2007年06月

2007年06月30日

23日。横浜界隈のZAIMで宮本宰さんの「音の森 Sympho Canvas」を聴きに行く。第一部は全曲聴けませんでしたが、第二部の「シンフォキャンバスへのご招待」を、宮本さんの解説と共に楽しみました。ステレオとの比較はとても興味深かったです。シンフォキャンパスでは、歌い手がすぐそこに(目の前に)立って唄っているようでした。宮本さんの目指す音の空気感を少し体感できることができました。次回は5.1chとの比較をしていただけるとのこと。楽しみです。

終了後に、ON-COOのメンバーと打合せ。project suaraが横浜市に3年間お世話になった横浜市創造的芸術文化活動支援事業を、今年度からON-COOが共催していただけるようになりました。ON-COOが外に向けて発信するいい機会になると感じています。私はアーティストとして参加させていただきますが、これまでの経験を生かして、大いに協力していきたいと思っています。今年度の活動は、日程はほぼ決定していますが、今後、正式に決まりましたら、詳細をご報告したいと思います。楽しみにしていてください。

先日、ON-COOの打合せ後、Taguchiの田口和典さんが新しく開発されたモニタースピーカーF-1302を、suaraスタジオに導入させていただきました。スピーカーユニットは、LEEDの『LW130H6』(アルミハニカム平面振動板130mmウーハーユニット)が2発。そして、リボンツゥイーターをデザインしています。箱は田口さんとBJ-ELECTRICの石河さんが開発したVSA1302-tw2より少し大きめで美しい木目調の黒。

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photo by junkosatoh


さっそく音を奏でてみましたが、田口さんの「これを使ったら他は使えなくなる」の言葉通り、クリアーな音像は衝撃でした。音が空気に触れ皮膚に身体に…ものすごいスピードで到達するのを感じました。田口さんが「これで音を制作していると、ライブや舞台でもこれを使わないと物足りなくなる」とも言っていましたが、確かにモニタースピーカーで、ここまで低域の質感をダイレクトに感じさせるものになかなか出会えない。ZAIMで開催した「sonotectural4d vol.1」で、F-1312(アルミハニカム平面振動板130mmウーハーユニット×12発)を使用して『sketch 2006』を演奏しましたが(この時はステレオではなく4chで演奏)、これまでで最高のパフォーマンスが出来たと感じていました。まさにこのユニットだったのですね。

シンフォキャンパス展で、このユニットを開発されたLEEDの江夏さんとお話しさせていただきましたが、ユニットに使用されている平板振動板(航空機などにも使用されているアルミハニカムを振動板に採用。軽量で剛性が高いので、入力信号に対するレスポンスが良く、明瞭度の良い音質を実現)に採用されているアルミハニカムが、なかなか入手できないのでとても貴重だそうです。特徴として「振動板が平面のため、振動板の放射音波は全面同じ面から同じ距離のベクトルで、お互いに影響しにくいため、極めてきれいなクリアーな状態で、平面駆動により遠くへ達することができる」とのことで、大きなホールなどで使うと最大限の威力を発揮するそうです。今後、機会があればどんどんプラニングさせていただきたいと思います。なお、シンフォキャンパスでプラニングされているREXスピーカーのユニットも、LEEDの『LF080H1』(アルミハニカム平板振動板80mmフルレンジユニット)が採用されています。

先日まで、このF-1302をBJ-ELECTRICの石河さんが開発した、手のひらサイズで20Wのアナログアンプを使用していました。イタリアのfelmayというレーベルからリリースされているジャワガムランのCD「Gamelan of Central Java」を聴いたのですが、この小さい姿(ワット数)からは想像もつかない音を、本来もっている音のエネルギー感を体感することができました。このアルバムは、いままで聴いてきたガムランのCDでは最高の録音なのですが、ゴングのうねりを感じられたのははじめてでした。あらためて、F-1302の凄さを実感しましたが、石河さんのアンプに音の深いぬくもりを感じました。つい先日、このアンプとは別物ですが、BJ-ELECTRICが「小さなアンプ、大きな贅沢」という新製品のオーディオアンプ《SM-P1(仮称)》を発売されました。石河さんのつくるアンプは、純粋な音の空気感を感じることができます。ぜひ一度試聴していただきたいです。

ON-COOプロジェクト=音響空間研究会。素晴らしい音響家が集結しています。ご一緒できることに感謝しつつ、私たちは音を磨きあげ、お互いに切磋琢磨して、いい作品つくっていきたいと思います。今後の活動が心から楽しみです。

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2007年06月22日

6月22日(金)~24日(日)横浜創造界隈ZAIMにて、sound+dance+visual vol.9 「蛹」にサウンドデザインで参加していただいた宮本宰さんによる、ON-COO PRESENTS「音の森 Sympho Canvas」展が開催されます。Taguchiの田口和典さんがデザインしたREXスピーカーは、LEEDの開発した平面波動板ユニット(LF080H1)が使用され、円錐形の導波ユニットの反射によって360°に音を派生させ、音の空気感を体感できます。私も行きたいと思います。

ON-COO PRESENTS「音の森 Sympho Canvas」
~64ch マルチサラウンド・サウンドインスタレーション~

宮本宰氏によるSympho Canvas-64ch(音源56ch、SubBass+Ambience 8ch)システムでのマルチトラックによる楽曲の演奏

日時:2007年6月22日(金)~24日(日) 13:00~19:00
会場:横浜創造界隈 ZAIM 別館2階ホール
入場料:\1000(中学生まで無料)

フルオーケストラの楽団員の配置と全く同じ様にスピーカーを64台配置し、64CHマルチ音源による電子オーケストラ『「音の森」シンフォキャンバス』の公開演奏を行います。音の素晴らしさを身近に体験して頂ける絶好の機会ですので是非ともご来場ください。マルチトラック64ch音源によるフルオーケストラの実音場再現は世界一の規模です。

世界初、64chのマルチ音源とスピーカーで「音場」を体験

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ヨコハマ経済新聞


プログラム

13:00-15:00 第一部(一回目)
=「音の森」を散策してみませんか=
ナビゲーターと一緒に「音の森」の中を歩き回って、音楽の空気感をお楽しみください。

曲名
ラデッキー行進曲(ヨハン・シュトラウス父)
ツァラトゥストラはかく語りき-冒頭部(リヒャルト・シュトラウス)
ウイリアムテル序曲(ロッシーニ)
タイスの瞑想曲(マスネー)
マタイ受難曲(バッハ)
天国と地獄(オフェンバック)
交響曲第五番「運命」(ベートーベン)
ムーンライト・セレナーデ(グレン・ミラー)
※曲目は変更になる可能性ガあります。

15:00-16:00 第二部(一回目)
=シンフォキャンバスへのご招待=
ナビゲーターの解説と共に、音源の実在のレイアウトの中で音楽に包み込まれる体験をしてください。

16:00-18:00 第一部(二回目)
=「音の森」を散策してみませんか=

18:00-19:00 第二部(二回目)
=シンフォキャンバスへのご招待=

主催:ON-COOプロジェクト(音響空間研究会)
共催:ZAIM
協賛:株式会社パシフィックハウス、ZAIMCAFE、株式会社ウエタケ、BJ ELECTRIC、リード企業株式会社、グラフィカルサウンド、PUALANI、株式会社シアターエンジニアリング(予定)
協力:ポートサイドステーション株式会社
後援:Taguchi
企画:ON-COO PROTOCOL

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2007年06月12日

梅雨の季節がやってきました。雨音が好きです。今年度に入ってから静かにしていますが、現在、音楽制作の環境(パソコン、オーディオインターフェース、モニタースピーカー等)を変えて、作品つくりに集中しています。blogもなかなか更新できていませんが、時間をつくってゆっくり書いていこうと思っています。後日、Taguchiの田口さんが開発されたモニタースピーカーF-1302についても書きたいと思います。

現在、TVK(テレビ神奈川)ヨコハマアートチャンネルの「アートログ」に、3月ZAIMで開催したsound+dance+visual vol.9「蛹」chrysalis公演と、「アーティストファイル」に、私とさとうじゅんこのインタビューが動画配信されていますが、以前、お知らせしたURL(アドレス)が、サイト改編のため変更になりました。下記が新しいURLです。まだ、ご覧になっていない方、観ていただけると嬉しいです。

sound+dance+visual vol.9「蛹」chrysalis
http://www.tvk-bb.tv/art-channel/artlog/2007/05/sounddancevisual_vol9_chrysali.html
種子田郷のインタビュー
http://www.tvk-bb.tv/art-channel/artistfile/2007/05/post_3.html
さとうじゅんこのインタビュー
http://www.tvk-bb.tv/art-channel/artistfile/2007/05/post_2.html

下記は三浦秀彦さんに撮っていただいた公演の写真です。宮本宰さんのシンフォキャンパス、重信芳光さんの4.1chスーパーマルチに包まれて、私がラップトップ、さとうじゅんこが中部ジャワの太鼓、麻耶さんが胡弓、岡山守治さんが口琴、さかいれいしうさんが青銅の鈴を奏でて歌う。美術は小林和史さんと甲斐さやかさん。照明は加藤いづみさん。そして、踊りは舞踏家の室伏鴻さんです。

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いま、この「蛹」<音楽編>のステージドコンサートを計画しています。展開を楽しみにしていて下さい。

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