2008年02月

2008年02月16日

無事、ワシントンDCから帰国しました。今日はワシントンDCに出発前に行った、新作CD「vision in black」のマスタリングと、「Flowers'」(青山円形劇場)作品の総見について書きたいと思います。

6日。初台にあるKIMKEN STUDIOに、3月中旬にリリース予定のCD「vision in black」のマスタリングに行く。去年、KIMKEN STUDIOが引っ越してから、はじめて新しくなったスタジオに伺う。やはり、電源に拘っている。マスタリングは先月(1月)25日に終わっている予定でしたが、納得いかない個所があり、3月7、8日 BankART 1929 Yokohamaで開催するシンフォキャンパスコンサート「森のサカナ」公演に先行販売するには、この日にマスタリングを終え、その足でCDのプレス会社に入稿してギリギリ間に合うというスケジュールでした。この日に照準を定めて音つくりを進めていましたが、結局、昨夜は一睡も眠らず最終仕上げに集中していました。マスタリングの時間には遅れてしまいましたが、Kimkenさんはいつもの笑顔であたたかく迎えてくれました。Kimkenさんには前回のCD「sketch 2006」でもマスタリングをしていただきました。彼のつくる音楽も好きですが、ほんとうに信頼できるマスタリングエンジニアです。

今回はMacを2台、オーディオインターフェースも2種類用意して、直接、サウンドデータを取り込むことになりました。本作品ではどちらの音がいいか、私の耳だけではなく、Kimkenさんにも聴いていただきたかったのです。そして、どちらの意見も同じだったのでホッとしました。今回のマスタリングも前回同様に、EQをいじるわけではなく、一度、デジタル信号をアナログ信号に変換することに徹しました。アナログ信号に変換することによって、音がよりクリアーになります。また、音楽の空気感、音の空間性を損なわないように、音圧も触りませんでした。マスタリングが終わって、Kimkenさんは一言「いいですね」と言ってくれました。本作品では前回の作品とはある意味、相反する作品で、次に進むための挑戦と思っていましたが、「ええ。でも、やはり種子田らしい音です」と…。とても嬉しかった。自信をもってリリースします。

そのままマスタリングCDを持ってプレス会社に入稿する。今度は間に合いました。「森のサカナ」公演で先行販売します。店頭には3月14日か21日に販売が開始します。TOWER RECORDS 新宿店では、前回同様、パネルも展示していただけるとのことです。また、タワーレコードフリーマガジン「intoxicate」ではピックアップ記事を掲載してくれます。とても嬉しい。詳細が決定しましたら、あらためて発表させていただきます。新作CD「vision in black」をお楽しみに!

350141d7.jpg

ジャケットデザインはhidehiko miura(三浦秀彦さん)です。


CDの入稿を済ませ、その足で青山円形劇場に行く。今日は作品「Flowers'」の総見です。プロデューサーの小野晋司さん、構成協力のさとうじゅんこ、音響デザインの宮本宰さん、照明の片田光彦さん、衣装の岩崎晶子さん、ヘア&メイクの河西幸司さんとアシスタントの方も観に来てくれる。これから一緒に作品をつくっていく方たちです。美加理さんのムーブメントはとても集中していて、前回の通しリハーサルとは別物でした。中間から後半にかけては力も集約されていて、身体の在り方を感じることができました。今後の音つくりに大いに参考になり、この時期に総見をしてよかったと思いました。総見後は皆で遅くまで打ち合わせ。感謝です。次回はワシントンDCから帰ってからになりますが、美加理さんがどこまで精度を高めているのかとても楽しみです。

at 02:08│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2008年02月13日

いまワシントンDCにいます。9日に日本を出発して、明日、ワシントンDCから帰国します。出発前は、3月中旬(3月7、8日 BankART 1929 Yokohamaで公演する「森のサカナ」シンフォキャンパスコンサートで先行販売予定)にリリース予定のCD「vision in black」のマスタリング。2月26、27日 青山円形劇場で公演する美加理×種子田郷「Flowers'」の関係者による総見(通しリハーサル)と立て込んでいましたが、無事、ワシントンDCに旅立つことができました。

今回は、国立舞台芸術センター「ケネディ・センター」でJAPAN! culture + hypercultureという大きなフェスティバルに、ラップトップオーケストラのメンバーとして出演しました。他に、笙の石川高さん、主催のフィリップ・シャトランさん、クリストフ・シャルルさん、渋谷慶一郎さん、服部知さん、映像の真鍋大度さん、写真と撮影のヴィルジニー・ラヴェさん、そして、フランスからChamagne Mathieuさんが参加。

初日は大入り満員で、本日二日目もソールドアウトという嬉しいものでした。初日は“間”が生まれて、二日目は皆が楽しみながら演奏できました。明日は早朝から空港に向かうので、新作CDのマスタリング、「Flowers'」の総見、ワシントンDCでのことなど、詳しいことは帰国後に写真付きでUPしますので楽しみにしていてください。

