2008年02月

2008年02月26日

23日。青山円形劇場でリハーサル。会場入りする前に最後の通しリハーサルです。照明の片田さん、衣装の岩崎さんも参加。このリハーサルでいろいろ決まりました。美加理さんも高めてきました。会場入りが待ち遠しいです。

24日。会場入り。Taguchiから8名も搬入とセッティングに来てくれたそうです。セッティングが終わって、宮本さんとさとうじゅんこと音つくり。客席にシンフォキャンパス(REXスピーカーが16本)、円形舞台の下に38cmウーファーを8本。天井にTaguchiが制作した(12年前に青山円形劇場に導入された)球型の38cmフルレンジスピーカーが8本。壁に埋め込まれたスピーカーが12本。今回は16chマルチトラック作品に挑戦です。ほとんど休憩をいれないで音つくりに集中。全体の4割程度が完成。宮本さんの精神力に驚かされつつも楽しむ。明日は中盤から後半にかけてつくり込む。とても楽しみです。

25日。午前中は片田さんと明かりをつくる。とてもいい感じに仕上がってきている。音と明かりも競演です。午後から音つくり。また休みなく一気につくる。そして、これまでの舞台作品では考えられない音に仕上がった。円形劇場が音で潤っています。ほんとうに多くの方に体感していただきたい。宮本さんとさとうじゅんこと3人でつくった音たちです。私の音がここまで繊細につくれたのははじめてです。宮本さんとご一緒できることに感謝です。今後の大きな飛躍になります。通しリハーサルに近いゲネでは、美加理さんが静かに築きあげてきたものを強く感じられました。作品「Flowers'」ご期待ください。

しかし、まだまだです。帰宅後に最後の最後の音を再度見直すことにしました。また、開場中に奏でる音もフィールドレコーディングしました。収録ぽかぽかです。これも楽しみにしていてください。

当日券も取り扱っていますので、ぜひ会場に足を運んでください。
皆さまとお会いできるのを心より楽しみにしております。

2008年2月26日(火)・27日(水)19:00開演
全席指定 4,000円(税込)

TOKYO DANCE TODAY #2
「Flowers'」

構成・演出・出演:美加理、種子田郷
振付:美加理
音楽・ライブ演奏:種子田郷
音響デザイン:宮本宰
照明:片田光彦
舞台監督:原口佳子
構成協力:さとうじゅんこ
衣装:岩崎晶子
ヘア&メイク:河西幸司(アッパークラスト)
音響システム協賛:Sympho Canvas(ON-COO)、Taguchi
協力:サイスタジオ、朝霧高原ふもとっぱら
宣伝写真:青山立行(WHITE ROCK)
宣伝デザイン:有北眞也(PAZAPA.inc)
プロデュース:小野晋司(青山円形劇場)

主催:こどもの城 青山円形劇場
後援:株式会社ワコールアートセンター
助成:日本芸術文化振興会 舞台芸術振興事業

◎「Flowers'」詳細
>> project suara
  http://suara.jp/go/flowers.html
>> Ku Na'uka theatre company(NEWS)
  http://www.kunauka.or.jp/
>> 青山劇場・青山円形劇場(TOPICS)
  http://www.aoyama.org/


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2008年02月24日

今月20日に発行されたタワーレコードのフリーマガジン「intoxicate」に、ピックアップアーティストとして掲載していただいています。池田敏弘さんの素晴らしい言葉たちです。全国のタワーレコード店に置いていますので、ぜひ入手してご覧いただければ嬉しいです。

私のこれまでの活動や今後の活動、また3月21日にリリースする新作CD「vision in black」のレビューも書いていただいています。私のことをよくみてよくきいてくれているのを感じます。心から感謝です。ぜひ多くの方に、私の音を体感していただきたいです。

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2008年02月23日

17日。青山円形劇場で「Flowers'」公演のリハーサル。今日は、構成協力のさとうじゅんこと、舞台監督の原口佳子さんに参加していただく。さとうじゅんこには、私が書いた図形楽譜を、さらにバージョンアップして描いてもらい、音響、ムーブメント、照明などの時間と空間性が一目でわかるように構成表を制作してくれました。これらをもとに皆で参考にして進めています。感謝しています。原口さんは頼れる舞台監督です。通しリハーサルの前に、美加理さんとさとうじゅんこが、舞台空間の使い方について再確認(前日に美加理さんとさとうじゅんこは二人だけでリハーサルをしました)。今日は美加理さんが手探りのムーブメントのことでしたが、シンプルな動きがとても強い身体を感じました。美加理さんの身体が磨かれているのを実感する。また、今日は音の時間軸をフィックスすることができた。

