2008年10月

2008年10月31日

29日。新国立劇場で森山開次さんとインドネシア公演から帰国された津村禮次郎さんと作品「OKINA」のリハーサル。津村さんはジャワ島ではソロの王宮マンクヌガランやクラトンに行き、バリ島ではウブドでご一緒したことのあるバリガムランの作曲家で演奏家のアリットさんらと会ったとのことでした。インドネシアはとても面白かったそうでまた行きたいとおっしゃっていましたが…私も10年ぐらいご無沙汰していますがほんとうに行きたくなりました。何とか機会をつくりたいと思います。

簡単に打合せしてさっそく通しリハーサル。全体を感じないと作品が見えてこない。核となる音を構成し新しい音も奏でてみる。まだ動きも音も手探り状態ですが、森山さんの身体の時間軸だけが空気を動かしている。私は全体のバイブレーションを感じることができず、いま一度構成を見直ことになりました。

前半のエネルギーが一気に高まるところまでもう一度通すことに…。今度は音を開け放つ。津村さんも調子がでてきたようだ。4年前の初演では音がしっくりこなかったふたりが対話(一見、戦っているような…)するシーンでは新しい手法で音を奏でる。ここは前回とはまったく異なる「翁」のよろこびのうたいを表現したい。まだまだこれから磨きあげるのですがなかなかいい感じでした。

結局、最後まで通してしまい皆で笑う。作品「OKINA」を掘り起こせたようだがもうあれから4年も経つ。同じことをやっても意味がないしできるわけもない。4年間の成長を魅せたい。これから音も踊りも壊していかなくてはいけません。これが楽しみなのです。

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2008年10月30日

25日。Digital Art Festival Tokyo 2008デジタルミュージック ワークショップが無事終わりました。23日の朝にサポートしていただいた三浦秀彦さんと打合せをして全体の流れを決めました。二時間半という短い時間でしたがとても充実したワークショップになったと思います。22日にsuaraスタジオにプラニングしているスピーカーを9本パナソニックセンターに運んでいただきました。当日は朝からライブのリハーサルをして、その後、ワークショップ会場のセッティング。音響のスタッフに手伝っていただきスムーズにセッティングができました。感謝です。時間まで余裕を持って音つくりをする。

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前日に数名キャンセルがありましたが、当日、飛び込みの方や、本フェスティバルに参加しているアーティストなどが参加してくれ、ちょうどいい人数でできました。まず自己紹介も兼ねて10分ほど作品を聴いていただく。次に「耳を済まして音を聴く」をテーマに私の作品には珍しく音がたくさん構成された作品を聴いていただき、聴こえた音や感じた音を思い思いに書き出していただきました。それぞれ好みの音や印象に残った音、そして、数も異なり面白かったです。音を聴く…録音する…そんなところから音つくりははじまっています。

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皆に私の秘蔵のサウンドファィルを3つお渡ししてボリューム編集のみで一分間の作品をつくってもらう(今回、使用したオーディオソフトAudacityはWin98~Vista、MacOS9~OSXまで対応している優れもの。とても軽くワークショップには最適でした。いいソフトです)。そして、皆に作品をプラニングした自宅スタジオのスピーカーで奏でていただきました。はじめてオーディオ編集される方もいましたが、それぞれ視点が異なり個々の空気感が生まれていました。皆さんとてもいい顔をしていました。私も皆さんの作品に大いに刺激を受けました。

当初、時間が短いので作品をつくっていただくのは難しいと感じていましたが、実際、音に触れ作品をつくっていただいたのがよかったです。また音を奏でたことによってアウトプットの大切さ、楽器としての音響システムを感じていただけたと思います。今回、使用したREXスピーカー4本と平面波ユニットのモニタースピーカー4本を開発されたTaguchiの田口和典さんに感謝いたします。この空気感とスピードはとても素晴らしいです。私もこのスピーカーに負けないようにもっと音を磨きいい音楽をつくりたいです。また、三浦さんの存在がなければ実現できませんでした。ありがとうございました。今後もこのようなワークショップを企画して続けていきたいと思います。ご興味ある方はぜひ参加してください。皆さまの音に触れられるのを楽しみにしています。

ライブは中域から高域の音つくりができなかったので、なかなか音楽になりませんでしたが、暗転のなか音を感じていただけたと思います。ジルーさんとのアニメーション作品の展示ですが皆さんの感想が聞きたいです。そこに隠されたメッセージが伝わったのか…。ジルーさんとは11月下旬のパリ公演で会えるのが楽しみです。

今回、デジタルアートフェスティバルに参加できとてもいい経験になりました。今後も繋げていきたいです。NHKエンタープライズの福田さん、北澤さん。トウキョウワンダーサイドの鬼頭さん。その他、関係者の方々に心から感謝いたします。

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2008年10月24日

昨夜、10月24日~26日まで国際展示場にあるパナソニックセンターにて開催されるDigital Art Festival Tokyo 2008のオープニングレセプションに参加しました。NHKエンタープライズの福田さん、tokyo wonder siteの鬼頭さんをはじめスタッフの方々、今回、ご一緒に作品をつくらせていただいたPierre Jean GILOUXさん、ワークショップとライブで参加されているdumb typeの藤本隆行さん(照明・ディレクション)、ダンスカンパニーのMonochrome Circus、音楽家の有馬純寿さん、そしてDAFの解説をされている中谷日出さんらとお話しさせていただきました。

私はフランスのPierre Jean GILOUXさんのアニメーション作品「Welcome'S Diams Island」でサウンドデザインを担当してます。この作品は24~26日まで展示されています。ふたつのディスプレイ(50インチのプラズマ)で作品を上映しています。森美術館のプログラム・コーディネーター品川知子さんがいらっしゃていて、音がとても自然ではじめからそこに存在しているようだと言ってくれました。ふたりの‘間’がぴったりだとも…‘間’を意識して構成したので嬉しかったです。3日間、開場中はずっと上映しています。

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また25日(土)13時半~16時までデジタルミュージック ワークショップで講師をします。デザイナーの三浦秀彦さん(Cloud Design)にサポートをしていただきます。自宅スタジオで使用しているTaguchiのREXスピーカー、同じく田口和典さん作の平面波ユニットを2発採用したスピーカーを2本、また平面波ユニットを4発採用したスピーカーを2本、ウーファーを1本プラニングします。下記がキャッチコピーです。

「耳を澄まし感じることを意識し、時間と空間に音を投影する。音楽家、種子田郷による波形編集ソフトを使った、デジタルミュージックワークショップ。デジタルを使った音つくりにチャレンジしてみたい方、是非ご参加下さい!ワークショップでは音つくりだけでなく、プラニングした音響システムで演奏体験もできます。」

先ほど連絡があり直前で数人キャンセルが出たそうです。参加されたい方はまだ間に合いますのでお申込みください。お申込みフォームが使用できない場合はproject suaraのinfoにメールを送っていただいても結構です。ワークショップとても楽しみです。お待ちしております。

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同じく25日16時半頃からLive Digital Performanceで演奏します。昨夜のデモンストレーションライブではパワー系の音つくりだったのですが、私は音の空気感とエネルギー感を感じさせるようなライブをしたいと思います。楽しみにしていてください。

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明日、皆さまとお会いできるのを楽しみにしています。

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2008年10月23日

22日。ほんとうに久しぶりに初台にある新国立劇場に行く。来年2月に公演予定の森山開次さんと津村禮次郎さんとの作品「OKINA」のリハーサルです。今日は森山さんとふたりでやらせていただきましたが、とても有意義な時間を過ごすことができました。

「OKINA」は2004年9月に初演。森山開次さんは大きく飛躍し私も次への第一歩となりました。また、この作品を公演できるとは思わなかった。この4年間でどれだけ成長できたのか…。森山さんが身体から「OKINA」を掘り起こしひとり静かに舞ってくれた。等身大の森山さんが気負いなく踊る。遠い記憶が蘇って来るがそこにはいまの空気感が奏でられる。あの時の空気感を感じつつも、いまの「OKINA」の音をつくりたいと思います。

今日は森山さんと「翁」についてゆっくり話すことができてよかったです。またご一緒に作品つくりできることに心から感謝したい。そして、ご一緒に楽しみながら戦いたい。

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2008年10月22日

19日。青山のtokyo wonder siteに行く。フランスのアニメーション作家Pierre Jean GILOUXの作品「Welcome'S Diams Island」の音が完成しました。今回、はじめてのアニメーション作品ということで、これまでとは異なる音たちが構成されていますが、私らしい‘間’や音のエネルギー感をつくることができました。制作過程はとても新鮮で楽しかったです。

今日は音の締切日になりましたが、ふたりで絵と音を感じて話し合い作品を仕上げていきました。少し音の追加をしましたが、何点か音を磨き素材を用意していたのでその場で構築することができました。ジルーさんは音をとても気に入ってくれたようです。楽しい時間を過ごせました。11月に森山開次さんと津村禮次郎さんとパリで公演しますが観に来てくれるそうです。またパリで会えると嬉しい。この出会いに感謝したい。

10月24~26日に国際展示場のパナソニックセンターTokyo Digital Art Festivalが開催され、作品「Welcome'S Diams Island」が展示されます。ぜひご覧になっていただきたいです。よろしくお願いします。

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