2007年05月

2007年05月13日

先日の横浜界隈ZAIMで開催した、sound+dance+visual vol.9「蛹」chrysalisの公演後に取材していただきました、私とさとうじゅんこのインタビューが、アートチャンネル「アーティストファイル」のサイトで動画配信されています。シンフォキャンパスと4.1chスーパーマルチのデュアルサウンドシステムの映像もあります。ぜひご覧になって下さい。

種子田郷のインタビュー
http://www.tvk-bb.tv/art-channel/artistfile/2007/05/post_3.html
さとうじゅんこのインタビュー
http://www.tvk-bb.tv/art-channel/artistfile/2007/05/post_2.html

また、トーキングヘッズ叢書 No.30のP.200~P.202に、「蛹」のレビューが掲載されています。日本近代美術思想史研究の宮田徹也さんが書いてくれました。音楽だけではなく、音響システム、美術、照明、踊り、そして、フライヤーのデザインについても取り上げていただいています。感謝です。皆さんに読んでいただけると嬉しいです。

8bd16f60.jpg


093dbc39.jpg


もうひとつ。2月にイタリアのジェノバとミラノの郊外セスト・サンジョバンニで公演した、「vision in black」のレビューが下記の雑誌で掲載されています。ダンスマガジンは写真家の岡村さん、DDDとシアターガイドは作家で舞踊評論家の乗越たかおさんです。DDDではカラー写真も載っています。こちらもどうぞよろしくお願いします。

・ダンスマガジン 5月号
DDD(ダンスダンスダンス) vol.011(P.60)
・シアターガイド 5月号

8c679929.jpg


3501e63a.jpg


09251ac2.jpg


at 02:55│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2007年05月09日

5月1日。横浜界隈のZAIMでON-COOプロジェクト(音響空間研究会)の打合せ。ON-COOの代表であるTaguchiの田口さん、ヒビノの宮本さん、BJ Electricの石河さん、リードの江夏さん、グラフィカル・サウンドの重信さん、japorhythmの森田さんと小川さんが参加。今年度の活動をいままで以上の内容にするため、また、チームワークのための話し合いをと集まりました。しかし、この音響家のメンバーはなんて豪華なのだ…ご一緒させていただくことに心から感謝いたします。

昨年度のON-COOは、森田さんと小川さんが軸になって、宮本さんのシンフォキャンパスを中心に、月1回というハイペースでイベントを開催してきました。私も途中からの参加でしたが、11月に『sonotectural4d』vol.1を開催、12月はシンフォキャンパスで、さとうじゅんこが多重歌唱によるクリスマスソングを演奏しました。私は重信さんの4.1chスーパーマルチによるライブパフォーマンスで参加。1月はインスタレーション作品『poly-graph』を展示。2月はイタリア公演だったので、骨電動スピーカー体験版の音楽を制作して託しました。そして、3月はproject suara主催のsound+dance+visual vol.9『蛹』をシンフォキャンパスと4.1chスーパーマルチのデュアルサウンドシステムで公演。また、ZAIMフェスでさとうじゅんこがシンフォキャンパスで参加と、ON-COOでの実績を確実に重ねてきました。

本日は、横浜市創造的芸術文化活動支援事業の助成を申請するにあたって、どういった活動をしていくかを中心に話しを進めてきましたが、やはり、ON-COOが何をしたいかを明白にしていかなくてはいけない。私はZAIM以外でもどんどん外に向けて発信していくべきだと思う。また、これまでは門を大きく開いて受け止める立場でしたが、今後、アートワークとして活動していくためにはさらに腹をくくる必要がある。サウンドシステムだけではなく、クリエーションの価値も認めること。ハードもソフトもどちらも感じなくては、ほんとうにいいものはできないと思う。まだまだ話し合いが必要だと感じて…終電で帰る。今後の展開を楽しみたい。

at 01:49│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2007年05月07日

4月30日。新宿でアレッシオ・シルベストリンさんと会う。彼はとても魅力的な踊り手ですがダンサーではない。ご自身の作品では音楽も美術(映像)も手がけるクリエーターです(だからこそ一緒にやれると感じた)。彼の作品はインスタレーション色が強い。つい最近も三宅一生さん、佐藤卓さん、深澤直人さんがディレクターとして進めている、21_21 DESIGN SIGHT(建物は安藤忠彦さんが設計)の、オープニングイベントとして、ウィリアム・フォーサイスのインスタレーション作品「Additive Inverse」(アディティヴ・インヴァース)でパフォーマンスされました。