18日。夜から横浜界隈のZAIMにあるON-COOの事務所で、「Flowers'」で音響デザインを担当していただく宮本宰さんと、フィックスした音をシンフォキャンパスシステムに落とし込む作業をする。なかなか音つくりに時間がかかり、結局、宮本さんを5時間以上も待たすことになる。しかし、いつもの笑顔で迎えてくれる。感謝です。宮本さんが当初から、朝4時までかかるでしょうと予想していたのですが、宮本さんの「はい。完了です。」の言葉でちょうど4時…何度かトラブルがあったのですが、さすが世界の宮本さんだと妙に感心する。宮本さんがシンフォキャンパスシステムが生まれた経緯などを楽しげに話してくれて、とっても楽しい時間を過ごしました。とてもとても貴重な経験。このような機会に巡り合えて幸せです。今後も宮本さんからいろいろ学びたいと思います。

19日。青山円形劇場で「Flowers'」作品の総見。第2弾です。プロデューサーの小野晋司さん、音響デザインの宮本宰さん、照明の片田光彦さん、衣装の岩崎晶子さん、ヘア&メイクの河西幸司さんとアシスタントの方が参加。他に、青山劇場の音響家・武藤さんにも観ていただく。今日は、私のオーディオインターフェースの調子が悪く、ある周波数で音が割れてしまい、音の空気感がまったく奏でられなかった。それが原因で、美加理さんのムーブメントも要素が増え、力が分散してしまいました。大いに反省。やはり、音と身体は一体なのだと再認識する。一緒に作品を構築していかなくてはいけない。

21日。青山円形劇場で、照明のプランを考えるために、片田さんと原口さんに参加していただき「Flowers'」の通しリハーサル。リハーサルの前に、片田さんの前半から中盤にかけての照明プランを聞かせていただく。前日に、私のイメージする照明を電話でお話ししていたのでいい感じで進む。片田さんは、パフォーマンスだけではなく、音からも照明をイメージして全体を感じてくれています。とても嬉しい。今日の通りリハーサルで、美加理さんは軽めに流していたので、なかなか身体の在り方を感じられなかった。リハーサル室が変わり、音の質感が伝えられない環境になったので仕方がないが本番まで時間がない。美加理さんには一度、suaraスタジオで音を聴いていただきたいと思っていましたが…会場ではまったく音の感じ方も変わります。いつか会場で作品つくりができるようになりたいです。23日のリハーサルは本番さながらに照明の最終プランを決定する予定です。とても楽しみです。

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2008年02月22日

明日(22日)の朝日新聞の夕刊に、写真付きで記事が掲載されます。

ワシントンDCから帰国して、翌日の15日に、青山円形劇場のリハーサル室で、朝日新聞の取材がありました。2月26、27日に公演する美加理×種子田郷「Flowers'」作品のインタビューです。まず、美加理さんとの写真を撮影していただき、作品全体の雰囲気が伝わるように通しリハーサルをする。本作品で伝えたい空気感を奏でる。私が帰国したばかりなので、今日は予定がなかったのですが、このような機会を設けていただきリハーサルができました。この時期、通しリハーサルは大切なので、とてもありがたいことです。

通しリハーサルを観ていただいた後に、場所を変えてインタビューを受ける。私は音で、美加理さんは身体で表現しているので、言葉だけで伝えるというのは、これまでイメージしてきたことを再確認できるので、とても貴重な時間になりました。今回の音、音響システムでどのような空気感をつくりたいのか、また「Flowers'」作品の根っこの部分をお話しできました。シンプルで力強い作品にしたい。

新聞を購読されている方は、ぜひ目を通してください。asahi.comでもUPされると思います。私も楽しみです。なお、19日の読売新聞の夕刊にも公演情報が、美加理さんのパフォーマンス写真とともに掲載されました。内容は「ク・ナウカの美加理と、音楽家の種子田郷によるパフォーマンス。円形舞台や客席、天井に配置されたスピーカーからの深遠なサウンドに、身体を共振させる。」というものでした。

公演は26日(火曜日)と27日(水曜日)。平日でなかなか時間は取れないと思いますが、時間をつくって体感しに来てください。私も皆さんとご一緒に楽しみたいと思います。

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2008年02月21日

9日。国立舞台芸術センター「ケネディ・センター」でJAPAN! culture + hyperculture フェスティバルに、ラップトップオーケストラのメンバーとして出演するために、主催のフィリップ・シャトランさん、クリストフ・シャルルさん、渋谷慶一郎さん、服部知さん、映像の真鍋大度さん、写真と撮影のヴィルジニー・ラヴェさん、そして、笙の石川高さんと成田を出発。

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JAPAN! culture + hyperculture


12時間後に、ワシントンDCに着く(アメリカは9日…得した気分)。空港までケネディ・センターのスタッフが迎えに来てくれていて、バスでホテルまで送ってくれる。感謝です。皆でホテルの向かいにあるレストランで食事をし、さっそくケネディ・センターに向かう。リハーサル室で構成の打合せをしていると、フランスからChamagne Mathieuさんが到着。全員が揃う。

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地下鉄


10日。今回はほとんど自由な時間がないので、朝から一人でワシントンDCを歩き回る。公園を歩きつつ、ホワイトハウスやモニュメント、リンカーン・メモリアルなどなど主要な観光スポットを見る。スミソニアン博物館などは公演後にじっくり行こうと思う。その後、ケネディ・センターのリハーサル室でリハーサル。あれほど劇場に確認していたのに、リハーサル用のスピーカーが準備されていなくて、海外公演の難しさを痛感する。帰りに渋谷さんと服部さんとで、ペンタゴンを眺めつつ、朝食用の果物などを買いに行く。

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ケネディ・センター


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リハーサル室


11日。本番初日。このフェスティバルは多くの団体が参加しているがほとんどが無料公演やライブ。ラップトップオーケストラは有料でしたが、ソールドアウト(キャパは400名)ということでホッとする。会場セッティングがある程度終わったので、食堂で昼食をとっていると、能管の松田弘之さんと会う。このフェスティバルで野村萬斎さんの狂言で演奏するとのこと。何だかとても嬉しかった。

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会場セッティング


昼食後にサウンドチェックをする。本会場はひな壇でしたが、少しでも立体的に使うために、ステージの真中に笙の石川さん、向かって左にシャトランさん、右に私が並ぶ。会場の左横に服部さん、右横にマシューさん。会場の左後ろにシャルルさん、右後ろに渋谷さんが配置。それぞれJBLのフルレンジスピーカーと、映像のためのプラズマテレビが用意される。私だけ少し大きめのスクリーンにプロジェクターで投影する。映像の真鍋さんは渋谷さんの横に配置する。また、ステージの後ろには皆の低域を奏でるウーファーをセッティング。

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私のスペース


演奏は、渋谷さんが入ったことで“間”が生まれ、日本人の“間”を感じさせる演奏ができ、個人的にはとても面白いものができたと感じるが、私とマシューさん、そして、渋谷さんの低域がウーファーから奏でられず、思い切った演奏ができなかった。低域がないとなかなか音楽にならない。また、マシューさんのマトリックスシステムでのリハーサル時間が少なかったので、明日の課題となった。真壁さんの映像はシンプルで好きな絵でした。映像を楽しみながら演奏した。

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ステージ正面


12日。二日目。朝早くに一人で会場に向かう。途中で、日本で聞いたことがない鳥の鳴き声がしたので、フィールドレコーディングをしていると、シャルルさんがニコニコしながら追いついてきた。サウンドチェックでウーファーを調整していただく。また、フルレンジのスピーカーは質感を奏でられるものではなかったので、海外公演でも音響システム、スピーカー等を自身で用意できるようにならなくてはと思う。電子音楽にとっては音響システムは楽器。もっと成長していかなくてはいけない。リハーサルでは構成を考えないで演奏したところ、とても面白い作品ができた。昨日の静けさとは異なる、エネルギー感を感じることができた。これも低域が奏でられるようになったからか…。

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ステージ横


この日は学生を対象とした演奏会。中学生や高校生の姿もたくさん見え、大いに盛り上がり、演奏が終わるたびに大きな歓声が生まれ、とても楽しく演奏できた。皆も遊び心が生まれ、その空気感が聴く人にも伝わったのだと思う。演奏後に石川さんから「種子田さんの音がよく感じられましたよ」と言っていただく。嬉しかった。今日は全体の音を感じながら演奏できた。マトリックスシステムなど、まだまだラップトップオーケストラには課題がありますが、とてもいい経験ができたと思う。有意義な海外公演でした。今後に繋げていきたいです。

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ステージ


公演後に一度ホテルに戻り、石川さん、渋谷さん、真壁さん、服部さん、そして、マシューさんとで、国立自然博物館と国立航空宇宙博物館に行く。雨が降りながら地面で凍るという初体験をする。夜は皆でレストランで食事。明日の朝にはワシントンDCを去ることに…あっという間でした。シャトランさん。このような機会を与えてくれてありがとう。とても楽しかったです。

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左からシャトラン氏、石川氏、学生(5名)、シャルル氏、私、マシュー氏


14日。帰国(あれっ?時間が…)。今後のラップトップオーケストラの活動を楽しみにしていてください。また、今回の公演でご一緒した方々と、個人的にも何か作品つくりができればと思います。

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