2008年12月

2008年12月17日

仕込み日。午後前に会場入り。すでに舞台つくりが進んでいる。森山さんも美術の制作をしている。照明は大奮闘。

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スピーカーは壁に設置されている巨大なものと客席手前の天井にある小さな四本と舞台奥に二本のみ。これは違った意味で腕が鳴ります。音響のブースは中二階にあったので、原嶋さんにお願いして客席で奏でられるようにセッティングしていただく。何とか劇場の許可も出て少しホッとする。今日は音がでるのを確認するだけに終わる。ただ卓は中二階にあるのでボリューム演奏ができないのでラップトップ側でより簡単に演奏できるようMAXで奏でる音をつくりこむことにしました。皆が舞台をつくっている間に楽屋で制作に集中する。

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昼御飯はフカヒレスープを食べて元気をつける。丸一日舞台つくりをして終了。照明は何とかイメージできるところまでもっていけたのことでホッとする。音に関しては奏でてみないことにはわからない。

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一度、ホテルに戻り、津村さんが見つけてくれた教会のコンサートに行くことにしました。パリではノートルダム教会でのミサやコンサートが聴けなかったので嬉しいです。壁画が美しい教会。定番の歌曲が楽しく演出され堪能しました。イタリアはやはり層が厚いのだと思う。記念にパチリ。

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帰り道に浴場跡を見つける。

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コンサートの後は、昨夜と同じアリスのお店にいき2日続けてお気に入りのイカスミパスタをいただく。ほんとうに美味しい。皆もイカスミをオーダーする。お店の雰囲気も最高でみんな愉しげです。

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明日は本番。まだサウンドチェックもしていませんのでドキドキですが楽しみでもあります。

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2008年12月16日

1日。朝から照明の今野さんと山田さん、中村さん、加賀谷さん、そして森山さんとローマ観光。街並みを楽しむために歩いて回ろうと出発。

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さっそく定番の「ローマの休日」のスペイン階段で森山さんとツーショット?

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そのままトレビの泉へ。

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次に紀元後118年にローマ皇帝ハドリアヌス帝が再建した古代ローマ建築の至宝パンテオン。天井の真ん中にポッカリ穴があり真っ青な空に雲が流れる。雨が降ったらどんなに美しいのでしょう。とにかく素晴らしい響き。こんなところで音が奏でられたらな…と思う。

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ヴィットリオ・エマヌエーレ2世紀記念堂。巨大な獅子が権力の象徴。

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街並みと同化した数々の遺跡を左右に眺めながらとうとう憧れのコロッセオへ…来てしまいました。

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コロッセオを後に空が怪しくなってきたので食事をしようとお店を探すが遺跡ばかり。すると雨がポツリポツリ…雨宿りするところもなく歩いていると氷になり急に冷え込みました。何とか木の下で雨宿りできましたが…これもいい思い出です。「真実の口」で遊びやっとカフェレストランを見つけあったかいパスタにカプチーノでひと休み。シナモンは身体をあたためる。

身体も冷えましたが、明日は一日舞台の仕込みになるのでバチカンに行こうとここではじめて車に乗る。ローマのタクシーは安いですが運転はとても攻撃的で怖い。よくぶつからないなと思うぐらい攻める。国民性でしょうがサッカーが強いわけです。

バチカン。ここで携帯の充電が切れて写真が撮れなくなる。サン・ピエトロ聖堂は何もかも大きくてはたして人間がつくったものなのかと思った。本番前に楽しい観光でした。森山さんは海外公演ではじめて観光したそうです。リラックスできてよかったと思う。

夜はアリスというお店でとっても美味しいイカスミパスタをいただく。ほんとうに絶品でした。

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明日の元気をいただいた一日になりました。



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2008年12月15日

30日。朝、ホテルからシャルル・ド・ゴール国際空港へ。名残惜しいパリを出発してローマに旅立つ。

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飛行機に乗った瞬間からイタリア語。パリは夜になるとコートでも寒いぐらいでしたがローマはポカポカ陽気。新たなる気持ちで挑めそうです。ホテルに着き一息。

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皆で会場視察に行く。イベント中だったので休憩時間に観させていただく。音響も照明も厳しそうですがここが腕の見せどころといった感じです。

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視察後はこのツアーではじめて皆でご飯を食べに行く。パスタにピザにリゾット…エスプレッソにティラミス。イタリアは美味しいです。

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明日は会場に入れないので一日フリーです。ローマの街並み…コロッセオとバチカンに行きたいと思います。

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2008年12月13日

29日。パリ舞台二日目。会場入りは17時で開演は20時。今日は朝から雨。朝は少しゆっくりして会場入りまでノートルダム教会に行く。天から注ぐ音響を体感できるかな…。

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ミサやパイプオルガンの演奏などやっていませんでしたが、やさしく静かにすべてを包み込むような空気感を味わう。こんな音を奏でたいです。

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会場入り。昨日の課題が残ったところを中心にサウンドチェック。音つくり(音響システム)に不安がある場合は引き算しかない。パワーに走るといいことはない。よりシンプルに音の存在感を大切に奏でる。森山さんも二度寝をして身体を整えたとのこと。あとは本番を迎えるだけです。本番前に森山さんと「SW」を交わす。私はすぐ忘れてしまう。

二日目も満員。とても嬉しい。「SW」と言い聞かせてはじめの一音に集中する。

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ふたりの動きはさらに研ぎ澄まされている。昨日、課題が残ったところは大胆に音を削りパワーに頼らず身体から音が醸し出されるような質感で奏でる。大胆な無音感は少し勇気が必要でしたが前半から後半にかけての時間軸と空間性を構築できた。また「SW」と呟く。津村さんは昨日の何倍ものエネルギー感で唄う。津村さんはほんとうに面白い。森山さんは集中力を持続できる。素晴らしいと思う。中間で音の無音感を感じさせることができたので後半の音が生きた。この感覚を忘れてはいけないなと思う。4年ぶりの作品「OKINA」。リハーサルや総見、ゲネ、昨日の本番を通してはじめて手応えを感じた。

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「YOROBOSHI KASOKAN」はホッとしてまた少し夢心地で観る。「OKINA」の緊張感のあとにこのプログラム(順番)はいいと思う。「KURUI」はまた舞台袖で観る。森山さんも昨日の課題を生かしていた。舞台袖の視点は面白い。一緒に演じているようです。当初「KURUI」はお祭り騒ぎにのような…と聞いていたので少し心配していましたが、このシンプルな舞台美術と森山さんの在り方が神聖なものに感じとてもいい作品になりつつあると思います。今後がますます楽しみです。

カーテンコールは鳴りやまなかった。スタンディングオベーションもあった。パリ日本文化会館の小堤さんはニ日目は招待ではなくダンスが好きな人や舞台関係者が多く見えていて、これはほんとうの評価だと興奮していた。嬉しい。森山さんも何とか二日続けての公演をやり遂げてホッとした爽やかな笑顔に触れることができた。

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明日は朝からローマに旅立つので深夜0時を過ぎてからも荷造りをしていたら、森山さんから「スープを飲みませんか?」と電話がある。森山さん、橋爪さん、中村さん、そして、加賀谷さんとで静かにスープで乾杯。途中、雪が降ってきて素敵なパリ最後の夜になりました。明日はローマです。



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2008年12月12日

28日。舞台初日。開場は20時で会場入りは15時。朝は少し時間があるので、津村さんのお付きで参加している踊り手の山田さんとさとうのおすすめのモロー美術館に行く。モローが実際に暮らしていてアトリエにもしていた家が遺言状の通り美術館になっている。ひっそりと建っているのでなかなか見つかりませんでしたが…ほんとうに訪れてよかったです。

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壁一面にモローの作品が飾られ無数のデッサンも観ることができる。こんな美術館に来たかったのかもしれません。心静かにモローの息づかいを感じる。

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オペラ座にも足を運びました。

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パリ日本文化会館に行く。「OKINA」はサウンドチェックを中心にリハーサルをし前半の透明感あふれる高まりまでをムーブメントと通す。森山さんは「YOROBOSHI KASOKAN」「KURUI」と全部で3作品も踊るのでたいへんです。津村さんは「OKINA」「YOROBOSHI KASOKAN」と出演し「KURUI」は唄いで参加する。おふたりの集中力には学ばされます。あっという間に開場の時間になる。ぞくぞくとお客さんが…とても嬉しい。ほとんどがフランスの方です。

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本番。「OKINA」。オープニングから森山さんの動きはじわじわと…音も集中して微かに灯す。出だしで全体の時間軸が構築された。津村さんの唄いも静かに響く。やはり本番は違う。特にこの作品はそうだと思う。4年前とはあきらかに全体の空気感が変わった。この作品は良くも悪くも私の音で決まってしまいます。おふたりの成長はとても感じられた。音は課題だらけです。公演後に橋爪さんも言っていましたが、中域の音が痛くテクスチャを感じさせることができなかったこともありましたが、このところ音をつねに奏でるということに陥っている。私にとってエネルギー感というのは内なるもので、音も踊りも唄いも…そして、作品を生かすも殺すも無音感が大切だということを忘れていました。明日はこの4年間の成長を魅せたいと思う。

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「YOROBOSHI KASOKAN」。あまりにも集中して音を奏でていたのでホッとして、笠松さんのメロディに木之脇さんのフルートに少し酔いながら夢心地で観ていました。「KURUI」。公演後のカーテンコールのために舞台袖で観ていましたが、森山さんの舞台にひとりで立つ覚悟や気迫を感じ感銘を受ける。舞台袖で唄う津村さんの在り方にも感動する。袖で観るのはとても贅沢なのだな~と思う。公演後に舞台上で森山さんと交わす笑顔は爽やかだった。森山さんの汗はとても美しい。明日は大胆に挑戦していきたい。今夜は静かに眠れますように…☆

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