2012年02月

2012年02月28日

19日。朝5時半。氷点下21℃の世界で目が覚める。今年、2番目の寒さだそうです。ワヤンのグヌンガン(生命樹)ように凍った窓。

166

さっそく朝焼けを観に外へ。山泊でしか触れることができない。これをずっと体感したかった。

142

月も見守っている。

147

朝焼けに照らされている麦草ヒュッテ。

145

窓には金平糖のような氷の模様。

160

窓からは朝日に染まる茶臼山も見える。

159

氷柱の影。

169

山小屋の朝食。お米が美味しく山盛りおかわりをしました。今日の登山のエネルギーになります。

151

山小屋に熱湯をいただきました。妹ーわたしー河原さんのポットです。

163

部屋に戻って食後の珈琲と、母が妹に持たせてくれたみかんをいただく。

170

171

のんびり過ごし山小屋を満喫しました。とても素敵な山小屋泊になりました。ありがとうございました。
しっかり準備し出発です。

mugi

今日は気温が低いので、この12本爪のアイゼンが大活躍します。

178

妹と河原さん。

174

2日目も晴れです!昨日、登った茶臼山。

182

先日、黒斑山 山頂から望んだ浅間山です。

185

これから挑む森です。

176

太陽に見守られて出発。

187

木々が静けさを生む。

193
雪が深くなる。

199

丸山を目指します。頼もしい河原さんの背中。

211

登りが続きます。後ろから妹が見守ってくれている。

203

204

195

丸山 山頂に着きました。2,329m。

219

218

ほんとうにいいお天気でポカポカあたたかいぐらいです。

240

登山はエネルギーを消費します。ここで行動食をいただく。

225

244

山頂を後にし、高見石小屋を目指す。

246

253

202

あっという間に小屋の陰が…幹まで真っ白です。

255

高見石小屋です。

256

ここでふたりとはお別れです。わたしはサイの河原から渋の湯へ。ふたりは中山~中山峠~黒百合ヒュッテ~天狗丘に挑戦です。

259

妹と河原さんの後ろ姿を見送る。とっても名残惜しいです。また来年…きっと。

257

渋の湯発のバスまで時間がたっぷりあるので、ほんとうにゆっくり雪山を満喫します。

261

265

森を抜けるとポーンと視界が広がる。

309

272

270

308

サイの河原に到着です。

273

歩いて来た森です。

278

遠方には…

276

南アルプスの山々が…。

281

あまりにも絶景で30分近くボーと眺めていました。

295

302

300

306

じっくり時間をかけて雪山を感じる。

314

315

317

とても静かな山。身体の静けさも感じられる。

319

322

もこもこふわふわ。

327

あまりにもいいお天気でストックを置きグローブを外す。

331

ザックも降ろす。今回は残念ながらワカンの登場はありませんでした。

332

山小屋でいただいた熱湯でお味噌汁をつくる。雪のなかでとても美味くいただきました。

335

すっかりのんびりし渋の湯に向かいます。動物の足跡も雪で輝く。

339

アイゼンで雪を踏みしめて歩くのはほんとうに楽しい。

343

344

途中、ビデオなども撮りながらゆっくりゆっくり歩むも終着点が見えて来た…何だか寂しい。

356

んっ?耳を澄ますと川のせせらぎが聴こえてくる。無音の雪山ではじめて聴く水が流れる音。

359

川です。しかも硫黄の匂いがする。温泉です。あぁ渋の湯に着いてしまう。

360

最後にもう一度、下ってきた山を振り返る。

361

お天気に恵まれました。山に感謝です。

362

無事、下山しました。妹からも無事、天狗岳 山頂に立ったとメールが届いた。嬉しい。

363

帰りのバスまで時間があるので、渋御殿湯で温泉を楽しむ。熱いお湯だったので、半身欲でゆったりつかる。最高に気持ちよかったです。

364

渋の湯から1時間。茅野駅に着く。帰りの電車まで少し時間があったのでお蕎麦をいただく。身体があたたまった。

365

はじめての雪山縦走が実現しました。山と妹と河原さんに感謝します。身体を包み込んだ静けさを音にしたいと思います。音つくりが楽しみです。ふたりが無事、下山しますように…今晩はいい夢が見られそうだ。



go tanedaprojectsuara at 10:35│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2012年02月25日

本日(2/25)よりポレポレ東中野にて、三宅流監督のドキュメンタリー映画『究竟の地-岩崎鬼剣舞の一年』が上映されます。わたしはこの作品で整音を担当させていただきました。三宅さんは1年間を通して鬼剣舞にたずさわる人々、その地域に生きる人々の姿を追い続け、ドキュメンタリー映画として完成させた力強い作品です。真夏の盆供養をはじめ岩崎の四季の空気感、そして抜けるような太鼓の音を磨かせていただきました。豊川さんの静かで力強いナレーションも素晴らしいです。



