2007年10月

2007年10月30日

22日。渋谷で来年の2月に公演予定のパフォーマーの方と打合せ。今日はさとうじゅんこにも参加してもらう。ふたりで作品つくりをするにあたって、さとうに客観的に観てもらうのが目的です。お食事をしながらリラックスしてお互いにやりたいことを話し合う予定でしたが、なかなか言葉で伝えるのが難しい。結局、何も聞きだせなかった。打合せ後に、さとうからもう少しふたりで詰めてから私が参加した方がいいと言われる。その通りだと感じた。一度、ご一緒していますが、今後は遠慮しないで、私自身の熱意を具体的な言葉でぶつけていこうと思う。まずはふたりの信頼関係を築き上げることが大切です。

26日。2月公演のリハーサル。いきなり、現時点で構成した1時間の音を奏でる。パフォーマーの方は何も動きはできていないとのことで、大きなリハーサルに蝋燭1本の明かりでパフォーマンス。Macのディスプレイの明かりで全く観えないが、演奏しながら必死で気配を感じ取ろうとする。この時期には珍しく通しで音楽を奏でたのには、あえて、こちらの手の内をすべて見せてしまおうと思ったからです。私はやりたいことが明白です。何かきっかけを見つけていただければと思う。気配から戸惑いを感じながらも、賢明に感じ取ろうとする姿が浮かぶ。姿が見えなくてもムーブメントの《間》を感じる。今日は演奏してよかったと思う。ここからスタートできると感じた。

28日。2月公演の方と打合せ。先日、奏でた音の図形楽譜を描いて持って行った。説明しながらと思っていましたが、まずイメージしたいのでと制されて図形楽譜を手渡す。ダンサーの森山開次さんと作品つくりをする時も、森山さんは踊りを見せるのではなく、絵を書いて踊りの作品のイメージを伝える。それはどんな動きや音よりも伝わるし、イメージがどこまでも深く大きく広がる。言葉で伝えるのも大切ですが、言葉は限定されてしまうのでとても難しい。パフォーマーの方もいま何が心と身体を支配しているのか、何をやりたいのかを具体的に話してくれた。まだまだこれからですが、少しずつお互いのイメージを共有していきたい。


at 01:41│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2007年10月28日

23日。みなとみらいの日本大通りあるZAIMのON-COO事務局に伺う。本日は他の件で伺ったのですが、11月8日の早稲田大学での講義に導入予定の、TaguchiのスピーカーVSA1302-tw2のスタンドを観に行く。VSA1302-tw2は和太鼓の波動波や空気感をリアルに奏でられるよう開発された、たいへん素晴らしいスピーカーです。suara studioでも使用していますが、講義では4本プラニングするので、アンプは少しパワーのあるものをおかりする予定です。ちょうどchristophe charlesさんが、ZAIMのイベントで使用していたので少しお話しを聞きました。この小さいボディでは考えられない低域を体感したとのこと。

7f7ebb85.jpg


また、charlesさんは、2月に予定しているラップトップオーケストラのワシントンDCでの公演に参加予定ですが、少しスケジュールが厳しいとのこと。去年、6月に北青山の原宿教会で開催した、ラップトップオーケストラ&石川高(笙)『1「000」 breath「s」 - 一息、千息』公演でご一緒した時は、charlesさんのアンビエントと私の低域の相性がとてもよくて作品の核にもなっていました。また、charlesさんと演奏できると思っていたので、何とかご一緒に行きましょうとお話ししていました。とても楽しみですが…2月のワシントンDCは寒いのでしょうね。

さて、早稲田での講義ですが、音の障害物が多く、150人も入る教室でどのようにプラニングしようかと考えていましたが、WARSZAWA FOURTH FLOORでお世話になっていた宮坂竜太さんに参加していただけることになりました。宮坂さんには森山開次さんの「Katana」(この公演は全国ツアーでしたが青山スパイラルホールのみお手伝いいただきました)や、美加理×種子田郷の「生のものと火を通したもの/闇の碧」(こちらも青山スパイラルホール)でもお世話になりました。8日はさとうじゅんこがガムランの本番で参加できないのでほんとうに心強いです。この空間でパワー勝負ではなく、テクスチャを感じさせる音つくり…やりがいがあります。宮坂さんといい音をつくりたいと思います。また余裕があれば、自宅のスタジオで使ってるF-1302(フラットパネルスピーカー)と30?のウーファーも持って行ければと思っています。VSA1302-tw2と一緒にプラニングはできませんが、作品によっては単体で奏でてみて面白いか確かめたいです。8日が待ち遠しいです。

at 03:18│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2007年10月22日

20日。六本木の俳優座劇場に名取敏行さんプロデュースの、イプセン現代劇連続上演 第8作「棟梁ソルネス」を観に行く。演劇は森山開次さんが出演していた「スケリグ~肩甲骨は翼のなごり」を観に行きましたが、俳優座で本格的な演劇を観るのははじめてです。公演時間が1時50分なので少し長いかな…と思っていましたが、休憩なしであっという間に終演を迎えました。ほとんど無音の時間もなく、音楽も開演前と同じジャズの曲を要所要所に使っているだけで、言葉を発することで(会話で)、時間軸を構成していました。見事といった感じでした。学ぶべき点が多々あり、また演劇の舞台に足を運んでみたいと思いました。

帰りに、去年の9月(森山開次さんの作品「Katana」全国ツアーの最終日後)に行った、富良野のラベンダー・富田ファームが、関東のデパートに出展するということで行きました。我が家ではアロマがブームなのです。オイルや蒸留水など大量に入手しました。他にオーストラリアから送っていただいたティーツリー、青森のひばなどがお気に入りです。作品つくりに匂いは欠かせないですが、眠る時や外出時にも使用していて心地いい空間をつくっています。匂いの演出は効果的ですので、ぜひお気に入りの匂いを探してみて下さいね。

at 01:07│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2007年10月21日

18日。早稲田大学の西早稲田キャンパスに、吉田寛さんの講義「感性への問いの現在」を聞きに行く。11月8日の吉田さんの授業にゲストスピーカーとして参加させていただきます。聴覚文化論の試み。既存の「音楽」概念を打破すべく、様々なタイプの「音」に触れてみるということで、ルイジ・ルッソロの<<都市の目覚め>>などを聞かせていました。懐かしい。

授業の前に吉田さんと少しお話ししたのですが、私の音は今回のテーマにぴったりだったとのこと。以前、artscapeの「2007年の音楽シーン──音=音楽の所有と管理をめぐるポリティックスの諸展開」で取り上げていただきましたが、このようなかたちで繋がってとても嬉しい。この機会を大切にしたいです。

この授業には学生さんが150人ほど出席していて(朝からとても熱心です)、これは音響システムを導入して、音の空気感を体感していただきたいな…と思う。当初、TaguchiのCMX1312(130mmの無指向性のスピーカー12発)×2本と、サブウーファーSW-3801(380cmスピーカー)×2本のシンプルなプラニングと思っていましたが、机と椅子がずらりと並び、音の障害物がたくさんある教室には不向きだと感じました。また低域を奏でても、椅子や机の共振で音のテクスチャが届かないと思いました。

そこで、Taguchiの田口さんに相談して、VSA1302-tw2(130mmの無指向性のスピーカー2発)をスタンドを使って、4本セッテングするのはどうだろうかと話していました。しかし、150もの人がいたら音は吸収されてしまうので、4本ではパワー不足は否めない。ウーファーも使わないとなっては、音の波動を体感させるのは難しい。可能ならば、suaraスタジオで使っているF-1302(アルミハニカム平面振動板130mmウーハーユニット×2発)のフラットパネルスピーカーも導入して、合計8本でプラニングしたい。

音のエネルギー感よりも、音の質感を感じさせる作品を中心に奏でたいと思います。いまからとても楽しみです。

at 02:10│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2007年10月20日

15日。来年の2月26、27日に公演予定の舞台作品の打合せ。音と身体がシンプルに絡む作品を、一日も早く共演者と一緒につくっていきたいのですが、現時点では、それぞれがいろんなものに触れ、作品のイメージを膨らましている段階です。しかし、10月の下旬にはプレスリリースを控えているので、もうお互いのイメージを共有していく時期でもあります。

作品の方向性が固まって、はじめてまわりも決まってくる。作品はふたりのものですが、多くの方が関わってひとつの作品となる。この作品で、より多くの方と出会い、いろんな感性に触れられるのが楽しみです。そして、また新しい音が生まれる。最高のつくり手たちとご一緒できることに感謝したいと思います。この1週間がとても大切。プレスリリースを楽しみにしていて下さい。

at 02:32│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │