2006年09月
2006年09月10日
8日。午後、会場のアステールプラザに入る。重信さんのボイスチェックがはじまる。名古屋はとても難しい環境でしたが、ここはとてもコントロールしやすい空間。音を奏でながらサウンドチェック。低域は会場全体が共鳴してとてもいい。スパイラルほどではありませんが、メインスピーカーのCMX1312の、フロントとバックの距離が取れて奥行きを感じさせることができる。会場の残響で中域も高域も粒の質感までしっかり掴める。楽しくなる。
サウンドチェックの後に、森山さんと杉本さんとリハーサル。今日は前半の中間部分の音に、ひとつアクセントをつけたくて、新しい音を磨いていました。前半は徹底的に音で構成しているので、その世界感を壊す音が欲しかった。エラー音らしいエラー音。人工的で無機質な音。森山さんに軽く踊っていただき試みる。その後にくる無音感がいい感じだ。本番は広島バージョンで奏でることにする。
今日も朝早くから当日券や整理券を求めるお客さんが並んでいる。ありがたいことです。本番まで静かに過ごす。本公演は照明卓も客席後ろにセッティングしているので、杉本さんとも一緒にライブを楽しみたいと思う。本番。オープニングから音は思い描く音を奏でられる。音とともに森山さんが美しく立ちのぼる。新しいエラー音。何か足らなかったものを得られた。思いきってやってみてよかった。後半は公演のたびに深くなっていく。さらに高め合いたいと思う。
アフタートーク。森山さんは丁寧に言葉をひとつひとつ選んで話す。本人は話すのが苦手というが、ほんとうに心ある語りは好感がもてる。作品のことはもちろん、私の音についても大切に話してくれてとても嬉しかった。広島のお客さんはとても静かに観て、そして、静かに感じてくれた。名古屋の反応とはひと味違った。その土地土地の空気感を感じて、その土地土地の『KATANA』を公演できる喜び。ありがとうございました。
公演後に地元のスタッフやボランティアの方々と乾杯。とても楽しい時間。すっかり遅くなってしまいましたが、映像作家の千田さんと、平和公園にある原爆ドームに向かう。今夜で広島とはお別れです。また来たい。
9日。森山さんと千田さんと新幹線で大阪に向かう。大阪は私の出身地。凱旋公演になる。これまで京都や神戸で公演の経験はあるが大阪ははじめて。嬉しい。さっそく会場のHEP HALLに入る。これまでの会場の2分の1ほどの大きさ。音環境はとてもデッド。音つくりは難しい。舞台が小さいので、音と照明で、何とか深く大きな空間をつくりたいと思う。本公演から、さとうじゅんこが参加。東京から駆けつけてくれた。また、能美健志さんや東野祥子さんの公演でご一緒した、音響家の宮崎康之さんにも参加していただく。とても心強い。
サウンドチェック。デッドな環境とは思えないほどの音つくりができる。重信さんは名古屋での経験を生かしたと言っていたが、ほんとうにいい音場創成ができた。音を奏でてさらに探っていく。サウンドチェック後に、森山さんの踊りと、杉本さんの照明とリハーサル。舞台に奥行きがないので、照明はとても難しいが、杉本さんの本領が発揮される。やはり経験は宝です。課題も見つかったので、明日の本番までに整理したい。明日は昼間の公演です。いい音を奏で、いい公演にしたいと思う。大阪の皆さまお楽しみに!
