2007年02月
2007年02月27日
22日。ミラノ最終公演。project suaraはジェノバの初日(13日)公演から、次の公演までとても長い間が空いていました。その間、ジェノバでは旧市街を歩き回り、ケーブルカーを使ってジェノバを一望できる一番高いところに登り、そのまま山を歩き廃墟となったお城を観た。地中海に触れ、街の教会にも足を踏み入れた。ミラノに着いてからも街を走る路面電車や教会の音響に耳を澄ました。そして、約3時間ものフィールドレコーディングができた。これからじっくりイタリアの空気感を味わいたい。
…と、観光をしつつも、作品「まほろのやみ / vision in black」の音を磨きながら、再構成を繰り返していた。ミラノのセスト・サンジョバンニに入り、すぐ劇場のスパツィオ・ミルでサウンドチェックができたので、音場を感じながら音を再構築してきた。スパツィオ・ミル劇場は、機関車の工場を改造したもので、少し横浜の赤レンガを感じさせるが、縦長でコンクリートの床を少しバウンドする残響がある。我々は難しい音響空間こそ腕が鳴るし、これまでの経験や技術でよりいい音場つくりができる。
しかし、長い休みはモチベーションを保つのが難しい。ダンサーの神村さんはジェノバ公演から深いトンネルに入ったような雰囲気。ギターの阪本さんは慣れない舞台作品に気持ちが乗り切れていない様子。私とさとうじゅんこは、公演が終るまではと、神村さん、阪本さんをはじめ、他の共演者と少し距離を置いて舞台に集中しようとしていた。それが神村さんや阪本さんとのコミュニケーション不足にもなっていた。
22日の朝のリハーサル後に、なぜ、この作品に神村さんの身体が必要なのかをシンプルに伝えた。神村さんの在り方が何よりも大切。さとうの原点に戻ろうという言葉は私にも響いた。神村さんが少し吹っ切れた感じがした。阪本さんは私の音にどう応えてくれるか。日が落ちるまで、神村さんが英語でイタリアの照明家にどんどんプランを伝える。明るい中でもイメージが伝わりとてもいい感じだ。音もとても良くなってきた。さとうは集中している。阪本さんのギターはイタリアの音響家には理解できないのか、機材が心配なのかボリュームを下げろと言われる。
日が落ちて、本番当日にはじめての通しリハーサル。この悪条件のなか最高の舞台にしようと集中する。照明は舞台上のスポットという感覚を捨て、音が空間を包み込むような、空間全体を浮かび上がらせる明かりができた。神村さんが舞台の後ろにある太いパイプを使って素晴らしい明かりをつくった。空間を大きく大きく使う。阪本さんのギターはやはり音量が問題のようで、音響家が飛んで行ってアンプのボリュームを調整してしまう。本番が少し心配だ。私の音は少し控え目に奏で細かい調整を繰り返す。
21時を過ぎていよいよ本番。やっとここまできたという感じ。初日、二日目の倍のお客さんが入る。井田邦明さんがミラノで教えている演劇学校の生徒さんもたくさん観に来てくれているようだ。作家で舞踊評論家の乗越たかおさんもとうとう楽日だと呟く。
本番。さとうじゅんこは静かに舞台に立つ。さとうの集中力はほんとうに凄い。すべてを引き寄せる力がある。歌もこれまでに聴いたことがない心の響きとなり言葉となる。神村さんは本来の身体を取り戻せたよう。しっかり舞台に立っている。強い。音を奏でながら、これが神村さんの良さだと感じる。神村さんの舞台での在り方が好きだ。阪本さんのギターは、ボリュームを下げられたこともあるが、ジェノバ公演と比べてエネルギー感は失われた。…が、本人は何だかすっきりした様子。舞台作品とライブでの在り方を、何か自分なりに感じられたのだろうか。次はライブで競演したい。私の音は本番に取っていたとばかり攻撃的に奏でる。ジェノバ公演ではあまりできなかった音の空気感を、《ま》を感じさせることができた。それは、音、歌、声、身体が、それぞれの強度を保ち、作品「まほろのやみ / vision in black」の間をつくることができたからだ。お客さんの反応もジェノバの時よりもさらに良くなり、イタリアのお客さんはとても正直だと嬉しくなる。
公演後にCD『sketch 2006』を販売していただきました。会場でも求めていただいたのですが、さとうとホテルに帰る途中に、車が止まり「CDが欲しい」と、また「あなたの歌は素晴らしい」「あなたの音も良かった」と言われた。何だかとてもニコニコしながら残りの道をふたりで歩いた。ホテルに着いて、井田さんや乗越さんをはじめ他の共演者たちと乾杯する。イデビアン・クルーはジェノバ公演で帰国し、昨日、砂連尾理さんと寺田みさこさんは帰っていなかったが、このイタリア公演を共にした、康本雅子さん、三浦宏之さん、ユン・ミョンフィさん、神村恵さん、阪本剛二郎さん、そして、さとうじゅんこ。いろいろあったが皆すっきりしたいい顔をしている。井田さん、乗越さん、そして、共演者の皆さんに感謝します。凱旋公演はあるのかな…。また、ご一緒できる日が楽しみです。ありがとうございました。
さて、ここは日本。3月21日(水・祝日)。横浜界隈のZAIMで開催するSoundDanceVisual vol.9「蛹」を進めていきます。近日中に詳細をUPしますのでお楽しみに!また、3月16~18日。さとうじゅんこが構成・演出する、能美健志さんのソロ公演『ビオトープ』の音つくりにも集中します。どちらの公演も楽しみにしていて下さい。
…と、観光をしつつも、作品「まほろのやみ / vision in black」の音を磨きながら、再構成を繰り返していた。ミラノのセスト・サンジョバンニに入り、すぐ劇場のスパツィオ・ミルでサウンドチェックができたので、音場を感じながら音を再構築してきた。スパツィオ・ミル劇場は、機関車の工場を改造したもので、少し横浜の赤レンガを感じさせるが、縦長でコンクリートの床を少しバウンドする残響がある。我々は難しい音響空間こそ腕が鳴るし、これまでの経験や技術でよりいい音場つくりができる。
しかし、長い休みはモチベーションを保つのが難しい。ダンサーの神村さんはジェノバ公演から深いトンネルに入ったような雰囲気。ギターの阪本さんは慣れない舞台作品に気持ちが乗り切れていない様子。私とさとうじゅんこは、公演が終るまではと、神村さん、阪本さんをはじめ、他の共演者と少し距離を置いて舞台に集中しようとしていた。それが神村さんや阪本さんとのコミュニケーション不足にもなっていた。
22日の朝のリハーサル後に、なぜ、この作品に神村さんの身体が必要なのかをシンプルに伝えた。神村さんの在り方が何よりも大切。さとうの原点に戻ろうという言葉は私にも響いた。神村さんが少し吹っ切れた感じがした。阪本さんは私の音にどう応えてくれるか。日が落ちるまで、神村さんが英語でイタリアの照明家にどんどんプランを伝える。明るい中でもイメージが伝わりとてもいい感じだ。音もとても良くなってきた。さとうは集中している。阪本さんのギターはイタリアの音響家には理解できないのか、機材が心配なのかボリュームを下げろと言われる。
日が落ちて、本番当日にはじめての通しリハーサル。この悪条件のなか最高の舞台にしようと集中する。照明は舞台上のスポットという感覚を捨て、音が空間を包み込むような、空間全体を浮かび上がらせる明かりができた。神村さんが舞台の後ろにある太いパイプを使って素晴らしい明かりをつくった。空間を大きく大きく使う。阪本さんのギターはやはり音量が問題のようで、音響家が飛んで行ってアンプのボリュームを調整してしまう。本番が少し心配だ。私の音は少し控え目に奏で細かい調整を繰り返す。
21時を過ぎていよいよ本番。やっとここまできたという感じ。初日、二日目の倍のお客さんが入る。井田邦明さんがミラノで教えている演劇学校の生徒さんもたくさん観に来てくれているようだ。作家で舞踊評論家の乗越たかおさんもとうとう楽日だと呟く。
