2008年09月
2008年09月29日
22日。青山のtokyo wonder siteでフランスのアニメーション作家 Pierre Jean GILOUXさんと打合せ。TWSは今年2月にワシントンで公演したlaptop orchestraのリハーサルで使用させていただきましたがとてもいいスペース。Pierre Jean GILOUXさんはTWSのレジデンスで東京に1ヶ月間滞在され作品制作します。
さっそくスタジオで作品の打合せ。10月24日にTokyo Digital Art Festivalで作品発表するとのことで、現在、制作途中の作品を拝見する。今回、はじめてアニメーション作家との作品つくりなのでどうなることやら…と思っていましたが、最後の絵に私の音が奏でられているような感覚があり嬉しくなる。そして、何度か作品を繰り返しながらお互いのイメージを擬音なども交えてやり取りする。
Pierreさんからは具体的な音が発せられるのですがそれは効果音。私のメタファーが伝わるのか楽しみでもあります。映像を持ち帰り音のイメージを膨らます。次回は全体の音構成を持参し一緒に「Yes-No」で作品を構築していこうと話す。あまり時間がないのでどんどん先行してつくっていきたいと思う。
彼のスタジオにはスピーカーがなかったのでTIMEDOMAIN miniでも持っていこうと思う。低域は出ないがテクスチャを感じられるいいスピーカーです。さて音つくりに集中です。
さっそくスタジオで作品の打合せ。10月24日にTokyo Digital Art Festivalで作品発表するとのことで、現在、制作途中の作品を拝見する。今回、はじめてアニメーション作家との作品つくりなのでどうなることやら…と思っていましたが、最後の絵に私の音が奏でられているような感覚があり嬉しくなる。そして、何度か作品を繰り返しながらお互いのイメージを擬音なども交えてやり取りする。
Pierreさんからは具体的な音が発せられるのですがそれは効果音。私のメタファーが伝わるのか楽しみでもあります。映像を持ち帰り音のイメージを膨らます。次回は全体の音構成を持参し一緒に「Yes-No」で作品を構築していこうと話す。あまり時間がないのでどんどん先行してつくっていきたいと思う。
彼のスタジオにはスピーカーがなかったのでTIMEDOMAIN miniでも持っていこうと思う。低域は出ないがテクスチャを感じられるいいスピーカーです。さて音つくりに集中です。
2008年09月25日
18日。Taguchiの田口さんとさとうじゅんことZAIMのON-COO事務所に行く。テストで使用させていただいていたプロ用モニタースピーカーVSA-522をお返ししました。VSA-522は和太鼓をいかに奏でるかを追求したもので、今回、映画などの音つくりに大いに活用させていただきました。リアリティーのある音場が特徴の素晴らしいスピーカーです。箱は横幅が細く奥行きがあるタイプで吊りにも対応できるものです。ご興味のある方はぜひご連絡ください。一度、奏でてみて欲しいです。
また、最新スピーカーで80mm×8のフラット(平面波)ユニットのもの(+大きなリボンツィッター×4)で私の最新CD「vision in black」を試聴する。途中、似顔絵アーティストの黒田晃弘さんらも遊びに来て聴いていただけました。とにかく反応が早い…私の音とフラットのスピード感・エネルギー感は相性ぴったりだと感じる。この小さいユニットからは考えられないほど低域の空気感を感じることができる。あと高さもカバーできればさらに極めることができると思う。田口さんはユニットはいまの倍にしたいとのこと。中域は少しモワッと感じましたが自分の音の問題か…私はずっとTaguchiに育てられてきたんだなと思う。音響システムを楽器として、アウトプットを大切にし音を奏でていなければ(まだまだですが)いまの領域には達していなかったと思う。田口さんの探究心を見習いさらに音つくりに精進したい。そして未知の領域の音を一緒につくりだしたいと思います。今後、私用にフラットユニットでモニタースピーカーをつくっていただけるとのこと…ほんとうに楽しみです。
また、今日はシンフォキャンパスで採用している80cm~140cmまで高さの異なるREXスピーカー4本をおかりしました。REXはproject suara主催「蛹」やON-COO主催のシンフォキャンパスコンサート「森のサカナ」、そして青山円形劇場主催の美加理×種子田郷「Flowers'」で立証済みですが、今後、小さいスペースで公演する時などにプラニングできるように、またsuaraスタジオでもREXを使って音つくりできるようにと準備していただきました。