サウンドチェックの後に、森山さんと杉本さんとリハーサル。今日は前半の中間部分の音に、ひとつアクセントをつけたくて、新しい音を磨いていました。前半は徹底的に音で構成しているので、その世界感を壊す音が欲しかった。エラー音らしいエラー音。人工的で無機質な音。森山さんに軽く踊っていただき試みる。その後にくる無音感がいい感じだ。本番は広島バージョンで奏でることにする。
今日も朝早くから当日券や整理券を求めるお客さんが並んでいる。ありがたいことです。本番まで静かに過ごす。本公演は照明卓も客席後ろにセッティングしているので、杉本さんとも一緒にライブを楽しみたいと思う。本番。オープニングから音は思い描く音を奏でられる。音とともに森山さんが美しく立ちのぼる。新しいエラー音。何か足らなかったものを得られた。思いきってやってみてよかった。後半は公演のたびに深くなっていく。さらに高め合いたいと思う。
アフタートーク。森山さんは丁寧に言葉をひとつひとつ選んで話す。本人は話すのが苦手というが、ほんとうに心ある語りは好感がもてる。作品のことはもちろん、私の音についても大切に話してくれてとても嬉しかった。広島のお客さんはとても静かに観て、そして、静かに感じてくれた。名古屋の反応とはひと味違った。その土地土地の空気感を感じて、その土地土地の『KATANA』を公演できる喜び。ありがとうございました。
公演後に地元のスタッフやボランティアの方々と乾杯。とても楽しい時間。すっかり遅くなってしまいましたが、映像作家の千田さんと、平和公園にある原爆ドームに向かう。今夜で広島とはお別れです。また来たい。
9日。森山さんと千田さんと新幹線で大阪に向かう。大阪は私の出身地。凱旋公演になる。これまで京都や神戸で公演の経験はあるが大阪ははじめて。嬉しい。さっそく会場のHEP HALLに入る。これまでの会場の2分の1ほどの大きさ。音環境はとてもデッド。音つくりは難しい。舞台が小さいので、音と照明で、何とか深く大きな空間をつくりたいと思う。本公演から、さとうじゅんこが参加。東京から駆けつけてくれた。また、能美健志さんや東野祥子さんの公演でご一緒した、音響家の宮崎康之さんにも参加していただく。とても心強い。
サウンドチェック。デッドな環境とは思えないほどの音つくりができる。重信さんは名古屋での経験を生かしたと言っていたが、ほんとうにいい音場創成ができた。音を奏でてさらに探っていく。サウンドチェック後に、森山さんの踊りと、杉本さんの照明とリハーサル。舞台に奥行きがないので、照明はとても難しいが、杉本さんの本領が発揮される。やはり経験は宝です。課題も見つかったので、明日の本番までに整理したい。明日は昼間の公演です。いい音を奏で、いい公演にしたいと思う。大阪の皆さまお楽しみに!
2006年09月08日
6日。雨の名古屋。昼過ぎに愛知芸術文化センター入り。重信さんのボイスチェックの声がする。すでに舞台は出来上がっている。東京からのスタッフに地元のボランティアの方々が手伝ってくれている。感謝です。suaraHPの英語ページのプロフィールを翻訳してくれた、クロノズ主催の黒野さんもお手伝いしてくれている。トロントに行かれた時のお土産をいただく。グレン・グールドの絵はがき。嬉しい。
サウンドチャック。会場自体の容積はあるが、スパイラルほど舞台に奥行きがない。また音がどうも吸収されている感覚がある。デッドな空間。音つくりはなかなか難しい環境です。重信さんと音を奏でながら音つくり。イメージする音を構築していく。前半は時には痛く感じるような、空間を切り裂くような音つくり。中間部分の低域を徹底的に磨く。この会場の共振周波数をつかみ揺らしてみる。後半はやさしく静かに包み込むような音つくり。前日に重信さんは京都の龍安寺に行っていろいろ感じて来たそうです。耳を澄まして音つくり。謡いは特に難しい空間。時間をかける。これでお客さんが入ったらもっと音は吸収されるだろう。経験が何よりも力になる。サウンドチェック後に、森山さんの踊りと、杉本さんの照明と入念にチェック。森山さんは集中している。杉本さんは少ない時間で確実に明かりをつくっていく。