2003年9月より日本を拠点にフリーランスアーティストとして活動していますが、日本での活動も次のステップに進みたいということで、一緒に何ができるかを話し合うことになった。お互いの作品を知っていたので話しは早かったのですが、お互いが音楽と踊りのシンプルで力強い作品をつくりたいということ。一夜限りのライブパフォーマンスではなく、どこの国でも、どんなスペースでも、しっかり作品として発表できるものを、ゼロから共同作業でつくっていこうと話した。私も次のステップにいきたかったので、とてもいい機会です。音楽と音響システムも、これまでにない時空間つくりに挑戦していきたいと思います。新しいプロジェクトです。詳細等が決まりましたら、正式に発表させていただきます。楽しみにしていて下さい。

at 02:27│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2007年05月06日

4月28日。三宅流さんの新作ドキュメンタリー映画のために、千葉の京成新大久保駅から徒歩10分の萩舞台に伺う。本日、収録するのは観世流能楽師の中所宜夫さんと鈴木啓吾氏のシテ方2人と、笛の松田弘之さんによる創作能『光の素足』(原作:宮沢賢治)です。三宅さんの新作は12月頃に愛知芸術文化センターで上映予定です。私はこの作品に音で参加させていただきます。

萩舞台は小さいながらもとても素敵な能舞台です。今日の収録日前に、三宅さんと視察に伺っていましたが、ご主人である萩さんのあたたかい人柄に触れ、この日を心待ちにしていました。リハーサルでは、三宅さんをはじめ撮影はレールも引いて準備万全といったところか。私はリハーサルの様子を感じて、当初考えていたプランを変更することにする。さとうじゅんこの案を取り入れながらプランを立てる。アンビエント的に舞台の正面にステレオのコンデンサーマイクを仕込む。もう1本はシテ方の息遣いやすり足、そして、力強い踏み足などの空気感を収録するために、舞台のすぐ斜め横に、真空管のプリアンプを通して、モノラルのコンデンサーマイクをセッティングする。また、予備にハンディーレコーダーでも録音することにした。

本番直前に、謡いや踏み足と、笛のピークをチャックする。笛は思っていた以上にエネルギー感があった。耳で聴くというよりは骨で聴く感じだ。私もこんな音を求めつくっている。それにしても凄いパワーで感動する。いよいよ本番。マノハラの久保田さんも観に来る。皆の気がピンと張り、三宅さんの声ではじまる。謡いの響きは美しく、松田さんの笛は飛び込んでくる。途中、雷も呼び起こしながら、静かな息遣いやすり足もしっかり感じられる。70分の作品が張り詰めた空気感のなかで無事に終る。私とさとうはボリュームを調整しながら録音していたので、じっくり作品を観ることはできませんでしたが、しっかり感じることはできました。録音した音を聴いて、これからつくる音空間をイメージする。とてもいい録音ができた。音編集が楽しみです。

収録後に、萩さんが心のこもったお食事を用意してくれました。楽しい時間。皆さんと繋がって嬉しい。また、ご一緒する日が楽しみです。今後、三宅さんは岩手に長期滞在して、映画つくりに集中するそうです。私も夏の盆供養の儀式の収録には行かせていただきたいと思います。三宅さんの新作を楽しみにしていてください。また、7月20日(金)に国立能楽堂で、中所宣夫能の会による能『光の素足』が開催されます。ぜひ、皆さんにも創作能に触れていただきたいです。

at 03:25│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2007年05月05日

4月21日。国立能楽堂に緑泉会別会「津村紀三子33回忌追善会」を観に行く。三宅流さんのドキュメンタリー映画「面打」のイベントで、共演させていただいた津村禮次郎さん(森山開次さんの作品「弱法師」「OKINA」でもご一緒しました)と中所宣夫さんが出演していました。

能の会は4時間ぐらいあり、時々記憶がなくなるのですが、能「清経」で平清経を演じた中所さんの力強く切れ味鋭い舞に目が覚めました。大倉正之助さんの大鼓も堪能しました。また、狂言は「魚説法」で野村萬斎さんと野村万之介さんの絶妙な間を楽しみました。私はいつも萬斎さんのとぼけたキャラクターを楽しみにしています。

そして、能「正尊」では津村さんが土佐坊正尊を演じました。源頼朝の刺客で義経を暗殺する役です。いつもは能面をつけていつの間にかそこに存在する(ほんとうに知らぬ間に…)津村さんが、素顔にメイクをした強面で数人のお供を連れて登場。弁慶との派手な格闘シーンに、能もこのような演出があるのかととても新鮮でした。津村さんの大木のような立ち姿はとても美しかった。また、戦いに敗れて死んでしまう役を演じた方たちの前宙返りや、首と背中をピンと張ったまま後ろに下がり真っ直ぐ倒れる身体に驚かされました。終演後に死に役を演じた方とお話しできたのですが、訓練という言葉を使われていました。これまで何人かの方が、本番や練習中に首の骨を折ったこともあるそうです。淡々と演じていても鬼気迫るものが伝わりました。

能の会が終った後に打上げがあり参加したのですが、あらためて、津村さんの大きく深い心に触れ感激しました。また、そのうちご一緒できるのを楽しみにしています。また、津村さんと作品をつくられたことのあるアレッシオ・シルベストリンさんと久しぶりに会えました。お互いがお互いの作品に何度か触れていて、顔を合わせるたびに何かをしようと話していましたが、今日、このタイミングで会えたのは縁なのだろうと強く感じました。後日、会う約束をする。楽しみです。

本日は「津村紀三子33回忌追善会」の会ということもあって、津村紀三子さんの写真集をいただく。木のような存在感。こんな静かで力強い人になりたいです。

at 03:42│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │