2008年01月

2008年01月30日

27日。大山町にあるサイ・スタジオで美加理さんと「Flowers'」公演のリハーサル。1月は、個々でサウンドとムーブメントづくりを進め高めてきました。今日は、その成果とお互い感じてきたことを交換する。美加理さんは富士山の麓で体験したことを、映像や音を交えながら伝えてくれました。なかなか都会にいると経験できないようなことに触れ、何だかとても楽しげな様子で、いい時間を過ごしたんだなと思う。これは作品に大きな力になると感じました。また、大きなお土産も連れて来ました。さて、作品でどうなるのか?楽しみです。

音は、以前から構成していたものから大幅に変えました。オープニングは、音響システムのシンフォキャンパスを最大限に生かそうと思います。これまでは、場を静め、集中して作品に導くための音を構築してきましたが、本作品では、心も身体もこの場に溶け込んでしまうような音空間をつくりたいと思う。また、エンディングは、当初考えてきたものとはまったく異なる質の音を奏でようと思っている。しかし、奏でる音は違うが、じつは同じ…いや、それ以上に大きく深いものだと確信している。

作品つくりは、サウンドもムーブメントも、何度も何度も壊さないと全体が見えてこないと思う。まだまだこれからですが、美加理さんと一緒に作品つくりを楽しみたいと思います。


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2008年01月28日

26日。TWS aoyamaでラップトップオーケストラのリハーサル。シャトランさん、シャルルさん、服部さん、石川さんが参加。ワシントンDCでの公演は1時間あるのですが、今日は全体を構成するにあたって、このメンバーでどのような表現ができるか、何パターンかを確かめながら演奏。笙の音を最大限に生かすには、笙の音を中心に、他のメンバーの音、そして、自分自身の音を聴いて、全体を感じ自由に演奏できればと思うが、新しい可能性を見出すために、時間軸で、それぞれラップトップメンバーのシステムを構成していくことに…。

何パターンかやってみるが、なかなか面白ものが出てこない。そこで、視点を変えて、石川さんが笙の演奏パターン(質)を変えて演奏してみると、断然、面白くなった。そこには“間”が生まれ、電子音楽に素材(今回は石川さんの笙の音のみが音素材となる)がいかに大切かを、あらためて感じることができた。2006年6月に原宿教会で演奏した時にも、石川さんの笙のパターンから全体の構成をしたのですが、やはり、ここからはじめなくてはと思う。このメンバーでいろいろ試せるのは貴重です。ワシントンDC行きまであまり時間はありませんが、この機会に多くのことを経験したいと思う。次回はラップトップメンバー間をネットワークで繋ぐテストです。楽しみです。

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2008年01月26日

2月26、27日に青山円形劇場で公演する美加理×種子田郷「Flowers'」で、先行発売をする予定だった新作CD「vision in black」ですが、25日に予定していたKIMKEN STUDIOでのマスタリングに間に合いませんでした。この日にマスターCDを入稿できたら、「Flowers'」公演にギリギリ間に合うスケジュールでした。デザイナーの三浦秀彦さんにも、公演に間に合うようにジャケットをデザインしていただき、CDのプレス会社にも動いていただいていたので…多くの方にご迷惑をおかけしました。今後はもっと計画的に進めていきたいと思います。

昨夜は一睡もしないで音を磨いていましたが、納得いくものができませんでした。とても残念ですが、そこは大切なことなので、決断は間違っていなかったと思えるような(思っていただけるような)作品に仕上げたいと思います。

ただ、「Flowers'」公演来ていただいた方に、先行して聴いていただきたかったのですが、3月7、8日のBankART 1929 Yokohamaで予定しているSympho Canvas concert コンサート「森のサカナ」には間に合わせたいと思います。納得のいくまで音を磨きます。なお、店頭販売は3月10~20日頃に、全国のTOWER RECORDSやHMVなどで予定します。楽しみにしていて下さい。

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2008年01月21日

19日。TWS aoyamaにラップトップオーケストラのリハーサルに行く。シャトランさん、服部さん、そして、石川さんが参加。やはり、専用のリハーサル室があると嬉しい。システムもセッティングしたままなので準備も簡単。とてもありがたい。セッテイングが終わり落ち着いた空気になった瞬間に、石川さんが静かに笙を奏ではじめる。皆も笙の音を取り込みながら静かに音を重ねていき、即興で作品を構築していく。事前に、先日、シャトランさんと話していた全体の大きな構成(イメージ)を、シャトランさんが石川さんと服部さんに話していたので、無意識のうちに時間軸と空間性をつくっていた。とても美しい作品に仕上がり、自然な波が生まれ、これがこのラップトップオーケストラの良さなんじゃないかと感じました。ただ、今回は4人だったので、自身の音、自分以外の音をしっかりモニタリングできたと思うので、ワシントンDCのメンバーである、シャルルさん、渋谷さん、そして、Chamagne Mathieuさんの音が奏でられた時にどうなるかです。まぁ皆、多くの経験があるので大丈夫でしょう。とても楽しみです。

その後、多くの可能性を感じるためにいろいろ試してみました。良いものも悪いものもチャレンジしてみることは大切なことです。最後に、石川さんがいない時のリハーサル用に、石川さんに6分強の作品を奏でていただき録音する。耳を済まして聴いていると、とんでもない倍音が生まれていてとても感動した。石川さんとご一緒できるのはとても貴重なことです。ラップトップオーケストラでいい作品をつくりたい。

石川さんが帰った後に、服部さんが構築している、皆のラップトップをネットワークで接続して、それぞれのパッチを交換し変換できるソフトのテストをする。それぞれ異なるラップトップなので、なかなか簡単には同期しないが、大きな可能性を感じることができた。私にとってはこれらのシステムはとても勉強になる。次のステップのためにしっかり学びたいと思う。

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ラップトップオーケストラ@原宿教会



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2008年01月20日

17日。五反田にあるオーディオメーカーのS'NEXTに、ラップトップ・オーケストラ主催のフィリップ・シャトランさんと伺う。2月のワシントンDCでのJAPAN! culture + hyperculture 公演後の、4月上旬に予定してる青山のLOUIS VUITTONでの公演に、多面体のスピーカー等を協賛していただけるとのことで、ラップトップを持参してモニターさせていただくことになりました。愛知のfinal audio design officeが母体となって、東京で新しくS'NEXTという名称で展開していくとのことです。

モニターするのは多面体のスピーカーだったので、天井の高さが18mもある横浜美術館・グランドギャラリーで公演した、art live - sound+dance+visual vol.7 「セクエンツィア~さひづる庭」で、Taguchiの20面体平面波スピーカーを導入して素晴らしい音場をつくったこと、またTaguchiと共同でリアルでジオグラフィカルなサウンドプロジェクションを実現しているとお話しをしたところ、もちろんTaguchiのことはよく知っているとのことで、今後、いい関係を築いていきたい言っていました。繋がっていければ嬉しいです。

なお、本日のモニターは天井が低い事務所で、なかなか音の空気感は掴めませんでしたので、途中からはリハーサルの時に取り込んだ、石川高さんの笙の音を素材にして、レンジを確かめることにしました。スピーカーの大きさが大・中・小とあるとのことで、大と小をモニターさせていただきましたが、やはり低域が物足りない感じでした。これは、今後のラップトップオーケストラの課題にもなるのですが、それぞれ、モノラルでひとつの多面体のスピーカーのみで奏でることになると、低域はもちろん、音つくりはとても難しいものになります。やはり、より作品を高めるには、音響家の方にも音つくりに参加していただき、無指向性のスピーカーや、平面波のような指向性のあるスピーカー(平面波は指向性の特徴を生かし反射板や壁、ガラスなどを使ったらいろんな面白い音場をつくることができます)、ウーファーなども導入して、音響プラニングをしていかなくていけないと思う。

LOUIS VUITTONでの公演は、CDやDVDでリリースもしたいと話していたのでなおさらです。またワシントンDCでの音響システムも心配です。私にとってアウトプットは何よりも大切で、電子音楽にとってスピーカーを含む音響システムは楽器です。国内のライブはもちろん、海外公演にも簡単に持ち運べる音響システムがあれば恐いものなしですが…少しずつ実現していきたいです。

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