本番。音を奏でながら音をつくっていく。集中する。今回で5回目の公演。森山さんの動きをさらに深く感じることができてきた。引き出し引き出されせめぎ合う。明かりはぴったり寄り添う。公演を重ねるたびに、作品が進化していくのを実感できる幸せ。しかし、前半はもう少し勝負したい。次の課題が生まれました。森山さんがカーテンコールで舞台上に呼んでくれる。とても嬉しかった。
CDは地元の映像を学んでいる学生さんが販売してくれました。とてもたくさんの方にご購入いただきました。ありがとうございました。ぜひ感想を送って下さい。楽しみにしています。また、彼らに音響の搬入・搬出もやっていただきました。いつか作品で共演できると嬉しい。
撤収後に、地元の関係者やスタッフの方々と乾杯。皆に支えられて『KATANA』公演を実現させていただきました。また、音を奏でることに集中させていただきました。心から感謝しています。とても心地いい名古屋の夜だった。また名古屋で公演をしたいです。
7日。朝。森山さん、杉本さん、橋爪さん、東海林さんと、新幹線で広島に出発。広島はお天気がよくて真夏並みの暑さ。駅からタクシーで会場入り。手を叩き残響時間を探る。とてもいい鳴りぐあい。いい音がつくれそうです。しばらくして、舞台監督の柴崎さん、松田さんが到着。そして、音響の重信さんも到着。皆、車での移動でも疲れを見せず元気な笑顔。とてもいい感じです。会場つくり。
夜は皆でお好み村に行き広島を満喫する。そして、原爆ドームを観に行く。明日はいい公演にしたい。広島の方々、楽しみにしていて下さい。
サウンドチャック。会場自体の容積はあるが、スパイラルほど舞台に奥行きがない。また音がどうも吸収されている感覚がある。デッドな空間。音つくりはなかなか難しい環境です。重信さんと音を奏でながら音つくり。イメージする音を構築していく。前半は時には痛く感じるような、空間を切り裂くような音つくり。中間部分の低域を徹底的に磨く。この会場の共振周波数をつかみ揺らしてみる。後半はやさしく静かに包み込むような音つくり。前日に重信さんは京都の龍安寺に行っていろいろ感じて来たそうです。耳を澄まして音つくり。謡いは特に難しい空間。時間をかける。これでお客さんが入ったらもっと音は吸収されるだろう。経験が何よりも力になる。サウンドチェック後に、森山さんの踊りと、杉本さんの照明と入念にチェック。森山さんは集中している。杉本さんは少ない時間で確実に明かりをつくっていく。
本番。音を奏でながら音をつくっていく。集中する。今回で5回目の公演。森山さんの動きをさらに深く感じることができてきた。引き出し引き出されせめぎ合う。明かりはぴったり寄り添う。公演を重ねるたびに、作品が進化していくのを実感できる幸せ。しかし、前半はもう少し勝負したい。次の課題が生まれました。森山さんがカーテンコールで舞台上に呼んでくれる。とても嬉しかった。
CDは地元の映像を学んでいる学生さんが販売してくれました。とてもたくさんの方にご購入いただきました。ありがとうございました。ぜひ感想を送って下さい。楽しみにしています。また、彼らに音響の搬入・搬出もやっていただきました。いつか作品で共演できると嬉しい。
撤収後に、地元の関係者やスタッフの方々と乾杯。皆に支えられて『KATANA』公演を実現させていただきました。また、音を奏でることに集中させていただきました。心から感謝しています。とても心地いい名古屋の夜だった。また名古屋で公演をしたいです。
7日。朝。森山さん、杉本さん、橋爪さん、東海林さんと、新幹線で広島に出発。広島はお天気がよくて真夏並みの暑さ。駅からタクシーで会場入り。手を叩き残響時間を探る。とてもいい鳴りぐあい。いい音がつくれそうです。しばらくして、舞台監督の柴崎さん、松田さんが到着。そして、音響の重信さんも到着。皆、車での移動でも疲れを見せず元気な笑顔。とてもいい感じです。会場つくり。
夜は皆でお好み村に行き広島を満喫する。そして、原爆ドームを観に行く。明日はいい公演にしたい。広島の方々、楽しみにしていて下さい。
2006年09月06日
