2006年08月

2006年08月12日

5日。早朝から山梨県の富士山が見える野原に、音楽で参加するヨガのDVD作品の撮影に同行してきました。ここ数週間、体調を崩し、とてもタイトなスケジュールでしたが、自然治療も兼ねて行きました。ロケバスに乗って2時間半、芝生が広がり、目の前には富士山がくっきりと雄大な姿で座っていました。少し興奮。さっそく撮影スタッフがテントを張り、カメラのセッティング(なんとハイビジョン3台…)。

Yuga5108代表でヨガのインストラクター大岩公望子さんがハタヨガの28ポーズを1セットにして撮影開始。ヨガのインストラクターの佐久間さんと河野さんが参加しサポート。撮影は映画界で活躍中の百束さんをディレクターに、撮影スタッフが3名。先日の『青い月』を観に来てくれた、デザイナーの上浦さん、途中からはやはりデザイナーの玉木さんと吉原さんが参加して写真撮影を担当。暑いなか皆の集中した顔がいい。そして、大岩さんの愛犬も嬉しそう。

私はこの場の空気感を録音するために、百束さんが用意してくれた、映画の音収録等で使用する、フィールドレコーディング用の超指向性マイクとミキサーで、木が生い茂るスペースをヘッドフォンをつけて歩き音を探る。これだけいい機材で録音したことがなかったので驚きの連続でした。林の中では湿気を感じる音を体感する。鳥の鳴き声は遠近でしっかり距離を感じられる。葉っぱや木の実が落ちる音があまりにも美しい。感動の嵐だった…が、遠くで飛ぶヘリコプターの音も収録されてしまい、なかなかイメージしていた音がとれない。しばらくすると近くでもヘリコプターが飛び回り録音が難しくなりましたが、このヘリコプターの音も面白い。いつか素材として使えそうなので録音を続けるが、次から次への飛んでくるので時間帯を変えることにする。

撮影現場に戻り収録の見学。日差しも強いので木陰でヨガのポーズ。野原に人が集まってきて、大岩さんはなかなか集中できない感じでしたが、撮影の途中から大きな野原に関係者以外は誰もいなくなり、撮影は順調に進む。大岩さんも集中してとてもいい顔をしている。ロータス(あぐらのような)のポーズでは大地と静かに会話していた。ヨガは心と身体を磨き上げるもの。私は一度しか体験したことがないので、余裕ができれば一度じっくりやってみたいと思う。木陰での撮影は無事終了。

少し休憩後に次は太陽の下で撮影開始。強い日差しのなか大岩さんは笑顔を絶やすことなく楽しみながらヨガ。他のスタッフも大岩さんのエネルギーに引き寄せられ、太陽の下で撮影に集中する。私は木陰で見守る。撮影は順調に進む。私は大きな木の下で寝転がりながら風の音を感じる。葉音が響きわたる。この音をとりたいと思う。撮影がすべて終了する。大岩さんのやり遂げた顔はとても美しかった。ずっと声を出し導いていた佐久間さんも断食の2日目だというのに疲れた顔を見せず、常ににやさしく包み込むような声で大岩さんをサポートしていた。ほんとうに透明感のある人たち。少しは見習いたいと思う。

皆を待たせながら、私は野原に舞う風の音、葉音を録音する。短い時間でしたがイメージしていた音が収録できた。先ほどヘリコプターに邪魔をされた林にも行き録音開始。ヘリコプターの音は遠くのほうに聞こえるが、湿度を感じる空気感、夏の山らしく鶯の鳴き声、しばらくすると「カナカナカナ~♪」と蜩が鳴く。この短い時間のなかで、春から初夏、そして夏の終わりという季節感を体感することになる。とても不思議な体験。この音の記憶を忘れることはないだろう。収録したここの空気感をDVD作品の音素材として使いたい。

今日はとても素敵な一日を過ごせました。明日からの活力にして元気になりたい。私の都合で収録日を変えていただき、実現させてくれた大岩さんに心から感謝したい。DVD作品では次に向かう音を奏でたいと思います。とても素敵な作品になりそうです。楽しみにしていて下さい。

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2006年08月06日

31日。池袋で、さとうじゅんこと能美健志さんと打合せ。来年公演する能美さんの作品構成について話す。今回、さとうじゅんこが演出・構成をします。私ももちろん演出・構成に関わりますが音楽で参加します。能美さんとはこれまでも一緒に作品をつくってきましたが、いろいろ話していくうちに、いま何を感じているのか、何をやりたいのか、何ができるのか、いまやるべきことは…などを聞きだすのにとても遠回りをしていたことに気づく。真意を伝え感じることは難しい。コミュニケーションの大切さを痛感することになる。

過去の能美さんのダンス中心の作品とは一味も二味も異なる舞台作品になります。私もsound+dance+visualのような、音から作品全体を構成するのではなく、今回は他の視点から、音楽をつくりたいと思います。まだ先の話しですが、さとうじゅんこと能美さんとしっかりコミュニケーションを取って、高いモチベーションを保ちながら、一緒に進めていきたいと思います。

2日。作品『うろ』のリハーサルで、甲斐さんが制作した衣裳美術の合わせをしました。甲斐さんのイメージする『うろ』。神村さんも気に入って丁寧に動きのチェックを…『うろ』の音構成はできているので、さらに音を磨いておふたりにぶつけたいと思います。来週は『うろ』の会場となる麻布のディプラッツで、毎日のように「ダンスが見たい!8」企画公演があるので、会場の空気感を感じるために観に行きたいと思う。私たちの『うろ』公演は再来週の16日(水)です。とても楽しみです。

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2006年08月04日

30日。沼袋にある百観音明治寺で開催される、百観音献灯会~ランバンサリによるジャワガムラン演奏&舞踊に行く。私が1年で一番楽しみにしているガムランの野外公演。先日の『青い月』公演に出演していただいた代表の木村佳代さんをはじめ、リアントさんと川島未来さんの踊りもあるのでいつも以上に楽しみにしていました。今夜はリアントさんの出身地であるバニュマス地方の踊りが見れました。ソロの王宮の舞踊とはぜんぜん違う。声を発し土着性の強い踊り。大勢のお客さんが盛り上がる。リアントさんも嬉しそうだ。青銅の響きに風や木の葉音がこたえ、素敵な夏の一夜を過ごせました。またジャワに行きたくなった。

百観音明治寺で『青い月』でご一緒したデザイナーの小林和史さん、映像作家の甲斐さやかさんに会う。また、音楽家の川村さんや作曲家の森下さん、芸大のガムランクラブでご一緒した遠山さんの姿も見える。毎年、この演奏会で顔を合わせるので、彼らも楽しみにしているのでしょう。そして、ロンドンから帰国したばかりの映像作家michiさんにも会うことができました。日に焼けたmichiさんは変わらぬやさしい瞳を…会えてよかった。8月上旬にもう一度ロンドンに行き、次の帰国は9月とのこと。またご一緒したいものです。

楽しいひとときを終えて帰宅。その昔、パパタラフマラの舞台でご一緒したダンサーの小幡あえ架さんの作品の音に取りかかる。小幡さんには幾度となく音を依頼していただいていましたが、なかなか機会が合わず、5年越しで音をつくることになりました。彼女はダンサーとしてはバランスを取るのに厳しい条件を強いられていますが、それを克服するためにも大切な作品。小幡さんの心意気に応えようと思いました。

最近、これまであまり使わなかった、サイン波を素材にした音を追求していましたが、この作品の概念にぴったりはまりました。LRのボリュームをパンで振って構成して、波動を生み出しました。サイン波は使い方によっては音圧が強く痛い音になりますが、よくあるサイン波の音楽にならないように構築する。そして、いままでに体感したことがない音ができる。これは面白い。何通りものバリエーションがつくれる。今後、多くの場でお披露目することになりそうです

3日。小幡さんに出来上がった音をCDで渡す。公演は9月2日(土)に神楽坂のセッションハウスで開催される『シアター21・フェス STEP UP vol.11』です。これまでとは違った音の質感を楽しみにしていて下さい。

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2006年08月02日

29日。上野の東京国立博物館にさとうじゅんことクナウカの『トリスタンとイゾルデ』を観に行く。門から奥に進むと庭園に特設野外ステージがあった。舞台後ろには上野の森が囲み池も見える。最高のロケーション。ステージの床はアクリル板を使っていて、舞台の真下からも照明が仕込んである。夜のシーンはとても効果的でした。全体的に能舞台を感じさせるステージ。

今日は隅田川の花火大会が行われていて、花火の音、ヘリコプーターの音がけたたましく鳴り響く。パフォーマーは集中するのが大変だったでしょう。公演後に美加理さんから「いまは戦時中なのだ」とイメージして集中したとのこと。2部からは少し雨も降ってきたがすぐに止んだ。野外公演は劇場とは勝手が違うが、これらの状況、環境を作品に取り込んでこそ楽しめる。

本日の公演で仮チラシが折込されていましたが、10月から1ヶ月間、世界11ヶ国が参加する「ダンストリエンナーレTOKYO」が開催されます。この大規模なフェスティバルの最終日11月19日に、青山スパイラルホールで、「美加理×種子田郷」で新作を公演します。近日中にチラシ等も配布されますがタイトルはまだ未定です。

美加理さんは女優ですが、先日の『ムネモシュネの贈りもの~「記憶」をめぐる物語~』を観た時にも感じましたが、日本でも特異なパフォーマーなのだと感じました。青山劇場・青山円形劇場のプロデューサー小野さんが、美加理さんと引き合わせてくれました。この出会い感謝します。今後、世界を見据えて作品をつくりますが、日本人でもありアジア人でもある、独自の<間>を世界に向けて発信したいと思います。ご期待下さい。

今夜の『トリスタンとイゾルデ』は花火の音もヘリコプターも雨も、この一夜かぎりの舞台を印象深くさせ、私はとても楽しみました。そして、以前からやりたいと思っていましたが、野外公演をぜひ実現させたいと思います。

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