本番。さとうじゅんこは静かに舞台に立つ。さとうの集中力はほんとうに凄い。すべてを引き寄せる力がある。歌もこれまでに聴いたことがない心の響きとなり言葉となる。神村さんは本来の身体を取り戻せたよう。しっかり舞台に立っている。強い。音を奏でながら、これが神村さんの良さだと感じる。神村さんの舞台での在り方が好きだ。阪本さんのギターは、ボリュームを下げられたこともあるが、ジェノバ公演と比べてエネルギー感は失われた。…が、本人は何だかすっきりした様子。舞台作品とライブでの在り方を、何か自分なりに感じられたのだろうか。次はライブで競演したい。私の音は本番に取っていたとばかり攻撃的に奏でる。ジェノバ公演ではあまりできなかった音の空気感を、《ま》を感じさせることができた。それは、音、歌、声、身体が、それぞれの強度を保ち、作品「まほろのやみ / vision in black」の間をつくることができたからだ。お客さんの反応もジェノバの時よりもさらに良くなり、イタリアのお客さんはとても正直だと嬉しくなる。
公演後にCD『sketch 2006』を販売していただきました。会場でも求めていただいたのですが、さとうとホテルに帰る途中に、車が止まり「CDが欲しい」と、また「あなたの歌は素晴らしい」「あなたの音も良かった」と言われた。何だかとてもニコニコしながら残りの道をふたりで歩いた。ホテルに着いて、井田さんや乗越さんをはじめ他の共演者たちと乾杯する。イデビアン・クルーはジェノバ公演で帰国し、昨日、砂連尾理さんと寺田みさこさんは帰っていなかったが、このイタリア公演を共にした、康本雅子さん、三浦宏之さん、ユン・ミョンフィさん、神村恵さん、阪本剛二郎さん、そして、さとうじゅんこ。いろいろあったが皆すっきりしたいい顔をしている。井田さん、乗越さん、そして、共演者の皆さんに感謝します。凱旋公演はあるのかな…。また、ご一緒できる日が楽しみです。ありがとうございました。
さて、ここは日本。3月21日(水・祝日)。横浜界隈のZAIMで開催するSoundDanceVisual vol.9「蛹」を進めていきます。近日中に詳細をUPしますのでお楽しみに!また、3月16~18日。さとうじゅんこが構成・演出する、能美健志さんのソロ公演『ビオトープ』の音つくりにも集中します。どちらの公演も楽しみにしていて下さい。
2007年02月24日
本日。イタリアから帰国しました。イタリアからblogを更新できませんでしたが、ゆっくりご報告させていただきます。
18日、ジェノバからミラノに移動しました。ジェノバの宿泊先は、劇場が貸りているアパートメントでした。自分たちで買物をして食事をつくり快適でした。また劇場の目の前でしたのでとても便利でした。ここミラノでは最近、四つ星から五つ星に格上げされたホテルです。
13日。大盛況のなか、無事、project suaraの公演が終わりました。ジェノバに着いてから、連日、舞台での作品つくりに集中していました。私のつたない英語とイタリア語で、イタリアの音響家としっかりコミュニケーションを取って、とてもいい関係をつくり、この200年の歴史のあるオペラハウス劇場(Teatro dell'Archivolto)を、私たち音で包み込みました。
さすがに歴史のある劇場でしたので音響空間は素晴らしく、スピーカーもシンプルでなかなかいい音場をつくることができました。舞台上にメインスピーカーを2本(レンジをかせぐために高さをつける)、ウーファーは舞台と客席の袖に2本(スピーカーを置いている床は空洞になっていてとても豊かな音となる)、そして、3階の舞台と客席の袖にフルレンジのスピーカーを2本セッティングしていただきました(客席は2~4階まではボックス席です)。私は2階の真中のボックス席から音を奏でました。
作品はリハーサルを重ねるたびに強度を増し、まさに「vision in black」を表現することができました。日本人の《ま》と空気感を少し感じさせることができました。さとうじゅんこの歌と声は作品の核になり、阪本剛二郎さんのギターは美しい叫びとなった。神村恵さんは空いている時間は常に身体を動かし、本番までに徐々に身体を磨き上げていました。その姿勢は学ぶべきところがあります。本番は会場入りして一番の出来で静かな凄みを感じました。
公演後のお客さんの反応もとても良くて、カーテンコールでは、私も演奏していた2階席から降りて、舞台に上がり挨拶もできました。イタリアのお客さんは心を開け放ち、とてもあたたかい雰囲気で迎えてくれました。しかし、まだまだ作品は良くなる。ミラノに集中したい。
公演後のジェノバでは、他の出演者たちの公演を観つつ、旧市街を歩き堪能しました。ミラノでは22日の最終日に1回公演することになりました。TEATRO MUSICA ESPOSIZIONIというできたてホヤホヤの空間で、横浜の赤レンガ倉庫を感じさせます。19日にサウンドチェックをしたのですが、私の音楽を劇場の音響家が気に入ってくれて、とてもいい音場をつくれそうです。楽しい。ジェノバ公演とはまた異なる作品に仕上げなくてはいけません。さらに高めたい。
18日、ジェノバからミラノに移動しました。ジェノバの宿泊先は、劇場が貸りているアパートメントでした。自分たちで買物をして食事をつくり快適でした。また劇場の目の前でしたのでとても便利でした。ここミラノでは最近、四つ星から五つ星に格上げされたホテルです。
13日。大盛況のなか、無事、project suaraの公演が終わりました。ジェノバに着いてから、連日、舞台での作品つくりに集中していました。私のつたない英語とイタリア語で、イタリアの音響家としっかりコミュニケーションを取って、とてもいい関係をつくり、この200年の歴史のあるオペラハウス劇場(Teatro dell'Archivolto)を、私たち音で包み込みました。
さすがに歴史のある劇場でしたので音響空間は素晴らしく、スピーカーもシンプルでなかなかいい音場をつくることができました。舞台上にメインスピーカーを2本(レンジをかせぐために高さをつける)、ウーファーは舞台と客席の袖に2本(スピーカーを置いている床は空洞になっていてとても豊かな音となる)、そして、3階の舞台と客席の袖にフルレンジのスピーカーを2本セッティングしていただきました(客席は2~4階まではボックス席です)。私は2階の真中のボックス席から音を奏でました。
作品はリハーサルを重ねるたびに強度を増し、まさに「vision in black」を表現することができました。日本人の《ま》と空気感を少し感じさせることができました。さとうじゅんこの歌と声は作品の核になり、阪本剛二郎さんのギターは美しい叫びとなった。神村恵さんは空いている時間は常に身体を動かし、本番までに徐々に身体を磨き上げていました。その姿勢は学ぶべきところがあります。本番は会場入りして一番の出来で静かな凄みを感じました。
公演後のお客さんの反応もとても良くて、カーテンコールでは、私も演奏していた2階席から降りて、舞台に上がり挨拶もできました。イタリアのお客さんは心を開け放ち、とてもあたたかい雰囲気で迎えてくれました。しかし、まだまだ作品は良くなる。ミラノに集中したい。
公演後のジェノバでは、他の出演者たちの公演を観つつ、旧市街を歩き堪能しました。ミラノでは22日の最終日に1回公演することになりました。TEATRO MUSICA ESPOSIZIONIというできたてホヤホヤの空間で、横浜の赤レンガ倉庫を感じさせます。19日にサウンドチェックをしたのですが、私の音楽を劇場の音響家が気に入ってくれて、とてもいい音場をつくれそうです。楽しい。ジェノバ公演とはまた異なる作品に仕上げなくてはいけません。さらに高めたい。
2007年02月10日
明日からイタリアです。project suara 初の海外公演。リハーサルで感じた空気感を実現したい。音響システムは心配だが、イタリアのエンジニアといい音場をつくりたい。次に繋がる実りある海外公演します。
「日-伊 コンテンポラリーダンスフェスティバル」参加
project suara『まほろのやみ / vision in black』
音楽・ライヴ演奏:種子田郷
出演:さとうじゅんこ(声)、阪本剛二郎(ギター)、神村恵(ダンス)
衣装協力:甲斐さやか、小林和史(OutSect)
2.13 Teatro dell'Archivolto(ジェノバ)
2.22 TEATRO MUSICA ESPOSIZIONI(ミラノ)
イタリアからも声を発信します。楽しみにしていて下さい。
「日-伊 コンテンポラリーダンスフェスティバル」参加
project suara『まほろのやみ / vision in black』
音楽・ライヴ演奏:種子田郷
出演:さとうじゅんこ(声)、阪本剛二郎(ギター)、神村恵(ダンス)
衣装協力:甲斐さやか、小林和史(OutSect)
2.13 Teatro dell'Archivolto(ジェノバ)
2.22 TEATRO MUSICA ESPOSIZIONI(ミラノ)
イタリアからも声を発信します。楽しみにしていて下さい。
2007年02月09日
CD『sketch 2006』もリリースして3ヶ月が経とうとしていますが、タワーレコード新宿店では、現在も試聴機に入り、パネルも展示していただいています。とても嬉しい。感謝しています。
まだ聴いていないという方がいらっしゃいましたら、ぜひ足を運んで下さい。試聴機のCDは本編のほか、特別に4トラックのハイライトが収録されています。
・TOWER RECORDS 新宿店9F new age
(JR新宿駅東南口改札を出て、斜め左にあるフラッグスの9F。エレベーターを降りてすぐ左にあります。)
また、Webショップ(特設ページに掲載しています)でも取り扱っていますのでご利用下さい。この4年間の集大成の作品です。ぜひ聴いていただきたいです。よろしくお願いいたします。
まだ聴いていないという方がいらっしゃいましたら、ぜひ足を運んで下さい。試聴機のCDは本編のほか、特別に4トラックのハイライトが収録されています。
・TOWER RECORDS 新宿店9F new age
(JR新宿駅東南口改札を出て、斜め左にあるフラッグスの9F。エレベーターを降りてすぐ左にあります。)
また、Webショップ(特設ページに掲載しています)でも取り扱っていますのでご利用下さい。この4年間の集大成の作品です。ぜひ聴いていただきたいです。よろしくお願いいたします。
2007年02月08日
4日。渋谷アップリンク。バリガムランのアリットさんとの競演は、お客さんも満員でマノハラの第一弾イベントは無事終りました。
私のソロ演奏は間がみな同じ空気感になり締まらない演奏になってしまった。これを次に生かしたい。アリットさんのソロは青銅の楽器を使わないで、クンダン(太鼓)とスリン(笛)のみで演奏。ガムランは青銅だけではないという強い気持ちが伝わる。
セッションは20分の予定が40分になった。普段はとても冷静なアリットさんが強く声を発したり、リハーサルではまったく見せなかった顔を覗かせる。アリットさんの心を引き出せたかな…と思う。が、私ははじめと中間、そして、最後の節目の仕掛けをしましたが、少し様子を観すぎた感がありました。もっと自分から仕掛けてもよかった。
ただ、ふたりのセッションは大きな可能性を見出すことができました。きっと次の機会があると感じています。またご一緒できるのを楽しみに、さらに音を磨き上げていきたい。
このような機会を与えてくれたマノハラ代表の久保田さん、アップリンクの鎌田さん、音響デザインの重信さん、美しい明かりを演出したさとうじゅんこ、この公演をお手伝いしてくれた方々、そして、お客さんに感謝いたします。
私のソロ演奏は間がみな同じ空気感になり締まらない演奏になってしまった。これを次に生かしたい。アリットさんのソロは青銅の楽器を使わないで、クンダン(太鼓)とスリン(笛)のみで演奏。ガムランは青銅だけではないという強い気持ちが伝わる。
セッションは20分の予定が40分になった。普段はとても冷静なアリットさんが強く声を発したり、リハーサルではまったく見せなかった顔を覗かせる。アリットさんの心を引き出せたかな…と思う。が、私ははじめと中間、そして、最後の節目の仕掛けをしましたが、少し様子を観すぎた感がありました。もっと自分から仕掛けてもよかった。
ただ、ふたりのセッションは大きな可能性を見出すことができました。きっと次の機会があると感じています。またご一緒できるのを楽しみに、さらに音を磨き上げていきたい。
このような機会を与えてくれたマノハラ代表の久保田さん、アップリンクの鎌田さん、音響デザインの重信さん、美しい明かりを演出したさとうじゅんこ、この公演をお手伝いしてくれた方々、そして、お客さんに感謝いたします。