3日。青山スパイラルホールでの『KATANA』東京公演の最終日。会場入りしてすぐにサウンドチェック。毎日、音の質感は変わる。音響システムは生きもの。生楽器です。気温や湿気など微妙な変化に敏感です。また、会場にお客さんが入ると、空間の密度が変わり音も吸収される。それらを音響家の重信さんと一緒に見極めながらライブ演奏する。今後、全国ツアーで会場が変わっていきますが、すべての会場でプラニングを変え、一から音つくりをしなくてはいけません。限られた時間のなか大変ですがとても楽しみです。
昨日も公演中にお客さんが倒れてしまいました。1時間、はじめから終わりまで息つく暇もない作品。演目も演目だけにお払いをすることにしました。手作りの祭壇をつくり、皆で開場前に、無事公演が終わりますようにとお祈りをする。皆の気持ちがひとつになるとてもいい瞬間だった。いつものように開演20分前に控え室から会場に向かう前に、森山さんの控え室にさとうじゅんこと顔を出す。「SW」「MF」と言葉を交わして、次は舞台上で会う。
本番。暗闇のなかに森山さんが浮かぶ。私の奏でる音のエネルギーに負けじとバランスを取る。通常、暗いところでバランスを取るのは難しい。また、私の音は波動が生まれ空気が動くのでより条件は厳しくなる。森山さんはいつも真っ暗なところでバランスを取り、目を閉じて踊っているとのこと。日々のトレーニング(鍛錬?)がなければ、森山さんのようなパフォーマンスはできない。踊りのなかに日常が見える。美しい。
前半は音と踊りのエネルギー感で一気に持っていく。中間部分は音でガラリと質感を変える。森山さんは自分と向き合う時間になる。謡いはさらに音場がよくなる。公演後、お客さんに「津村さんの控え室はどこですか?」と聞かれたという。これはほんとうに嬉しかった。今日は重信さんが新開発のアンビエントスピーカーに、少し角度をつけて立たせました。少しの差で音場は変わる。後半に向けて、森山さんの踊りはますます研ぎ澄まされていく。音もよりエネルギー感を増す。終演。力が抜ける。少しだけほっとする瞬間。
カーテンコール。スタンディングオベーション。鳴り止まない拍手。この強度ある作品をしっかり感じていただけたのだと思う。子供も何人か観に来ていましたが、皆、静かに作品に集中していた。とても嬉しい。「からだであそぼ」を見ている子供たちは、いったい何を感じていたのだろうか…。しばらくボーとしていると、デザイナーの玉木さんがガッチリ握手を求めてきてくれた。
東京での最終日はCDもたくさん買っていただけました。ありがとうございました。CD制作でプレスをお願いした会社の担当者・山崎さんも観に来てくれる。また、TOWER RECORDSの池田さんにも体感していただけました。はじめての音の経験で、とても楽しめたとのこと。そして、公演前には公演を観に来れなかった、ヨガのインストラクターの佐久間さんがわざわざCDを買いに来てくれた。全国ツアーから帰って来ましたら、CDの店頭販売を展開していきたいと思う。今回、入手できなかった方は楽しみにしていて下さい。よろしくお願いします。
機材の搬出が終わり、スパイラルのエントランスで小さな乾杯をする。あっという間の4日間だった。3日間ボランティアスタッフとして活躍してくれた方々に感謝を述べ、全国ツアーに向け、皆であらためて気を引き締める。これで森山さんも少しは眠れるだろう。私も心と身体を整理して、さらに音を磨きたいと思う。6日は朝から移動して名古屋に入り本番。とても楽しみです。名古屋の方々、楽しみにしていて下さい。
昨日も公演中にお客さんが倒れてしまいました。1時間、はじめから終わりまで息つく暇もない作品。演目も演目だけにお払いをすることにしました。手作りの祭壇をつくり、皆で開場前に、無事公演が終わりますようにとお祈りをする。皆の気持ちがひとつになるとてもいい瞬間だった。いつものように開演20分前に控え室から会場に向かう前に、森山さんの控え室にさとうじゅんこと顔を出す。「SW」「MF」と言葉を交わして、次は舞台上で会う。
本番。暗闇のなかに森山さんが浮かぶ。私の奏でる音のエネルギーに負けじとバランスを取る。通常、暗いところでバランスを取るのは難しい。また、私の音は波動が生まれ空気が動くのでより条件は厳しくなる。森山さんはいつも真っ暗なところでバランスを取り、目を閉じて踊っているとのこと。日々のトレーニング(鍛錬?)がなければ、森山さんのようなパフォーマンスはできない。踊りのなかに日常が見える。美しい。