『究竟の地-岩崎鬼剣舞の一年』は盛岡、花巻、宮古、仙台、田沢湖、北上、と経て、ついに東京公開が決定!鬼剣舞の芸能の魅力、岩手県の岩崎という地域の人々の魅力を是非多くの方々に知って頂きたいと思います。

kuk_l

監督:三宅流
ナレーション:豊川潤
整音:種子田郷

初日(2/25)、岩手より「岩崎鬼剣舞」のメンバーが駆けつけてくれて、昼の回の上映後、神聖な舞「一人加護」を踊って頂きます。地元喜久盛酒造の地酒「鬼剣舞」を振舞います。1300年続いた祈りの力を感じ取って下さい!関連イベントやトークなども続々決定していますので、ご案内させて頂きます。

★2月25日よりロードショー!ポレポレ東中野にて!

各日 12:50/18:00の2回上映

当日 : 一般1700円/大・専1400円/中・高・シニア1000円
前売 : 1300円(Pコード:463-404)
会場 : ポレポレ東中野
東京都中野区東中野4-4-1/ポレポレ坐ビル地下/TEL:03-3371-0088

★『究竟の地 岩崎鬼剣舞の一年』公開記念イベント!
2月25日(土) 12:50の回上映後、岩崎鬼剣舞による「一人加護」の演舞があります!
2月25日(土) 12:50の回/18:00の回、ご来場のお客様に地元北上の地酒「鬼剣舞」を振る舞います!

★トークイベント決定!上映後に監督とゲストによるトークを行ないます!

3/5(月) 夜…黒坂圭太さん(アニメーション作家)
3/6(火) 夜…萩野亮さん(映画批評)
3/9(金) 夜…中所宜夫さん(観世流能楽師)
3/10(土) 昼…吉増剛造さん(詩人)、金子遊さん(映像作家)
3/12(月) 夜…今福龍太さん(文化人類学者)
3/13(火) 夜…津村禮次郎さん(観世流能楽師)
3/14(水) 夜…OJUNさん(現代美術家)
※3/5,3/12の回は金子遊さんが司会をつとめて下さいます。

その他豪華ゲスト続々決定中!日程が出次第お知らせさせて頂きます。

★『究竟の地 岩崎鬼剣舞の一年』×『お神楽ナイト』番外編

「酒と芸能を楽しまナイト」
お酒(岩手の酒造・喜久盛酒造さんの日本酒)を飲みながら鬼剣舞の映像を観て、その魅力や楽しみ方をゆる~く語り合う集い。もちろんお酒が飲めない方でも大丈夫!一緒に伝統芸能を楽しみましょう!

日時:3月2日(金)
場所:スペース&カフェ ポレポレ坐(映画館ビル1F)
時間:20:30開場/20:45開始
料金:予約2,200円/当日2,500円(お神酒付き)
※映画『究竟の地』チケット(半券でも可)提示で、当日2,500円が2,200円に割引!

ゲスト:三上敏視さん(音楽家/神楽・伝承音楽研究家)、ツバキアンナさん(現代女浮世絵師)、田渕純さん(歌手・ムード歌謡の貴公子)
ご予約:03-3227-1405(ポレポレタイムス社)、Email : event@polepoletimes.jp

★法政大学言語・文化センター&国際文化学部共催企画「文化/イメージ」シリーズ
『岩崎鬼剣舞-東北の鎮魂と祈りの舞』を開催します!

日時:2月26日(日)
13:00~国指定重要無形民俗文化財・岩崎鬼剣舞の演舞公演
14:00~ドキュメンタリー映画『究竟の地-岩崎鬼剣舞の一年』
(2008年、ロングバージョン161分版)上映
17:00~シンポジウム「農民芸術を撮る」
映画監督・三宅流×法政大学教授・岡村民夫

入場無料
会場:法政大学薩埵ホール
主催:法政大学言語・文化センター、法政大学国際文化学部
Tel 03-3264-4742
〒102-0071 東京都千代田区富士見2-17-1 法政大学市ヶ谷キャンパス内

パンフレットも出来上がりました!素晴らしい出来映えです。寄稿頂いたのは津田大介さん(ジャーナリスト/メディアアクティビスト)、萩野亮さん(映画批評)、小沼純一さん(音楽・文芸批評/早稲田大学教授)、岡村民夫さん(映像・宮沢賢治研究/法政大学教授)です。岩崎鬼剣舞庭元からも素晴らしい言葉を頂きました!

お時間つくって足を運んでいただけると嬉しいです。




go tanedaprojectsuara at 07:25│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2012年02月23日

18日。はじめての雪山縦走に挑戦しました。

021

1月4日に行った北八ヶ岳に戻って来ました。今回は登山のベテランの妹と山のパートナーの河原さんにご一緒させていただきました。茅野駅で待ち合せてタクシーでピラタス蓼科ロープウエイに向かう。ゆっくり昼食して準備し一気に2,237mに到着。

015

12本爪のアイゼンを装着し出発です。

020

前回は吹雪の雪山を満喫しましたが、今回は快晴の雪山を楽しめそうです。

026

025

027

雪が深くなってきました。

029

ほどなく縞枯山荘が見えてくる。

030

それにしてもいいお天気です。

031

縞枯山〜茶臼山〜麦草峠を目指します。

044

どんどん登っていく。ふっと雪が静けさを包み込む。身体を包み込む木々の間を風が舞い、木々が「キュキュ」「キーキー」「キューキュー」と話しはじめる。3人で静かに耳を澄まししばしたたずむ。身体で体感する。一生忘れられない経験です。

054

縞枯山の頂上が見えてきた。

056

縞枯山 山頂に到着です。2,402mです。

060

063


064

073

072

頼りになる河原さん。

071

縞枯山 山頂から茶臼山に向かう。

078

縞枯山と茶臼山の間にある展望台から望む茶臼山。

080

084

087

下って登って茶臼山 山頂に到着です。2,384mです。

092

茶臼山の展望は風が強く樹霜(夜間、樹木などの表面に空気中の水蒸気が昇華し、氷の結晶となって付着したもので、風上の方向に発達します)が美しい。

100

101

102

大石峠に向かう。我が妹です。カッコいいです。

104

105

106

麦草峠に向かう。

107

もうすぐ本日、宿泊する麦草ヒュッテです。

114

雪と戯れる。

115

動物の足跡です。うさぎかな?

119

山小屋の前にある池。誰も踏みしめていない雪にアタックです。

121

楽しい。

128

127

陽が落ちる前に山小屋に着きました。

122

麦草ヒュッテです。薪のいい香りが…。

129

アイゼンを外し、雪を払って山小屋に入ります。薪ストーブが身体をあたためてくれる。

138

139

今日は個室です。コタツも石油ストーブもハロゲンヒーターもあります。贅沢です。さっそくウェアやグローブなどを乾かす。ほどなくお食事の時間。楽しみな時間です。美味しいハンバーグをいただく。登山の後の山小屋ご飯、ほんとうに美味しかったです。

137

憧れの木のワカンがぶら下がっていた。明日はワカンを使うことになるのだろうか…。

140

3人で静かな山小屋を楽しむ。妹が持って来てくれたお汁粉を、両親がプレゼントしてくれたチタン製のマグカップでいただく。美味しかった。

141

お布団を敷く。皆でヨガストレッチをして、21時半には眠りにつく。静けさに包まれて眠る心地よさ。明日の雪山に思いを馳せて心静かに眠
る。




go tanedaprojectsuara at 18:17│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2012年02月17日

10日。丹沢の鍋割山・塔の岳に登りました。18日から行く北八ヶ岳の縦走のためのトレーニングです。もちろん雪にも期待していました。新宿駅から小田急線で渋沢駅で降り、バスで15分で登山口のある大倉へ。290mの標高から挑戦です。しばらく歩き林道にはいる。空気が変わる。

009

土壁に氷がバラバラと落ちる音が響く。

015

林道を歩くこと1時間強で二股に着き山が深くなってくる。青空が迎えてくれる。

016

021

017

山水が氷柱をつくっている。

022

なぜか登山道を外れてしまい険しい山道に…とても厳しかった。

023

途中に真っ白な茸。

026

氷柱。聴いたこともない低い低い鳥の鳴き声。観たこともない真茶色の小さな小さな鳥。山は深い。

029

やっと登山道に戻れた。後ろを振り返る。

030

空を見上げる。

031

038

雪が融けぬかるみに…スパッツをつける。

042

きつい登りが続く。

036

山頂にある鍋割山荘が見えてくる。もう少し。

043

鍋割山 山頂(1,230m)です。

051

ソーラーパネル!素晴らしい。

053

ここでカップラーメンをいただきしばし休憩。あたたまる。

055

山頂から静かにたたずむ山々をのぞむ。耳を澄ます。

049

雲が出てきた。山の天気は変わりやすい。少し長居し過ぎた。

059

塔の岳へ向かう。雪が凍っている。登山靴だけでは前に進めなくなる。

078

今日は雪が浅いので6本爪軽アイゼンをつける。

072

静かな山。心静かになる。

084

075

ここで親子の鹿に出会う。しばし目が合う。野生の鹿です。

079

あと少しです。

083

塔の岳 山頂に着く。1,491m。標高差1,201m…登りました。

088

090

092

087

日時計。15時前。暗くなる前に下山しなくては…。

089

ここで携帯が落ちる。あまりにも寒いと落ちるのです。

黙々と下る。木の階段が膝に響く。1,111mをとにかく下る。ここでこの日のクライマックス。夕日を浴びた深い深い山の谷底に風が舞う。目を閉じ耳を済まし山の空気感を感じる。しばらくずっと聴く。素晴らしい体感でした。去年の10月にダンサーの森山開次さんと能楽師の津村禮次郎さんと公演した作品「shakkyou」の獅子が舞うシーンの音に通じる。3月のロシア公演、名古屋での公演にも繋げていきたい。

なかなか下山できず、水分もなくなり苦しいところに山水が…ごくごくと飲む。うまい。生き返った。しかし、この下りは膝にきました。最後の1.5kmは慎重に慎重に歩く。とても時間がかかってしまった。休憩もいれて10時間ちかくも歩いた。いいトレーニングになりましたが、もう少し下る技術を磨かないといけないと痛感しました。山は深い。決して甘く見てはいけない。山に感謝です。

さあ、明日は雪山に挑戦です。








go tanedaprojectsuara at 23:00│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │

2012年02月07日

3日。群馬県嬬恋村と長野県小諸市にある浅間山の第一外輪山の最高峰である「黒斑山」の雪山に挑戦しました。標高は2404mです。2日に行く予定でしたが、大雪が降りあきらめていましたが、3日の天気予報が突然、終日晴れマークになり行くことにしました。

新幹線で佐久平駅で降りバスで約1時間。9時40分に登山口である高峰高原ホテルのバス停に着く。バス停はすっかり雪に埋もれている。

103

前回、北八ヶ岳では6本爪のアイゼンを使用しましたが、今回、はじめて12本爪のストラップ式のアイゼンを装着する。自宅で練習していましたが少し時間がかかる。

012

出発です。とてもいい天気。アイゼンを効かせてどんどん攻める。雪山だというのに汗が流れる。気持ちいい。

013

四阿山、根子岳方面。青空。

018

019

022

黒斑山です。

026

美しい。

029

これから登るトーミの頭と浅間山が見えてきた。

030

トーミの頭です。遠くまで見えるのでトーミだそうです。

031

急斜面のトーミの頭ですが、アイゼンで楽々です。浅間山が大きく見えてきた。

032

トーミの頭を超えると木がモコモコです。

035

040

トーミの頭からわりとすぐに黒斑山頂上に着きました。そして、やさしい老夫婦に写真を撮っていただきました。ありがとうございます。

050

053

065

黒斑山 山頂から望む浅間山です。

072

このしましま、このエネルギーに満ちた山を感じたかった。

079

老夫婦が山頂を後にして30分ほどひとりで静けさを感じる。浅間山の噴火口の音まで感じられた。大地のエネルギーを体感する。

070

名残惜しいが山頂を後にする。

056

木のモンスターが見守ってくれている。

081

トーミの頭を下る。

083

下りは雪の深い中コースを選ぶ。

088

雪がどんどん深くなり脚が沈むので、アイゼンからワカンに変える。ワカンも自宅で装着の練習をしていたが、雪の上ではやはり時間がかかる。しかし、楽しい。

084

ここではじめて鳥の鳴き声を聞く。静けさが包み込んでいた。

090

時間が読めずスピードを上げてあっという間に下山できた。予定より1時間近く早い到着となった。時間が読めなくて反省です。下山し上を見上げると月が見守ってくれていた。

095

今日は平日というのもあって、わたし以外には二組(四人)にしか会いませんでした。三人がスノーシューを使用していたのでトレースはしっかりありました。感謝です。一人は6本爪アイゼンでした。今回は12本爪のアイゼンが大活躍でした。ワカンはまだ歩き方もわからず、その効果があまり実感できませんでしたが、トレースのないところでは実力を発揮しそうです。アドバイスしてくれた妹に感謝です。

とても静かな山で幸せでした。晴天に恵まれ(ありがとう)身体の静けさと大地のエネルギーを感じた雪山登山になりました。これを自身の音つくりに生かしていきたいと思います。





go tanedaprojectsuara at 21:13│コメント(0)トラックバック(0)go taneda │