2008年06月

2008年06月30日

24日。青山のライヴハウス「月見ル君想フ」でさとうじゅんこが出演する乃木坂界隈のライヴでした。さとうはジャワガムランとうたを担当。摩耶さんは胡弓、三線、三味線、うた。スミヤントさんはジャワガムランとうた。ウロツテノヤ子は4人でバリガムランを担当。それぞれがどのように絡みひとつのものになるのか…。

今日も「月見ル君想フ」のスタッフは心地いい空気感をつくってくれました。本番前(私は出演しませんが)に美味しいジンジャーエールとみずみずしい野菜のご飯をいただきつつリラックス。乃木坂界隈は最後の出演なのでPICIDAEsmall colorのライヴを楽しみながら時間を過ごす。small colorはプロジェクターを二台使っていたのですが、手のひらでレンズを交互に塞ぎながらスライドのように絵を変えていました。アナログっていいな…と思う。PICIDAEはノルウェーのデュオでリラ(小型の古代型竪琴)やオートハープ、トランペットを演奏し歌う。気持ちよかったです。

乃木坂界隈の出番。2階からさとうが鈴を奏でながらステージへ。その後ろを摩耶さんが胡弓で越中おわら節を奏でる。ステージに着くとさとうと小谷野さんのマントラの歌声が響く。スミヤントさんのやわらかい歌声も心地いい。摩耶さんの三線が別世界に連れていってくれる。曲間にウロツテノヤ子の4人によるケチャも聴ける。たった4人でのケチャに驚かされました。小谷野さんは笛や仮面をつけた舞踊と大活躍。さとうのうたはジャワのドラナン・オンデ・オンデで宙に抜ける。最後の曲、安里屋ユンタで盛り上がり終演。アンコールでアレンジを変えて安里屋ユンタを演奏。とてもとても楽しいライヴになりました。お客さんの顔もほんとうに楽しげで幸せそうでした。私自身もとても楽しめました。

出演者の力はもちろんですが、やはり「月見ル君想フ」の雰囲気がいい演奏を演出しているのだと思う。このような機会を与えていただき感謝します。またここで演奏をしたい。代官山にある姉妹店「晴れたら空に豆まいて」のスペースも観てみたい。今後も繋がっていきたいと思います。楽器の搬出で久しぶりにガムランを運んだのですが汗も心地よく感じる一日でした。音楽は心で感じ奏でるものなのですね。

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2008年06月28日

21日。suaraスタジオで7月26日に発表する作品「PARADISO」のリハーサル。さとうじゅんこ、三浦秀彦さん、川村祐介さん、そして私が参加。さっそく、以前から三浦さんがプログラミングをしていた音つくりのためのソフトウェアを試してみる。本番で使用するスピーカーとオーディオインターフェースで音を奏でる。とてもいい感触。音素材が本来もつ強い音圧感がなくなり包みこむような心地よさを感じる。これをよりフィジカル的に奏でるとさらに面白い音が生まれるでしょう。今後、このソフトウェアが大活躍する予感。三浦さんのイメージの大きさ深さをあたらめて感じました。これからたくさん使ってさらにヴァージョンアップしていき、未知の音をどんどん見出していきたい。

皆がそれぞれで作品の全体構成を考えていたが、川村さんが黒のキャンバスに白の絵を描いてきてくれた。皆の作品に向かう方向性がひとつであることを確信しました。とても嬉しかったです。来週は音を奏でたいと思います。待ち遠しい。音響音楽詩「PARADISO」を楽しみにしていてください。チケットのご予約もお待ちしております。

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2008年06月27日

16日。新国立劇場で来年2月に公演する森山開次作品集の出演者および関係者の顔合わせ。森山さん、津村さんの姿も見える。さとうじゅんこにも参加してもらう。今回は1日に「OKINA」「弱法師 花想観」「狂ひそうろふ(くるいそうろう)」の3作品を公演するプログラムで、それぞれの作品で異なる音楽家が参加します。また中休みが1日にありますが全6日間もあります。森山さんの身体も心配ですが、1日に3つの公演でそれぞれの作品がぶれないのかという心配がありましたが、能を題材にした三部作で一つの作品が成立する構成になります。

私が音を奏でる「OKINA」は最古の能といわれる「翁」が題材。祈りの舞として現代では年始めに静々と謡われるとても神聖なものです。2004年に新国立劇場で公演され、私も音楽で参加しましたがあれから月日も経ちました。森山さんも私も成長しました。前回のことは一度白紙にしてあらたに構成したいと思います。音響家の河田さんとご一緒に音つくりできるのも嬉しい。

「弱法師」は2003年にやはり新国立劇場で私が音楽を担当して公演しましたが、今回は改訂版「弱法師 花想観」になり音楽を笠松泰洋さんが担当しフルートで木之脇道元さんが参加します。私は徹底的に音の空気感で音楽を構成し、自身の方向性を見い出した作品でしたが、今回、どうような作品になるのか楽しみです。打合せ後に、道元さんにCDをいただいたのですがとても面白かったです。いつかご一緒しましょうと話す。また「狂ひそうろふ(くるいそうろう)」はYAS-KAZさんが音楽を担当してセネガルのドラマー4名が参加。最後は皆でお祭りの世界に…?異なる音楽家が三人いることで森山さんの身体の在り方も変わってくると思う。楽しみにしていてください。

私は今回もラップトップによるライヴ演奏をしますが、二台でよりフィジカル的に音を奏でたいと思います。また森山さんと津村さんとご一緒できるのが楽しみです。三人で思う存分たたかいたいと思います。

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2008年06月25日

14日。私のCDを取り扱っていただいているウィ・ディストリビューションの山崎さんと益子のスターネットに遊びに行きました。山崎さんはスターネットレーベルも取り扱っていて、一度、益子に行きたいと話していました。1ヶ月ほど前にお伺いしてからずっと恋い焦がれていた憧れの里山です。途中、山間に棚田が見えて興奮する。今回はカエルの鳴き声がテーマです。今日も一時間半であっという間に益子に着く。前回は雨の益子でしたが今回は晴れ。カエルが鳴くにはもう少し湿り気が必要かな…。

スターネットキッチンで食事をする前に馬場さんに会いに行く。山崎さんははじめてだったので、またスターネットを案内していただけました。隅々まで整理整頓され心が洗われるようです。馬場さんの空気感が漂い心地いい。キッチンで食事を終え、陶器を求めた後に、星恵美子さん著書「里山のレシピ」を入手し憧れの星さんにサインをいただく。素直に嬉しい。

その後、馬場さんに車で原生林が残る雨巻山に連れて行っていただきました。山に入りしばらくすると植林された斜面に伐採された杉の木が横たわる。これが山を駄目にする。馬場さんが何とかしたいと語る。途中、フッと空気が変わり辺りが透明感に包まれる。鳥のさえずりも抜ける。気持ちいい。何度かカエルが横切りよしよしとうなずく。帰りに雨巻山の入り口に住んでいる染色家を訪ねる。山に見守られて暮らす日々…厳しくもとても素敵な生活です。

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次にスターネットが野菜を仕入れている農家の山崎光男さんにご紹介していただく。ちょうどお仕事を終えたところで、野外にある庵でもてなしていただけました…夢を見ているような時間が過ぎていきました。有機栽培をはじめて30年とのこと。その在り方は哲学者のようです。帰り道に山崎さんが収穫した野菜の美味しかったこと。日が暮れてきて隣の田んぼからカエルが鳴きはじめてソワソワする。マイクと集音用のパノラマをスターネットに置いてきてしまったのですが…いてもたってもいられなくて携帯でビデオ録画をする。あたりには何もなくて真っ暗なので音声だけですが里山のカエルの鳴き声を聴いてください。

その後、閉店後のキッチンで馬場さんをはじめ馬場和子さん、星さん、スタッフの方たちと団欒。星さんがパパッとつくってくれたおにぎりやおつまみがとてもとても美味しかったです。感激しました。楽しい時間。今夜はスターネットに泊まらせていただくので、マイクと集音用のパノラマを持って深夜の益子に繰り出す。車など他の音がありなかなかいい場所が見つからなかったのですが、集音用のパノラマの威力に感動しつつ場を探し求める。山崎さんはカエルと話したいと静かにジンバブエの太鼓ンゴマを奏でている。最後の最後にいい場を見つけ集中して録音する。カエルのエネルギー感が収録できホッとする。山からはずっと鳥の鳴き声が悲しげ響いていた。この空気感を忘れないだろう。カエルの鳴き声を聴きながら眠る。

朝、あふれる緑に囲まれて食事をいただき、馬場さんに田んぼや雨巻山の別の入り口に連れて行っていただく。ここでも伐採された杉が横たわっていた。しかし山は気持ちいい。次は本格的に登山ができる格好で来たいと思う。そして、いろんな益子を体験して、益子でしかできない作品をつくりをしたいと思います。まだ具体的には言えませんが、益子の空気感を取り込みつつライヴで音を奏でたいと思う。ここにはここの時間の流れがある。今後の作品つくりが楽しみです。次はカエルや虫の音が圧倒的に奏でる夏の終わりに伺いたいと思います。あぁまたずっと里山に恋い焦がれる日々でしょう。家に帰ってから2度目の新しょうがのはちみつ漬けをつくる。

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2008年06月19日

6日。能美健志&ダンステアトロ21が2003年に発表した「from point to point」の改訂版をやるとのことで、練馬にある光が丘IMAホールにIMA旬ダンス Vol.2「踊りん坊侍」セカンドを観に行く。能美さんのフォーメーションが観れた群舞作品でしたが、シンプルに構成されていてなかなか面白かったです。今回は激しい生ピアノが音楽でしたが、前回はスティーヴ・ライヒの曲で踊ったとのこと…ライヒで観てみたかったです。しかし、坂田守さんが徐々に復活してきていてほんとうに嬉しかった。また坂田さんの切れ味抜群の踊りに触れたいです。

他に3人の振付家の作品がありました。それぞれ異なる作品で楽しめましたが、2番目の作品で山田海蜂さんが出演されていました。今回ははじめてコンテンポラリーJAZZに挑戦。山田さんの未知の踊りを体感できました。作品自体に強度をあまり感じられなかったのですが、山田さんのあくなき挑戦の姿が観れてよかったです。公演後にお話しできましたが、これまで聴いたことのない種類の楽曲で、JAZZの動きを取得するのは大変だったとのこと。あいかわらず前進しているご様子が嬉しかったのですが、やはり山田さんはソロでその魅力をより発揮できると思う。2004年にBankART1929 Yokohamaでご一緒したproject suaraの「art live sound+dance+visual vol.4」のパフォーマンスはほんとうに素晴らしかったです。また、山田さんのしなやかで強靭な身体と戦いたいと思います。

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