2009年02月14日

11日。「森山開次作品集」三日目。初日、二日目と音の質感を感じさせるような繊細な演奏ができていないので、今日は静かな力強さに徹しようと思う。

本番。私の音があまりにも繊細過ぎて皮膚を引っかくぐらいにしか奏でられず、前半と後半のムーブメントが間延びしてしまった。森山さんと津村さんも3日目ということで疲れもあったのだと思うが、そんな時こそ音がふたりに寄り添い戦いエネルギーを与えなくてはいけない。本番を数多く経験しているが何度やっても学ぶことばかり。3日目にしても「OKINA」は花開かず。

公演後に「狂ひそうろふ」の衣裳を担当している甲斐さやかさんから、いつもの磁場をねじ曲げるようなエネルギーがなく物足りなさを感じたが、これはこれで静かに身体に染み渡る音が心地よかったと言ってくれた。また、いつも厳しくそして応援してくれている舞踊研究・評論の國吉和子さんから「沈黙、無音との戦いだった」と笑って言っていただける。最後の音は今日が一番良かったが、「OKINA」は拍手が出来ないぐらいの空気感で終わりたいです。明日は中休みですが明後日まで集中力を切らさず迎えたい。

今日の「弱法師 花想観」は時間もコンパクトになり一番の出来だった。特に木ノ脇さんのフルートと加賀谷香さんの舞の呼吸が絶妙で素晴らしかった。笠松さんも興奮していた。「狂ひそうろふ」はYAS-KAZさんとセネガルの四人の関係が少しずつ見えてきた。明後日からが楽しみです。


13日。「森山開次作品集」四日目。劇場入りしてゲネ、本番3公演が終わりいろいろご意見いただきながらやってきましたが、今日は森山さんと津村さん、そして作品に集中して自分らしく音を奏でたいと思う。

本番。前半から中盤にかけてとてもいい感触で奏でる。森山さんの身体。津村さんの身体を身近に感じる。後半はとても時間がかかった。音がもっと攻めていいと感じる。あと2割…1割ボリューム感があればもっと作品全体が締まると思う。まだ、余裕がないので楽しめるところまでにはいっていないが明日はやっと楽しめそうだ。

今日は私のCDジャケット、project suaraやON-COO Projectのアートディレクションの三浦秀彦さんが観に来てくれた。4年前の「OKINA」も観ているので音に集中してくれたとのこと。ボリューム感は問題ないのだがここぞというところで音を掴み取ることができず、これはスピーカーの特性なのかもしれないと…。私にとってアウトプット(音響システム=スピーカー)は楽器である。確かに私の音に大切な中域は厳しいと思うが、今回は私の音のためにとてもいいプラニングなので、何とか演奏でメリハリをつけて音の質感を感じさせたい。明日の課題です。

音楽家の楽屋はとてもいい雰囲気です。三つの作品をひとつの作品にしたいと思います。

at 23:39│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

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