2006年06月

2006年06月30日

23日。天井の波が美しい真っ白い原宿教会で、ラップトップオーケストラのメンバー(フィリップ・シャトラン、クリストフ・シャルル、久保田晃弘、津坂真有、服部知、そして、私の6人)が、石川高さんの笙の音を取り込み音を奏でました。前半と後半の2部構成。1部でははじめて体験する多面体のスピーカー、自分以外に音を奏でる人が5人もいたので、なかなか全体をモニターすることができず、何もしないで終ってしまった感じでした。構成はラップトップメンバーを時間でコントロールして、いろいろな組合せをしてみましたが、作品としては、もっと石川さんの笙の音を軸に、それぞれが異なる周波数を重ねて虹のような美しい色を出したかったです。

2部は石川さんの吹くバリエーション(声、喉、息など)で時間軸を構成させていただきました。それぞれが構成を感じ、少し持ち味を出せたのでは…。石川さんの集中力には驚かされました。私は笙の音を大切に低域を抽出したり、中域のみを奏でたりと、呼吸のように出入りを楽しみました。シャルルさんのやさしい音はしっかり感じることができました。シャトランさんは意外性のある音を奏で楽しんでいる様子が伝わりました。服部さんは奥の天井が低いところにスピーカーがセッテングされていたので、私にはほとんど音が届かなかった。天井の低いところに音は吸収され留まってしまうので、そこは息苦しい場(空気感)になる。また津坂さんは私と反対側だったのであまり届かず、久保田さんも少し離れていたので断片的にしか聴こえなかった。無指向性のスピーカーでしたが、本領は発揮できなかったと思います。

今回、はじめてラップトップメンバーになり、楽しみましたが、課題も多々見つかりました。音響プラニングをしっかり構築する必要もありますが、メンバーそれぞれの特徴を生かした構成が大切です。久保田さんをはじめ、はじめてご一緒する人たちや、スタッフとしてお手伝いしていただいた人たちとのいい出会いもあり、今後も積極的に参加していきたいと思っています。このような機会を与えていただき、シャトランさんに感謝しています。また、映像で参加した真鍋大度さんとも久しぶりにご一緒して、今後、何かしようと話す。今後が楽しみです。

今日はさとうじゅんこ、デザイナーの三浦秀彦さん、音楽家(トランペット奏者)の川村裕介さん、映像作家のルドさん、ダンサーの小畑さん、今度、ヨガのDVD作品でご一緒する、ホットヨガのインストラクターで、Yuga5108の代表である大岩公望子さんなどが聴きに来てくれました。ありがとうございました。ひとつひとつの公演を大切にしていきたいと思います。

また、今回、この素敵なスペースで演奏を実現させてくれた教会の代表・岡本さんにも感謝します。いろいろお話しできたのですが、教会の音響はご自分でプラニングされたそうです。壁に指向性の平面波スピーカーを埋め込んでいて、神父さんの声がしっかり心に響くようにつくられていました。今後はパイプオルガンの演奏会なども開催していくとのこと。一度、青山にある原宿教会を覗いてみてください。

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2006年06月25日

21日。下北沢のスタジオ・ルゥで、KAORUKO EX:CLのオープニングのサウンドと、香瑠鼓さんの衣裳のチェック。6月28日に初台The DOORSでKAORUKO EX:CLのlive『液体空気~Liquid Air』の、オープニングの音をつくっています。また、「sound+danace+visual」公演でご一緒している、OutSectの小林さんと甲斐さんが、香瑠鼓さんの衣裳をつくっています。

香瑠鼓さんが私の音を感じて、今回のliveのテーマを考えてくれたそうです。KAORUKO EX:CLのラッパーのO-kiさんと、ギターのYUJIさんが見守る中、香瑠鼓さんが小林さんと甲斐さんの衣裳を着て、私が音を奏でパフォーマンス。衣裳は香瑠鼓さんのいいところを生かし、さらに新しい可能性を引き出していました。香瑠鼓さんは音を感じ自然に声を発しながら踊る。声はとても印象に残り、パフォーマンスも未知のものが生まれてくる。音、衣裳、パフォーマンスのコラボレーション。

O-kiさんも音を気に入ってくれて、オープニングのパフォーマンスに参加し、どんどんアイデアを試してくれる。当初、本番はCDでとの話しでしたが、今日のリハーサルで、liveの大切さを感じていただき、本番もliveで参加することになりました。まだまだ音は磨いていきます。新しい活動の場を楽しみたいと思います。

リハーサル後、小林さんと甲斐さんとで渋谷のUPLINKに行く。7月16日の作品『青い月』の舞台美術・衣裳(ビジュアルアート)のために会場の視察です。小林さんと甲斐さんが図面を見ながら細かく高さや奥行きを測っていく。おふたりの情熱に心動かされる。次回公演も見据えたビジュアルアート。そのスケール感にはいつも驚かされる。必見です。ぜひ体感しに来て下さい。

なお、UPLINK information 7月号にさとうじゅんこが、音楽家のヤン富田氏、ヴィジュアリストの手塚眞氏らと表紙インタビューで取り上げられています。UPLINK、CD店、ギャラリー、ライヴハウス等で入手できますので、ぜひ読んで下さい。

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2006年06月19日

14日。suaraスタジオに「ダンスがみたい!8 批評家推薦シリーズ」でご一緒する、ダンサーの神村恵さんが来る。8月16日に公演する作品『うろ』の全体構成を話し構想する音の断片を奏でる。suaraスタジオに導入しているTaguchiのスピーカーで、音の空気感を感じていただく。本作品の会場となる麻布 die pratzeにもTaguchiの音響システムを導入します。神村さんに身体で空間性、時間軸を感じていただき、踊りの構成を構築していただきます。

「気が付いたらいつも穴の中にいる。そこは意外と混雑していて騒がしい場所である。」(神村恵)

私の音を聴かせる踊りをしてくれるそうです。これまでとは一味違ったダンサーの神村さんとご一緒できるのを楽しみにしています。このコラボレーションにご期待下さい!

また、この作品には舞台美術(衣裳、美術、照明)でOutsectの甲斐さやかさんに参加していただきます。また、サウンドデザインで重信芳光(TOPS=Taguchi Operation Partnership System)さんも参加。重信さんには9月の森山開次さんとの作品『KATANA』でも、すべての公演(東京、名古屋、広島、大阪、北海道)に同行していただきます。

『うろ』のチケット申込みはuro0816に「お名前、枚数、ご連絡先」を明記してお送り下さい。ご予約をお持ちしています。

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2006年06月16日

12日。下北沢のザ・スズナリに、青山劇場・青山円形劇場のプロデューサー小野さんと、インドネシアのテアトル・ガラシとク・ナウカの共同作品『ムネモシュネの贈り物~「記憶」をめぐる物語~』を観に行く。先日のジャワ島中部地震で、ジョグジャカルタにあるテアトル・ガラシの稽古場は全壊したそうですが、それを乗り越えての公演です。私もジャワ島のソロにガムランの勉強に行った時に、ボロブドゥールやプランバナン寺院の遺跡を観にジョグジャカルタを経由しました。あの懐かしい人々や街並みが心配です。一日も早く復興しますように…。

作品はセリフや語り、舞台美術、映像、音楽(生演奏もあった)と多くの要素がありましたが、身体表現が中心の舞台でとても楽しく拝見しました。次回のproject suara作品『青い月』でもインドネシアの舞踊家リアントさんと共演しますが、インドネシアの方の強靭な身体には驚かされます。そして、何より美加理さんのパフォーマンス、抑制と解放の間がとても印象に残りました。今日は美加理さんのいろいろな身体言語を感じることができよかったです。

公演後に小野さんとカフェへ…そこに美加理さんが顔を出してくれる。次に繋がるいいお話しができました。7月下旬には詳細を発表できますので楽しみにしていて下さい。

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2006年06月14日

11日。両国のPhilippe Chatelain氏の自宅で、6月23日(金)に北青山の原宿教会で開催する、ラップトップオーケストラ&石川高(笙)の『1「000」 breath「s」 - 一息、千息』のリハーサル。私はラップトップオーケストラのメンバーとして出演します。本日のリハーサルにはオーガナイザーのPhilippe Chatelain氏をはじめ、Christophe Charles氏、Mayu Tsuzaka氏、そして、笙の石川高さんが参加。石川さんは、先日、テリー・ライリー氏が来日した時に出演されていて、いつか共演したいと思っていました。今回、実現して嬉しいです。

リハーサルで、石川さんに笙を奏でていただき、その音色を取り込み、一人、二人…全員で、リアルタイムで音を奏でいろいろな可能性を探る。最後に、全体を構成する為に、石川さんにいろいろなバリエーションで奏でていただく。声、喉、息…などなど面白い。皆が帰った後に、私とPhilippe Chatelain氏で作品の構成をする。本番がとても待ち遠しくなりました。

会場となる原宿教会は2005年11月に建てられました。建築はフランスと日本のCRCによるものです。天井には6つの波…今回のラップトップメンバーは6名で、他のメンバーはAkihiro Kubota氏、Satoshi Hattori氏です。映像でDaito Manabe氏も参加。音響システムはImage Linksによる多面体・無指向性のスピーカーGLOBO-D10を6本、それぞれ演奏者に1本ずつです。本公演でお客さんは演奏者に囲まれる舞台になります。ぜひ、この素敵な教会で音を体感しに来てください。

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