さっそくスタジオに導入しサウンドチェック。いつものようにイタリアのレーベルからリリースされているジャワガムランを奏でてみる。う~ん。ゴングの音色(!!)が空気を震わし感じられる。出所をまったく感じさせない。目の前で青銅を打ち奏でる質感さえ感じることができる。あらためてREXの素晴らしさを体感する。雨を降らすとほんとうに自身の身体が濡れている感覚におちいる。いい音がつくれそうです。音響家の宮本さんがこの平面波ユニットのポテンシャル(潜在能力)は底知れないと言っていましたがすごいの一言です。生かしたいと思います。今後、このREX用にアンプを制作予定です。ぜひ多くの方にこの音に触れていただきたいです。どんどんライヴや舞台、そして、インスタレーションなどにも活用していきたいと思います。楽しみにしていてください。
また、最新スピーカーで80mm×8のフラット(平面波)ユニットのもの(+大きなリボンツィッター×4)で私の最新CD「vision in black」を試聴する。途中、似顔絵アーティストの黒田晃弘さんらも遊びに来て聴いていただけました。とにかく反応が早い…私の音とフラットのスピード感・エネルギー感は相性ぴったりだと感じる。この小さいユニットからは考えられないほど低域の空気感を感じることができる。あと高さもカバーできればさらに極めることができると思う。田口さんはユニットはいまの倍にしたいとのこと。中域は少しモワッと感じましたが自分の音の問題か…私はずっとTaguchiに育てられてきたんだなと思う。音響システムを楽器として、アウトプットを大切にし音を奏でていなければ(まだまだですが)いまの領域には達していなかったと思う。田口さんの探究心を見習いさらに音つくりに精進したい。そして未知の領域の音を一緒につくりだしたいと思います。今後、私用にフラットユニットでモニタースピーカーをつくっていただけるとのこと…ほんとうに楽しみです。
また、今日はシンフォキャンパスで採用している80cm~140cmまで高さの異なるREXスピーカー4本をおかりしました。REXはproject suara主催「蛹」やON-COO主催のシンフォキャンパスコンサート「森のサカナ」、そして青山円形劇場主催の美加理×種子田郷「Flowers'」で立証済みですが、今後、小さいスペースで公演する時などにプラニングできるように、またsuaraスタジオでもREXを使って音つくりできるようにと準備していただきました。
さっそくスタジオに導入しサウンドチェック。いつものようにイタリアのレーベルからリリースされているジャワガムランを奏でてみる。う~ん。ゴングの音色(!!)が空気を震わし感じられる。出所をまったく感じさせない。目の前で青銅を打ち奏でる質感さえ感じることができる。あらためてREXの素晴らしさを体感する。雨を降らすとほんとうに自身の身体が濡れている感覚におちいる。いい音がつくれそうです。音響家の宮本さんがこの平面波ユニットのポテンシャル(潜在能力)は底知れないと言っていましたがすごいの一言です。生かしたいと思います。今後、このREX用にアンプを制作予定です。ぜひ多くの方にこの音に触れていただきたいです。どんどんライヴや舞台、そして、インスタレーションなどにも活用していきたいと思います。楽しみにしていてください。
2008年09月10日
1日。富山県八尾町の「越中 おわら風の盆」であの世とこの世を体感してきました。何年も憧れていた地にとうとう行くことができました。昔、NHKの新日本紀行を見て夜な夜な真っ暗な長い長い坂道を静々と歩む踊り手と地方(唄、太鼓、三味線、胡弓を演奏する人たち)。この場に立てたらどれだけ幸せかとずっと思い描いていました。そして、2002年。国立劇場に舞台芸術国際フェスティバルに出演するジャワのガムランを聴きに行った時に、偶然、おわら風の盆の演舞を観ました。ステージ奥から客席まで伸びた道を通り過ぎる様はないはずの風がふっと止み去っていくようでした。その歌声にただただ涙流すしかありませんでした。そして、月日が流れやっとその地を踏むことができました。
朝早くに深夜バスで着いたので少し仮眠して早めに八尾に向かいました。越中八尾行きの臨時列車の一番後ろに乗り景色を楽しみつつ押し寿司をいただきました。
そして運よく乗り合いバスに乗れ日本百選の道に選ばれた諏訪町に着きました。まだ人通りの少ない町を歩き越中八尾観光会館の演舞ステージの客席で休んでいると演舞がはじまりました。まさしくあの歌声が目の前でたゆたう…ああ来たんだなと涙を押さえるので必死でした。
まだまだ人通りの少ない諏訪町で町流しを楽しむ。
東新町で子供たちの踊りもあった。小さい子供たちに受け継がれているのは素晴らしいことです。
その後、和紙文庫でひと休み。町流しも休憩時間になったので少し散歩をして蕎麦をいただく。
そして夜の町流しに…諏訪町はたくさんの人であふれていて、演舞を先導する地元の若者も大声を張り上げながら観光客を押し退け残念ながら趣なし。地元のお祭りなので仕方がありませんが「この町は観光客も演舞者も謙虚さがない」とつぶやくお年寄りの言葉がすべてを語る。まぁ私にも耳が痛かったのですが…。
気を取り直し上新町に移動。少し広めの道で何やらはじまる気配を察し道路脇に陣取る。広めの道にふさわしく男性も女性の踊り手も四列に並び舞う。歌い手のエネルギー感に圧倒される。町によってこんなに異なるんだと実感する。先導する若者も静かに観光客と一緒に楽しみながら誘導している姿にホッとする。
そのまま駅の方面に進みつつ西町に着く。ここは町並みがとても趣がありほんとうに美しい。ここでも運よく流しがはじまり道路脇にはじめて座りゆっくり鑑賞。この美しい町並みには明かりもほぼぼんぼりのみで一列に並ぶ男女は静かに舞う。胡弓を奏でる若手の演奏家の腰さばきに見とれながら、地方の後に男女の踊り手が一名ずつ舞う。その空気感は昔ながらのおわらを感じさせるもので、あぁ来てよかったと感銘を受ける。観光客のフラッシュ(フラッシュの規制は必要かもしれませんね)でやっと姿が浮かびあがる感じです。最高です。演奏もとてもとてもやさしい響きでした。
さらに駅に向かう。今町の小さな出店を通りながら、途中、下新町でステージでの演舞を歩きながら観つつ天満町へ。ここでは町流しという感じではなく、一軒一軒のために少人数で踊りと音色を納める様を観る。
天満町は本来ある地元の方たちの大切なお祭りの空気が漂う。これを体感できたのは幸せでした。天満神社の前には長椅子があり演奏者と歌い手がお喋りを楽しみつつ自然に演奏をはじめ、その周りを小さな子供から大人まで踊る。その姿を観てるだけで心潤う。変わらないで欲しいと願うばかりです。桐谷氏の唄がほんとうに素晴らしかった。
天満川を渡り八尾よさよならといった感じでしたが、最後に福島町を通る。ここは道路が広くたくさんの屋台が並びよくみるお祭りの風景といった感じでした。駅に着くと大勢の人が並んでいたので次の列車には乗れないと思っていましたが運よく乗れ座ることができました。このまま深夜バスで東京へ…とってもハード旅でしたが、心に深く深く刻み込まれました。
富山県民謡おわら保存会と十一の各支部(各町)の演奏が聴けるCD「越中八尾おわら風の盆」(2004年8月発売/2枚組)を購入しましたが最高です。おすすめします。いい音、いい空気感もたくさん録音できました。ぜひ秘か(?)に唄をやってみたいと思う。
次は深夜から朝方まで続く町流しや前夜祭も観てみたい。そして、今回行けなかった町にも行ってみたいです。来年がとてもとても待ち遠しいです。
朝早くに深夜バスで着いたので少し仮眠して早めに八尾に向かいました。越中八尾行きの臨時列車の一番後ろに乗り景色を楽しみつつ押し寿司をいただきました。
そして運よく乗り合いバスに乗れ日本百選の道に選ばれた諏訪町に着きました。まだ人通りの少ない町を歩き越中八尾観光会館の演舞ステージの客席で休んでいると演舞がはじまりました。まさしくあの歌声が目の前でたゆたう…ああ来たんだなと涙を押さえるので必死でした。
まだまだ人通りの少ない諏訪町で町流しを楽しむ。
東新町で子供たちの踊りもあった。小さい子供たちに受け継がれているのは素晴らしいことです。
その後、和紙文庫でひと休み。町流しも休憩時間になったので少し散歩をして蕎麦をいただく。
そして夜の町流しに…諏訪町はたくさんの人であふれていて、演舞を先導する地元の若者も大声を張り上げながら観光客を押し退け残念ながら趣なし。地元のお祭りなので仕方がありませんが「この町は観光客も演舞者も謙虚さがない」とつぶやくお年寄りの言葉がすべてを語る。まぁ私にも耳が痛かったのですが…。
気を取り直し上新町に移動。少し広めの道で何やらはじまる気配を察し道路脇に陣取る。広めの道にふさわしく男性も女性の踊り手も四列に並び舞う。歌い手のエネルギー感に圧倒される。町によってこんなに異なるんだと実感する。先導する若者も静かに観光客と一緒に楽しみながら誘導している姿にホッとする。
そのまま駅の方面に進みつつ西町に着く。ここは町並みがとても趣がありほんとうに美しい。ここでも運よく流しがはじまり道路脇にはじめて座りゆっくり鑑賞。この美しい町並みには明かりもほぼぼんぼりのみで一列に並ぶ男女は静かに舞う。胡弓を奏でる若手の演奏家の腰さばきに見とれながら、地方の後に男女の踊り手が一名ずつ舞う。その空気感は昔ながらのおわらを感じさせるもので、あぁ来てよかったと感銘を受ける。観光客のフラッシュ(フラッシュの規制は必要かもしれませんね)でやっと姿が浮かびあがる感じです。最高です。演奏もとてもとてもやさしい響きでした。
さらに駅に向かう。今町の小さな出店を通りながら、途中、下新町でステージでの演舞を歩きながら観つつ天満町へ。ここでは町流しという感じではなく、一軒一軒のために少人数で踊りと音色を納める様を観る。
天満町は本来ある地元の方たちの大切なお祭りの空気が漂う。これを体感できたのは幸せでした。天満神社の前には長椅子があり演奏者と歌い手がお喋りを楽しみつつ自然に演奏をはじめ、その周りを小さな子供から大人まで踊る。その姿を観てるだけで心潤う。変わらないで欲しいと願うばかりです。桐谷氏の唄がほんとうに素晴らしかった。
天満川を渡り八尾よさよならといった感じでしたが、最後に福島町を通る。ここは道路が広くたくさんの屋台が並びよくみるお祭りの風景といった感じでした。駅に着くと大勢の人が並んでいたので次の列車には乗れないと思っていましたが運よく乗れ座ることができました。このまま深夜バスで東京へ…とってもハード旅でしたが、心に深く深く刻み込まれました。
富山県民謡おわら保存会と十一の各支部(各町)の演奏が聴けるCD「越中八尾おわら風の盆」(2004年8月発売/2枚組)を購入しましたが最高です。おすすめします。いい音、いい空気感もたくさん録音できました。ぜひ秘か(?)に唄をやってみたいと思う。
次は深夜から朝方まで続く町流しや前夜祭も観てみたい。そして、今回行けなかった町にも行ってみたいです。来年がとてもとても待ち遠しいです。
2008年09月04日
去年、富良野から送っていただいたラベンダーの苗が、無事、今年も本州の梅雨と猛暑を乗り越え花を咲かせました。すでに剪定をしたのですが、今年は剪定後に2輪花を咲かせました。これは最後の花です。来年も元気に美しい花を咲かせて欲しいです。
8月29日。舞踏家と打合せ。これまでソロ作品とカンパニー作品を拝見したことがありますが、とても柔軟で視野が広く真の強い方と注目していました。現在、project suaraでは私とさとうじゅんこのsoundとvoiceを軸に、デザイナーの三浦秀彦さんに深く関わっていただき、音響家や音楽家、そして映像作家らとの作品つくりと発表を続けていますが、踊り手に参加していただいていたシリーズ公演「sound+dance+visual」もいまは予定がありません。
今年度はダンサーの森山開次さんと能楽師の津村禮次郎さんとパリ、ローマ、そして新国立劇場での公演が決まっていますが、他の新しい踊り手とはご一緒する機会もなかなかつくれない状況でした。また最近はご一緒したい方も限られてきていて、なかなか実現できなかったのですが、この方なら静かで力強い作品をご一緒につくることができると思いお話しさせていただきました。
お話しを伺うといろんなものから本質を探り身体に取り込み表現に生かそうとされていました。この方なら私の音と共鳴し倍音を生み、未知の音と未知の身体を新たにつくることができると感じました。しっかりじっくり作品をつくり、いろいろな場で発表していきたいと思います。また全国や海外公演も実現させたいです…と夢は膨らみますが、まず音と身体が密に触れることができる魅力あるスペースで作品を発表したいと思っています。詳細等が決まりましたら発表させていただきます。とてもとても楽しみです。
8月29日。舞踏家と打合せ。これまでソロ作品とカンパニー作品を拝見したことがありますが、とても柔軟で視野が広く真の強い方と注目していました。現在、project suaraでは私とさとうじゅんこのsoundとvoiceを軸に、デザイナーの三浦秀彦さんに深く関わっていただき、音響家や音楽家、そして映像作家らとの作品つくりと発表を続けていますが、踊り手に参加していただいていたシリーズ公演「sound+dance+visual」もいまは予定がありません。
今年度はダンサーの森山開次さんと能楽師の津村禮次郎さんとパリ、ローマ、そして新国立劇場での公演が決まっていますが、他の新しい踊り手とはご一緒する機会もなかなかつくれない状況でした。また最近はご一緒したい方も限られてきていて、なかなか実現できなかったのですが、この方なら静かで力強い作品をご一緒につくることができると思いお話しさせていただきました。
お話しを伺うといろんなものから本質を探り身体に取り込み表現に生かそうとされていました。この方なら私の音と共鳴し倍音を生み、未知の音と未知の身体を新たにつくることができると感じました。しっかりじっくり作品をつくり、いろいろな場で発表していきたいと思います。また全国や海外公演も実現させたいです…と夢は膨らみますが、まず音と身体が密に触れることができる魅力あるスペースで作品を発表したいと思っています。詳細等が決まりましたら発表させていただきます。とてもとても楽しみです。