前半は音と踊りのエネルギー感で一気に持っていく。中間部分は音でガラリと質感を変える。森山さんは自分と向き合う時間になる。謡いはさらに音場がよくなる。公演後、お客さんに「津村さんの控え室はどこですか?」と聞かれたという。これはほんとうに嬉しかった。今日は重信さんが新開発のアンビエントスピーカーに、少し角度をつけて立たせました。少しの差で音場は変わる。後半に向けて、森山さんの踊りはますます研ぎ澄まされていく。音もよりエネルギー感を増す。終演。力が抜ける。少しだけほっとする瞬間。
カーテンコール。スタンディングオベーション。鳴り止まない拍手。この強度ある作品をしっかり感じていただけたのだと思う。子供も何人か観に来ていましたが、皆、静かに作品に集中していた。とても嬉しい。「からだであそぼ」を見ている子供たちは、いったい何を感じていたのだろうか…。しばらくボーとしていると、デザイナーの玉木さんがガッチリ握手を求めてきてくれた。
東京での最終日はCDもたくさん買っていただけました。ありがとうございました。CD制作でプレスをお願いした会社の担当者・山崎さんも観に来てくれる。また、TOWER RECORDSの池田さんにも体感していただけました。はじめての音の経験で、とても楽しめたとのこと。そして、公演前には公演を観に来れなかった、ヨガのインストラクターの佐久間さんがわざわざCDを買いに来てくれた。全国ツアーから帰って来ましたら、CDの店頭販売を展開していきたいと思う。今回、入手できなかった方は楽しみにしていて下さい。よろしくお願いします。
機材の搬出が終わり、スパイラルのエントランスで小さな乾杯をする。あっという間の4日間だった。3日間ボランティアスタッフとして活躍してくれた方々に感謝を述べ、全国ツアーに向け、皆であらためて気を引き締める。これで森山さんも少しは眠れるだろう。私も心と身体を整理して、さらに音を磨きたいと思う。6日は朝から移動して名古屋に入り本番。とても楽しみです。名古屋の方々、楽しみにしていて下さい。
2006年09月05日
今日は2回公演。気を抜かず集中したいと思う。昼公演の前に、Taguchiの田口さんが、アンビエントスピーカーを持って来てくれる。いま導入しているアンビエントスピーカーではパワーが足りないので、用意していただけました。感謝です。このスピーカーは、円状の平面波ユニットが上に向いていて、その上に反射板が、先の尖ったお椀をひっくり返したようにセッティングされている。直進エネルギーが反射板に当たり、減衰しないで、斜め上から下に向かって音の通り道ができる。もちろんこんな音場を再現するスピーカーに出会ったことがない。田口さんの探求する姿勢にはいつも学ばされる。
昼公演。開演前の書を取り外す場の音を新しくしました。とてもいい感じ。お客さんを適度な緊張感で本編に誘うことができた。前半。音の波動と森山さんの踊りがピークでぶつかる瞬間が生まれた。少し興奮したが「SW」と唱えて冷静になる。中間部分の音の自然な音の広がりは、新しくしたアンビエントスピーカーの威力。その音に包まれて森山さんは静かに歩む。謡いはどこから聞こえてくるのかわからない感じだった。重信さんの素晴らしい音場創成です。終演。内から発する渋好みの作品となった。
本公演には11月19日ダンストリエンナーレ TOKYO 2006において、このスパイラルホールでご一緒する美加理さん、CDのジャケット・チラシのデザインをしてくれた三浦秀彦さん、ロンドンから一時帰国している映像作家のmichiさん、舞台衣裳を手がける川口知美さん、永谷亜紀さんの作品でお世話になった吉野さんなどなどたくさんの方が観に来てくれました。また、舞踊評論家の石井達朗さん、志賀信夫さんもいらっしゃっていました。公演後に石井さんから「1時間の力ある作品をよくつくった」と心強いお言葉をいただく。志賀さんは音まわりのことをよくご存知で、いつもお話しするのが楽しい。あたたかく、そして厳しく見守っていただけて嬉しい。気持ちを入れかえて夜の公演に備える。
夜公演。いつものように、開演前に劇場全体を感じる。客席には演出家の蜷川幸雄さんや、デザイナーの三宅一生さんの姿も見える。また今回のツアーTシャツをデザインした、OutSectの小林和史さんや甲斐さやかさんもいる。そして、Taguchiの田口さんもいる。気を引き締める。オープニング前の音はますますクリアーになってくる。お客さんの反応を感じながら演奏する。楽しい。
本編。森山さんのムーブメントを肌で感じる。杉本さんの照明も深く感じられるようになる。そして、お客さんの呼吸も感じる。耳を澄まして、空間全体の空気感を感じながら、集中力を切らさないで音を奏でる。3回目にして全体がはじめてしっくりした感じになった。しかし、これではもの足りないので、音、踊り、照明が勝負する場もつくりたいと思う。作品は公演のたびに進化する。
本公演には美加理さんとの公演で衣裳を担当していただく高橋佳代さん(クナウカで17年間衣裳を担当しています)、ジャワ舞踊の久保田さん、芸大のガムランクラブでご一緒していた平野さんなどに観ていただきました。高橋さんには音からも、衣裳のデザインを構想していただきたい。公演後、蜷川幸雄さんと三宅一生さんと少し話し、CD『sketch 2006』を手渡す。今後、三宅さんの新しいプロジェクトに関わることができれば幸せです。
Taguchiの田口さんもとても喜んでくれました。「謡いはどこから奏でられていたのか?」の一言で、重信さんはほんとうに喜んでいました。アンビエントスピーカーを持って来てくれて、さらに音場がよくなりました。田口さんありがとうございました。
今日はワルシャワFourth Floorの宮坂さんのお友達の中村さんにもCD販売を手伝っていただきました。とても大きな声で宣伝してくれて、長濱さんや他のスタッフも活気づき、とてもいい雰囲気になり、CDもたくさん購入していただけました。ありがとうございました。
明日はもう東京公演の最終日です。
昼公演。開演前の書を取り外す場の音を新しくしました。とてもいい感じ。お客さんを適度な緊張感で本編に誘うことができた。前半。音の波動と森山さんの踊りがピークでぶつかる瞬間が生まれた。少し興奮したが「SW」と唱えて冷静になる。中間部分の音の自然な音の広がりは、新しくしたアンビエントスピーカーの威力。その音に包まれて森山さんは静かに歩む。謡いはどこから聞こえてくるのかわからない感じだった。重信さんの素晴らしい音場創成です。終演。内から発する渋好みの作品となった。
本公演には11月19日ダンストリエンナーレ TOKYO 2006において、このスパイラルホールでご一緒する美加理さん、CDのジャケット・チラシのデザインをしてくれた三浦秀彦さん、ロンドンから一時帰国している映像作家のmichiさん、舞台衣裳を手がける川口知美さん、永谷亜紀さんの作品でお世話になった吉野さんなどなどたくさんの方が観に来てくれました。また、舞踊評論家の石井達朗さん、志賀信夫さんもいらっしゃっていました。公演後に石井さんから「1時間の力ある作品をよくつくった」と心強いお言葉をいただく。志賀さんは音まわりのことをよくご存知で、いつもお話しするのが楽しい。あたたかく、そして厳しく見守っていただけて嬉しい。気持ちを入れかえて夜の公演に備える。
夜公演。いつものように、開演前に劇場全体を感じる。客席には演出家の蜷川幸雄さんや、デザイナーの三宅一生さんの姿も見える。また今回のツアーTシャツをデザインした、OutSectの小林和史さんや甲斐さやかさんもいる。そして、Taguchiの田口さんもいる。気を引き締める。オープニング前の音はますますクリアーになってくる。お客さんの反応を感じながら演奏する。楽しい。
本編。森山さんのムーブメントを肌で感じる。杉本さんの照明も深く感じられるようになる。そして、お客さんの呼吸も感じる。耳を澄まして、空間全体の空気感を感じながら、集中力を切らさないで音を奏でる。3回目にして全体がはじめてしっくりした感じになった。しかし、これではもの足りないので、音、踊り、照明が勝負する場もつくりたいと思う。作品は公演のたびに進化する。
本公演には美加理さんとの公演で衣裳を担当していただく高橋佳代さん(クナウカで17年間衣裳を担当しています)、ジャワ舞踊の久保田さん、芸大のガムランクラブでご一緒していた平野さんなどに観ていただきました。高橋さんには音からも、衣裳のデザインを構想していただきたい。公演後、蜷川幸雄さんと三宅一生さんと少し話し、CD『sketch 2006』を手渡す。今後、三宅さんの新しいプロジェクトに関わることができれば幸せです。
Taguchiの田口さんもとても喜んでくれました。「謡いはどこから奏でられていたのか?」の一言で、重信さんはほんとうに喜んでいました。アンビエントスピーカーを持って来てくれて、さらに音場がよくなりました。田口さんありがとうございました。
今日はワルシャワFourth Floorの宮坂さんのお友達の中村さんにもCD販売を手伝っていただきました。とても大きな声で宣伝してくれて、長濱さんや他のスタッフも活気づき、とてもいい雰囲気になり、CDもたくさん購入していただけました。ありがとうございました。
明日はもう東京公演の最終日です。
2006年09月04日
1日。『KATANA』全国ツアーの初日。これから約2週間の全国ツアーの幕開けです。東京は青山スパイラルホールで4回公演。やはり初日は独特の緊張感のなか、皆の集中力はより高まります。
サウンドチェックで、Taguchiの新開発アンビエントスピーカーで奏でる。音の出どころがまったくわからないので自然な音場ができる。ほんとうにスピーカーの存在を忘れさせてくれる。ギャラリーなどで最適のスピーカーだと思う。作品の中間部分の音には効果大です。わくわくする。ただ、この空間には少しパワーが足りないか…。
ゲネプロ。昨日から照明つくりを観ていたが、音を奏でながら明かりを感じてイメージを膨らます。シンプルな照明はとても難しい。時間のないなか、杉本さんは挑む。踊りだけではなく音も感じて、空間を明かりで切り取って欲しい。本番までどこまでビジョンを大きく深くできるか。楽しみです。
音はいろいろ試せたので、本番までにプランを再構築する。特に謡いは難しい。やることは山積みです。さとうじゅんこのアドバイスに私も重信さんも耳を傾ける。やはり客観的な耳は何よりも大切。本番まで集中です。森山さんも軽く流すと言っていたが、後半に入ってスイッチが入って本気に…。本番まで寝て欲しいが寝れそうにもない。疲労が溜まらなければいいが。
本番。舞台上に吊るされている、小宮求茜さんの書が取り外されはじめると、サイン波で構成した音を静かに奏でる。お客さんがオープニングの前に長時間、緊張してしまうので見直しが必要。暗転後にオープニング。N.Yで公演した『KATANA』。1時間の作品になって日本初演です。ゲネプロの反省点を生かして、エネルギー感を高め音を奏でる。場が動きはじめた。津村さんの謡いも、舞台後ろのメインスピーカーとアンビエントスピーカーを使って、いままでで一番いい音の在り方になった。重信さんもどんどん動かしていた。さとうじゅんこは的確にアドバイスを投げてくれる。3人の息が合ってきた。
森山さんもとても集中している。暗闇のなかに浮かび上がる森山さんを観て、ここまできたいろいろな思いを感じる。森山さんの身体に音の塊をぶつける。それに静かに応えてくれる。あっという間に終演。はじめから終わりまで、あまりの緊迫感でお客さんが何人か倒れてしまう。とても心配ですが、それだけ強度のある作品ができたのかもしれない。しかし、課題も出た。明日までに整理したい。
公演後、森山さんに「はじめの暗闇で揺れている姿が美しかった」と伝えると少し涙目に…。どれだけのプレッシャーのなかで舞台に立っているのか。私は舞台には立たないが、同じ思いで音を奏でている。『KATANA』さらに上を目指します。
今日はダンサーの山田海蜂さん、音楽家で映像作家の田中孝さん、さとうじゅんこがガムランでご一緒している、森岡さん、佐草さん、片山さん、青山円形劇場・青山劇場のプロデューサー小野さん、ラップトップオーケストラでスタッフとして働いてくれた平井さんなどが観に来てくれました。ヨガのインストラクターの大岩さんは、公演には間に合いませんでしたが、終演後に駆けつけてくれる。
また、舞踊評論家の國吉和子さんが、帰る間際に「あなたの音好きです」という言葉を残してくれた。嬉しい。舞踊評論家の乗越たかおさんも笑顔で頷いていた。山田海峰さんとは「SoundDanceVisual vol.4」でご一緒しました。それ以来、ずっと次の機会を願っていました。たくさんお話しができて嬉しかった。またいつか実現させたいです。
CDは能美健志さんのカンパニーダンサーの長濱さんに売っていただきました。感謝です。ご購入していただきましてありがとうございました。舞台とは異なるCD作品。何を感じていただけるのだろうか。とても楽しみです。
明日は2回公演です。
サウンドチェックで、Taguchiの新開発アンビエントスピーカーで奏でる。音の出どころがまったくわからないので自然な音場ができる。ほんとうにスピーカーの存在を忘れさせてくれる。ギャラリーなどで最適のスピーカーだと思う。作品の中間部分の音には効果大です。わくわくする。ただ、この空間には少しパワーが足りないか…。
ゲネプロ。昨日から照明つくりを観ていたが、音を奏でながら明かりを感じてイメージを膨らます。シンプルな照明はとても難しい。時間のないなか、杉本さんは挑む。踊りだけではなく音も感じて、空間を明かりで切り取って欲しい。本番までどこまでビジョンを大きく深くできるか。楽しみです。
音はいろいろ試せたので、本番までにプランを再構築する。特に謡いは難しい。やることは山積みです。さとうじゅんこのアドバイスに私も重信さんも耳を傾ける。やはり客観的な耳は何よりも大切。本番まで集中です。森山さんも軽く流すと言っていたが、後半に入ってスイッチが入って本気に…。本番まで寝て欲しいが寝れそうにもない。疲労が溜まらなければいいが。
本番。舞台上に吊るされている、小宮求茜さんの書が取り外されはじめると、サイン波で構成した音を静かに奏でる。お客さんがオープニングの前に長時間、緊張してしまうので見直しが必要。暗転後にオープニング。N.Yで公演した『KATANA』。1時間の作品になって日本初演です。ゲネプロの反省点を生かして、エネルギー感を高め音を奏でる。場が動きはじめた。津村さんの謡いも、舞台後ろのメインスピーカーとアンビエントスピーカーを使って、いままでで一番いい音の在り方になった。重信さんもどんどん動かしていた。さとうじゅんこは的確にアドバイスを投げてくれる。3人の息が合ってきた。
森山さんもとても集中している。暗闇のなかに浮かび上がる森山さんを観て、ここまできたいろいろな思いを感じる。森山さんの身体に音の塊をぶつける。それに静かに応えてくれる。あっという間に終演。はじめから終わりまで、あまりの緊迫感でお客さんが何人か倒れてしまう。とても心配ですが、それだけ強度のある作品ができたのかもしれない。しかし、課題も出た。明日までに整理したい。
公演後、森山さんに「はじめの暗闇で揺れている姿が美しかった」と伝えると少し涙目に…。どれだけのプレッシャーのなかで舞台に立っているのか。私は舞台には立たないが、同じ思いで音を奏でている。『KATANA』さらに上を目指します。
今日はダンサーの山田海蜂さん、音楽家で映像作家の田中孝さん、さとうじゅんこがガムランでご一緒している、森岡さん、佐草さん、片山さん、青山円形劇場・青山劇場のプロデューサー小野さん、ラップトップオーケストラでスタッフとして働いてくれた平井さんなどが観に来てくれました。ヨガのインストラクターの大岩さんは、公演には間に合いませんでしたが、終演後に駆けつけてくれる。
また、舞踊評論家の國吉和子さんが、帰る間際に「あなたの音好きです」という言葉を残してくれた。嬉しい。舞踊評論家の乗越たかおさんも笑顔で頷いていた。山田海峰さんとは「SoundDanceVisual vol.4」でご一緒しました。それ以来、ずっと次の機会を願っていました。たくさんお話しができて嬉しかった。またいつか実現させたいです。
CDは能美健志さんのカンパニーダンサーの長濱さんに売っていただきました。感謝です。ご購入していただきましてありがとうございました。舞台とは異なるCD作品。何を感じていただけるのだろうか。とても楽しみです。
明日は2回公演です。