いまは無事終わってホッとしていると同時に、「Flowers'」や「森のサカナ」、CD「vision in black」のことなどが頭のなかを駆け巡っています。

at 16:37│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2008年02月08日

3日。TWS aoyamaでラップトップオーケストラのリハーサル。シャトランさん、シャルルさん、そして、石川さんが参加。本番前の日本での最後のリハーサルです。この1ヶ月間、1週間に1~2回(1回6時間ぐらい)のペースでリハーサルを重ねて、石川さんの笙の音、ラップトップメンバーの音を感じてきたので、ここに来て、お互いの音を楽しむ余裕も出てきた。

今日は、石川さんが質感の異なる音を奏でて、3人がシンプルな構成のもと音をどんどん奏でていった。とてもいい感じ。全体の構成も見えてきた。この3人に、服部さん、ほんんどリハーサルに参加できなかった渋谷さん、フランスからワシントンDCで合流するMathieu Chamagneさんが入るとどうなるのか?この3人を軸に構成していけば面白いものはできるが、6人全員が集まって、さらにいい演奏ができればと思う。

また、真壁さんの映像システムも、シンプルな絵になるとのことでとても楽しみです。

9028e0f6.jpg



at 22:24│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2008年02月07日

1日。大山のサイ・スタジオで美加理さんと「Flowers'」のリハーサル。今日はさとうじゅんこと小野さんにも観ていただく。6日の総見に向けて通しリハーサルをする。美加理さんのムーブメントを断片的には観てきましたが、作品全体のムーブメントに触れなければ、身体の在り方、動きの構成を感じることはできない。本日のリハーサルは大切な一歩です。

1時間強の音を奏でる。まだ、美加理さんはいろんな可能性を見出している感じでしたので、なかなかムーブメントの文脈や空気感を感じることはできませんでしたが、今後の道しるべになったと思う。まだまだ音もこれから構築していかなくてはと痛感する。全体の構成のなかで無音感は何よりも大切で、意識してつくってきましたが、それが作品全体の空気感を壊している感があった。ここを再構築すれば、ムーブメントとも繋がっていけると感じる。美加理さんは耳を澄まして音を聴いてくれているようだ。6日の総見では、もっと美加理さんの身体を感じられると思っています。6日が楽しみです。



at 23:51│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2008年02月02日

30日。本日はフル回転でした。朝はTWS aoyamaにラップトップオーケストラのリハーサル。シャトランさんとシャルルさんとで、ワシントンDCの公演会場の音響プランを考える。できれば、石川さんを客席の真中に、ラップトップメンバーは、客席を取り囲むようにしたかったのですが、客席はひな壇とのことでプランを変えなくてはいけなくなりました(キャパは400名)。実際に会場入りしてからでないとわかりませんが、事前に、ケネディセンターに聞けることは聞いておかなくはいけない。特に、スピーカー等のアウトプットに不安が残りますが、何とか客席を包み込むような音響空間をつくりたいと思う。その後、それぞれが石川さんの笙の音を素材にして、リアルタイムで5分間の演奏をして録音する。今後、真鍋大度さんのつくる映像のシステムで、どんなビジュアルが生まれるかテストをするとのこと。楽しみです。

昼は、大山にあるサイ・スタジオで美加理さんと「Flowers'」のリハーサル。1日の通しリハーサル、6日の総見に向けて、1時間強の音作品をCDに落とす。まだ、美加理さんのムーブメントとぶつけていないので、今後、構成や質感も変わっていきますが、この段階でとてもいい音構成ができたと感じています。次回、美加理さんの身体を感じてさらに音を磨いていきたいと思う。

夜は、横浜みなとみらいの馬車道にある、BankART 1929 Yokohama ホールに、3月7、8日に公演予定のシンフォキャンパスコンサート「森のサカナ」の打合せ。本日は、本公演に参加していただく、武蔵野美術大学の空間演出デザイン学科の方たちに、会場を観ていただくということで、会場での打合せになりました。ON-COO代表の田口和典さん、音響デザインの宮本宰さん、美術の三浦秀彦さん、映像のmichiさん、そして、さとうじゅんこが参加。武蔵野美術大学の学生さんも、急な打合せにも関わらず、7人も集まって来てくれました。なお、本日、来れなかった人も、参加したいと手を上げている方がいるとのことです。とても嬉しいです。

会場で、本作品の音を奏でましたが、劇場の方が作業中だったので、ボリュームも控えめでしたので、次回、会場を使ったリハーサルで、皆に感じていただこうと思う。会場の視察を終え、日本大通りにあるON-COO事務所に移動する。事務所に多くの音響システムが搬入されていたので、ゆったりスペースではありませんでしたが、学生さんも全員が参加してくれました。シンフォキャンパスのスピーカーREX2本を使用して、本番に使い質感の音を時間軸で奏で、音響プラニングをしていく。宮本さんの見事な進め方…やはり場数が違うな~と感心する。一気に進められたので作品が見えてきました。少し安心する。シンフォキャンパスの空気感を感じて音つくりをしたいと思います。三浦さんのデザインによるチラシも出来上がってきています。時間は限られていますが、広報もしっかりやっていきたい。

ひとつひとつ大切にしたいと思います。


at 01:50│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │