これも卓(PA)で張り付いて、音場を一緒に動かしてくれたさとうじゅんこのおかげです。感謝しています。また、劇場でこれだけの音空間をつくることができたのは、私にとって楽器であるTaguchiの音響システムを導入できたからです。多くの方にリアリティのある音の空気、音の存在を感じていただけたと思います。実現してくれた新国立劇場、Taguchiにあらためて感謝します。ありがとうございました。

今日はゲネも観ていただいた津村禮次郎さん、写真家の森田拾史郎さん、suaraのガムランでご一緒している作曲家の藤原真紀さんと藤原直彦さん。舞台衣裳を手がける川口知美さん、ジャワガムラングループ・カルティカの森岡さん、片山さん。舞踊研究家の芳賀直子さん、P3の芹沢さん、ダンステアトロ21のダンサーの方たちが観に来てくれました。津村さんにゲネプロよりも、森山さんの踊り、宮崎さんの動き、音も数段よくなったと言っていただける。

14日の1回目の総見後からよくここまで仕上げたと思います。作品が大きくなり求められるものも高くなりました。これまでも自分の音には責任を持ち、自信を持って奏でてきましたが、勢いやセンスだけでは通用しないことを痛感しました。今回は森山さんとも一緒に苦しみながら作品をつくることができとても楽しかった。また、宮崎さんの存在が大きかったです。忘れられない公演になりました。最後も森山さんの踊りきった顔で挨拶する姿を見て感銘を受けました。劇場の進め方、心境地の音空間、音構成、そして、作品つくりとたくさんのことを学びました。ほんとうにいい経験ができました。今後に活かしていきたいと思います。より多くのことを学び、また皆さんとご一緒できる日を楽しみにしています。

次は12月16日UPLINK FACTORYで開催するart live - sound+dance+visual vol.6「抱擁する大気」です。UPLINKのHPにもUPされました。たくさんの方に観て聴いて体感していただきたいです。ぜひご来場下さい。よろしくお願い致します。

at 16:47│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2005年11月27日

26日。公演2日目。オープニングから音のバランスが悪い。オーディオインターフェースの故障か、プラグインエラーなのか…出だしでつまずきパフォーマンスに集中するまで時間がかかる。音は最後まで攻めることができず、公演後も気持ちが上がらなかった。音は繊細。原因を追求する為に、終演後に河田さん、吉澤さんをはじめ新国立劇場の音響スタッフの方々とサウンドチェック。明日も早めに劇場入りしてサウンドチェックの時間を設けていただくことになる。

今日はTaguchiの田口さんに観に来ていただく。作品はとても面白かったと言っていただけましたが、こんな日に限って…とても悔しい。今回、Taguchiのメインスピーカー(CMX1312×4本)+新国立劇場には、メイヤーの38cmと45cmのウーファーをそれぞれ2本ずつセッティングしていただきましたが、田口さんは次回、先日完成した60cmウーファーを導入しましょうと言ってくれました。早く60cmウーファーを舞台作品で実現したいです。

他にダンサーの神村恵さんが観に来てくれました。音の存在を感じていただけたようで嬉しかったです。インドネシア・ジャワ島の踊り手RIANTOさん、ジャワ古典舞踊グループのサンガール・パムンカスの市川さん、我が妹もお友達と観に来てくれました。また、能美さんのダンスカンパニー・ダンステアトロ21のダンサーの方々が何人も観に来ていました。能美さんと高田さんの作品は、後半のテンポが早くなり、初日より作品が締まったように感じました。

明日は最終日。明日に向けてさらに音を磨きたいと思います。

at 00:32│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2005年11月26日

25日。初日。本番前に軽く通しリハーサルを行う。一箇所、昨日とは違う質感で音を奏でてみる。良くない。リハーサル終了後、森山さんもその箇所が気になったようで、さとうじゅんこと3人で話し合う。ぎりぎりまでコミュニケーションを取ってクリエーションしていく。本番までに再編集する。

本番。音も踊りも…間違いなくこれまでで一番の出来でした。ここを目指してやってきました。公演後、森山さんのやりきった顔で挨拶する姿がとても美しく、ここにくるまでの日々を感じて、少し心が動かされる…が、まだ初日が終っただけです。気を引き締める。

今日は12月16日UPLINK FACTORYで共演するボヴェ太郎さん、来年3月横浜美術館で開催する「art live - sound+dance+visual vol.7」で共演する照明家の川口真人さん、舞踊評論家の石井達朗さん、舞踊研究家の國吉和子さん、青山円形劇場のプロデューサー小野さん、世田谷美術館のキュレター塚田さん、音楽家の川村祐介さん、作曲家の森下周子さん、ダンサーの伊藤虹さん、書家の小宮求茜さんなどが観に来てくれる。

石井さんは開口一番「よかった」と言ってくれて?ほっ?とする。特に後半からの音構成が、どっちに転ぶかで作品の良し悪しに影響していたそうで…最後まで悩んでいた音がよかったと言ってくれたので嬉しかった。最終的に音数を減らしシンプルに音を奏でることによって、森山さんの気が途切れずいい動きになった。

國吉さんは悩みながらもコミュニケーションをしっかり取り作品を構築していたのが見え、そこがとても良かったと言ってくれました。小野さんは森山さんの成長ぶりを肌で感じ、私の音にも興奮してくれました。来年、何かご一緒できればと嬉しいです。塚田さんとは残念ながら、会場でお話しできませんでしたが、しっかり作品を感じていただき、素敵なメールを送っていただきました。作品つくりの過程はやはり伝わるのだと痛感する。もう勢いやセンスだけでは通用しない。一緒につくるということを大切にしたい。明日は2日目。集中します。

at 02:04│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2005年11月24日

24日。夜は「いぶき~奇蹟の大地~」のゲネプロ。ゲネの前に軽く通しリハーサルも行う。通しリハーサルでは、他の可能性も探るために、これまでとは違うプランで音を奏でてみる。夜のゲネプロまでにさらに音を磨く。

ゲネプロには「art live - sound+dance+visual」のアートディレクション三浦秀彦さん、「弱法師」「OKINA」で共演した津村禮次郎さん、ダンサーの軽部裕美さん、アレッシオ・シルヴェストリンさん、平山素子さんなどが観に来てくれる。Taguchiスピーカーで繊細に音の空気感を伝えることに集中する。森山さんの踊りも上がってきた。宮崎さんは途中動きが止まったが、森山さんの素早い判断で、宮崎さんを呼び込むことができた。私もその場で音を編集しながら対処する。動きを観ながら音が奏でられている。3人の呼吸が生まれてきました。

ゲネプロ後に三浦さんや津村さんに感想を求める。客観的な意見はとても参考になる。じっくり考えて、明日の本番を迎えたい。

at 23:43│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2005年11月23日

22日。新国立の小劇場でリハーサル。照明をつくりながら、少しボリュームを下げてTaguchiのスピーカーで音を奏でる。小さい音でどれだけ空気を感じることができるのか感触を確かめる。音響家の河田さんと吉澤さんに、天井や2階にもスピーカーを仕込んでいただけました。左右上下にパン(音を振る=動かす)をリアルタイムに変化させ立体音響空間をつくっていく。今回の劇場プラン(真中にステージ、左右にひな壇状に客席)はなかなか難しい。照明つくりの後に、サウンドチェックを行い、問題点を見つけていく。まだまだしっくりこない。持ち帰って明日までに解消することにしました。この劇場プランは照明もほんとうに難しようです。ステージを見下ろす感じになるので、箱庭のような印象を受け、空間が広がらない。照明もこれからです。

23日。劇場でリハーサル。まずサウンドチェックから行う。昨日よりスピーカーが馴染んでいる。いい感触。スピーカーも生き物です。なかなか広がらなかった空間も、低域を抽出してやることで、深みがでて大きくなった。左右に振り過ぎていたパンを、少しセンター寄りに編集することで問題点も解消される。具体音は天井に仕込んだスピーカーから奏でることでより活きてきた。楽しくなってくる。明かりもシンプルにし、客席の照明も効果的に使うことで空間が広がった。森山さんは寝ないで照明プランを絵で描いてきてました。森山さんの絵はとてもいい。イメージが膨らむ。

最後に通しリハーサル。さとうじゅんこが卓(PA)に入って、踊りも明かりも感じながら音を奏でられるようになる。私の音はやはりTaguchiスピーカーと抜群に相性がいい。再認識しました。もっと繊細な空気感を感じられるように音を奏でたい。宮崎さんのパフォーマンスは日に日に良くなる。あとは細かいところの音と照明を仕上げて、森山さんが気持ちよく踊れる空間をつくってあげたい。明日はリハーサルの後、夜にゲネプロがあります。本番までにさらに高めていきたい。

at 23:55│コメント(2)トラックバック(0)go taneda │